DISC REVIEW
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MV曲「瀧夜叉姫」を観て、微に入り細を穿つ"和"のこだわりっぷりに驚嘆した人も多いだろう。前作『CHANGE OF GENERATION』から一転、今回のシングルは平 将門を巡る伝説を"和"のアプローチで奏でることを試みた新境地作となった。全曲に琴と三味線の音色を導入し、ヴィオリンとの融合も素晴らしく、あんきもオリジナルと言えるメタル・サウンドを構築している。エッジ際立つ攻撃力を高める一方、妖艶且つ和風テイストの歌メロがうまくマッチしており、優れたポピュラリティを発揮している点も聴きどころだ。「鉄皇」における天外冬黄のコブシを効かせた歌い回しも新鮮であり、作品全体を通して華やかな色味を放っている。ちなみに、ジャケットのアートワークにある表題の文字は冬黄執筆によるもの。 荒金 良介