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INTERVIEW

PassCode

2021.11.09UPDATE

2021年11月号掲載

PassCode

メンバー:南 菜生 高嶋 楓 大上 陽奈子 有馬 えみり

インタビュアー:吉羽 さおり

有馬えみりが加入し、新体制となったPassCodeがニュー・シングル『Freely / FLAVOR OF BLUE』をリリースする。シャウトの経験値が高い有馬えみりの存在感は、この2曲で存分に発揮されている。2022年に決定している初の武道館公演に向け、今年はほぼノンストップでツアーを行い、その最中にも長く苦楽を共にしてきた今田夢菜の活動休止、そして勇退という大きな出来事があった。それでも、歩みを止めることなく進んでいくことを選んだPassCodeの気迫、心情というものが近年のシングルの中ではよりアグレッシヴで、ラウドなこの2曲に表れた。ファンにとってもいいメッセージとなる曲だろう。今回の制作へ、そしてグループの状況など、今現在の思いを4人にインタビューした。

-現在、新体制でのツアー"PassCode Zepp Tour 2021"の真っ最中ですが(※インタビューは10月中旬)、感触はどうですか。

南:まだこの4人になって3本目なんですけど、その感じがいい意味でしないなって思っています。えみりも始めたばかりで、来年の武道館公演まで日にちもないこともあったので、もっとライヴの本数を増やしたほうがいいんじゃないかなっていうのは──今もあるんですけど、前はすごく思っていたんです。でも、とにかくグループに馴染むのが早くて。心理的な面もありますけど、パフォーマンス面でいい意味で全然夢菜(今田夢菜)と違う子なので。逆にそれがしっくりときているなと感じましたし、また創造していく感じに近いなって思ってます。

有馬:練習の時間があまりなかったから、ツアーをやる前はちょっと緊張というか不安は結構あったんですけど。ツアーが始まったらやっぱりライヴは楽しいので、いい感じになりました。

-8月3日に、それまで体調不良で活動をお休みしていた今田夢菜さんの勇退が発表されて、8月22日には有馬えみりさんの加入発表がありました。短期間でいろんなことが動いていった感じですが、えみりさんの加入はどんなふうに決まっていったんですか。

南:7月のはじめに、夢菜から活動休止をしたいという話が出たんです。"ツアーを回っていて、精一杯な部分が大きくなってきてしまった"ということで。それを無理して一緒にツアーを回るのは、彼女のためにも、自分たちのためにもならないだろうなということで活動休止を受け入れて。でもその後、すぐに復帰というのは厳しそうだし、夢菜もこれ以上グループに迷惑をかけるのも嫌だっていうことだったので、夢菜から"勇退"という形をとりたいという話が、3人でツアーを回っているときに出てきたんですね。

-そうだったんですね。

南:私たちも何年も夢菜の大変な状態を見ていたし、それでも本人はやりたいという気持ちが強くて、なんとか踏ん張ってきたので。夢菜からそういう言葉が出るということは、本当に限界がきているんだろうなというのをメンバーで話して、引き止めることができなかったんですね。もう1回考え直してとか、そういうことではないんだろうなって。それで、わかったっていう話をして。そのあとは3人でも、PassCodeというもの自体を存続するか、みんな一緒にやめるかという話をしていて──

-PassCode自体を終わりにすることまで話がいったんですか。

南:そうですね。夢菜がステージで上手にできない日や活動に参加できない日もあったなかで、夢菜が帰ってきやすい場所を作るためでもあるし、ファンの人に不安な気持ちにさせないためでもありましたけど、"この4人でPassCodeです"と何年間も言い続けてきて。きっと、みんなそれを信じてくれていたと思うんです。夢菜がいなくなってもPassCodeを続けるのかとなったとき、ちょっと嘘をついたような感じに捉える方もいるだろうなと思ったら、自分たちがどうこうというよりも、続けるべきではないのかもしれないっていう話もしました。でもやっぱり、PassCodeは自分たちにとっても大事なもので。コロナ禍以降にリリースした曲も、シンガロングの曲があったんですけど、「Anything New」(2020年10月リリースのデジタル・シングル)とかはまだ(ライヴでの)完成形を見たことがない状態だったんですね。それを見ないままPassCodeを終わらせることは、この先きっと後悔することになるだろうなって。それで話し合ってPassCodeを続けることを決めて、3人で続けるか、グループとしてどうしていくのかという話をしたときに......やっぱりPassCodeの楽曲を生かすためにはシャウトのできる子を入れる必要があるんじゃないかって。それでSNSとかを使って、シャウトができる女の子を探した中から、有馬えみりを選んだんです。

-["STRIVE" for BUDOKAN Tour 2021]のツアー最中でもあり、3人にとっては激動の時間でしたね。

大上:今年の初めとかには想像していなかったことが、短期間で一気に起きたという感じでしたね。

高嶋:ファンの方も戸惑ったと思うし。でも戸惑っているファンの方を安心させるには、自分たちのパフォーマンスを上げるのが一番だと思ったので。前を向いて頑張りました。

-SNSでは、どんなふうにえみりさんが引っかかったんですか。

南:日本でシャウトができる女の子っていうだけで人数が絞られると思うので。現在、他のグループでやっている子も含めてSNSをチェックしたんです。そしたらえみりが、昔からインスタでシャウトをしている動画をあげ続けていて。この子は本当にこういう音楽が好きでやっているんだなって感じたんですね。このタイミングでPassCodeに入るのは、すごく勇気のいる決断だと思っていて。武道館を控えているのもあるし、ずっと続けてきたメンバーと代わることで、いろんなことを言われるポジションだと思うんです。そこで耐えられるものは何かなって考えたときに、"好き"っていうことが一番強いんじゃないかと思って。このメンバー3人がPassCodeを好きだから、いろんな困難に耐えられるように、何か耐えられる武器みたいなものがある子じゃないと厳しいなって。そこで、こういう音楽が好き、シャウトが好きだっていうのが彼女にとって大きな武器になるんじゃないかっていう。それで、この子だなって選んだのがえみりだったんです。その少し前にたまたま、えみりとうちの事務所の社長やサウンド・プロデューサーの平地(孝次)さんが一緒に仕事をしていたみたいで。それこそ技術面に関しても、平地さんはどんなシャウトができる子かを知っていたので、すんなりと"あの子なら大丈夫じゃないかな"って話がまとまって。

-そういったことも含めて、いい引きのパワーを感じますね。

南:言い方は悪いかもしれないですけど、これでダメだったら仕方がないなっていうところがあったんです。それこそ動画を見ただけで、性格とか顔とかもわからない状態で選んでいるので、勘じゃないですけど。これで本当にとんでもない子だったらどうしようとか。

大上:(笑)

南:でも、とんでもない子だったとしたらそれは運がないから、PassCodeを続けないほうがいいんじゃない? っていう話までしたんですよね。そんな大きな自信があったわけではないけれど、なんとなくこの子なんじゃないかなっていう勘と、これでダメだったらやること全部やったから諦めがつくねっていう、半ばPassCodeの終わりを納得させるためにも全部試してみようという感覚が強かったんです。

-えみりさんはPassCodeから話がきたときはどう思っていたんですか。

有馬:びっくりしました。PassCodeは昔から知ってたから、今そういうことになっているんだなっていう感じでびっくりしました。

-実際に画面上、動画だけ見ていたところから顔を合わせてみてはどうだったんですか。

大上:イメージとのギャップはありました。SNSとかだとシャウトしてる感じと、声とかもシャウトの声とちょっとだけ歌ってる声しか聞いたことなくて、初めましてで自己紹介してもらったときに、すごいかわいらしい声でふんわりしてるなって思って(笑)。雰囲気や佇まいも全然想像と違っていたんです。でも、いい意味で接しやすそうで、良かったなって。

南:想像通りやったのはこのピアスの大きさくらい?

高嶋:たしかに(笑)。

南:そういうゴリゴリな人がくると思ってたから、どうなるんだろう? って。会話とかできるのかなとか心配だったんですけど。えみりは陽奈子と同い年で、メンバーでいうと最年少組なので。陽奈子が結構、お姉さん感出していて。

高嶋:先輩風吹かせてね。

南:陽奈子は加入して6年くらい経っているのに、いつまで経ってもPassCodeの新メンバーの子って書かれたりもしていたので(笑)。後輩みたいな存在ができてお姉さんぶってるのを見て、上ふたり(南、高嶋)は楽しいです。お姉さんだったらまだしも、お母さんみたいなことも言い出すからね。

大上:なんか練習とか頑張ってる姿を見たら、母性が溢れてきて(笑)。