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LIVE REPORT

"BuzzFront Opening Party"

2022.12.17 @横浜 BuzzFront

Writer : 菅谷 透 Photographer:Who are U?co.澪

横浜駅近くに新たに誕生したライヴハウス、BuzzFrontのオープニング・パーティーが12月17日に開催された。イベントにはライヴハウスの発起人であるKAZUYA(Gt/Vo)擁するBOMB FACTORY、代表を務めるJUNJI(Ba)が在籍するSOBUTをはじめとした8バンドが集結し、特濃な熱演を繰り広げた。

本題へと入る前に、BuzzFrontについて簡潔にではあるが紹介をしておきたい。BuzzFrontは、KAZUYAが自身の住む横浜にライヴハウス・シーンを作りたいという想いから、構想20年を経てついに完成へと至った施設だ。横浜駅西口方面のオフィス街に位置しており、横浜らしいレンガ調の入り口と、ライトアップされた看板が目印となっている。階段を地下に進み受付を抜けると、目に入るのは広々としたバー・スペース。バーのみの営業も想定されているとのことで、大きなカウンターや、充実したドリンク・ラインナップも注目ポイントだ。ちなみにバー・カウンターは内部で楽屋とも繋がっていて、アーティストがドリンクをオーダーしやすくなっているのも、バンドマンが作り上げたライヴハウスならではの仕組みだろう。約300人のキャパシティを誇るフロアも落ち着いたレンガ造りの内装になっており、柱などの障害物がなく観やすい構造に。フロアの端には段差が設けられ、アクト中に登って1段高いところから観たり、転換中にちょっと腰掛けたりと、自由な使い方ができるのも特徴と言える。まさに細かいところまで気を配らせたライヴハウスだ。


THE BELGA


そんなBuzzFrontの、オープニング・パーティーのトップバッターを務めたTHE BELGAは、スラッシーなパンク・サウンドで疾走する「BREAKDOWN」、「ENGRAVE」で、ド派手に口火を切る。爆音ながら、各パートがクリアに聴こえるサウンド・システムも実に素晴らしい。"大好きなBOMB FACTORYのKAZUYAさんが20年温めた夢だ"、"そんな大事な日に呼んでもらえて光栄です"と吉岡James憲弘(Vo/Gt)が感謝を述べると、"俺たちは永遠に終わらない夢の途中!"という咆哮から「Endless dream」へ。シンガロングで会場の一体感を高め、「Blame」、「WE GOT ALL」とハイ・エナジーな演奏で魅せていく。ラストは豪快なコーラスが唸る「SICKIN' COCK」を叩きつけ、余韻を残したままステージをあとにした。


IRIE BOYS


続くIRIE BOYSは、陶酔的な「Session」から爆発的エネルギーを放つ「Stick the Knife」でスタート。"自由に遊んでいこうぜ!"とAlan James Ishida(Vo/Djembe)が放つと、目まぐるしい展開を見せる「BANANA」、キャッチーなメロディの「A.I.W」でさらに加速をつける。6弦ベースにジャンベも加わったトリッキーなアンサンブルだが、それをズシンとくる音圧でしっかりと伝えてくる音響はさすがのひと言だ。MCではAlanがバー・カウンターのチーフを務めているということで、シャンパンが開栓され盛大なお祝いムードに。熱を帯びたセッション・パートも加わった「Payback」、レイドバックしたムードの「Hold On」、Shinhong Parkがフロアに降りギターを奏でた「Master of Life」と、破天荒なステージを繰り広げた。


MINOR LEAGUE


3番手のMINOR LEAGUEは、無機質なリフの上で躍動する2MCがインパクト大の「DE-DE-DE(ドゥ ドゥ ドゥ)」から、高速スピットとブラストビートで捲し立てる「アイキャンスピークジャパニーズ」、攻撃的ビートの中でメロディックなフロウが光る「GRIND」と、強力ナンバーを立て続けにドロップ。新曲も交えながら、ストイックに畳み掛けていく。タイムテーブルが押し始めていたためMCは短めとなったが、長島啓介(Gt)が町田CLASSIXの代表を務めているという縁で、BuzzFrontの開業にあたり"結構相談されたからさ"と裏話を披露するひと幕もあった。ラストはキラーチューンの「青い空」、「LAST HOPE」をプレイ。シンガロングの嵐でフロアの熱気をさらに上昇させていった。


OXYMORPHONN


OXYMORPHONNは、オリジナル・メンバーのSeiichi(Ba)、HIROMITSU(Gt)に新ヴォーカル Da!sKを迎えた編成で登場。アップテンポなアーメン・ビートにギャング・コーラスなどを盛り込んだ新曲「THE DIE IS CAST」で焚きつけると、NOKSがフィーチャリング参加した「XANNY」、静謐なアルペジオからヘヴィネスを叩きつける「FIRE」と、メロディック且つ重厚なサウンドでフロアを一気に引き込んだ。"BuzzFront、全員かかってこれますか!"とDa!sKがアジテートしたあとは、THE JIM CARROLL BAND「People Who Died」の凶悪なカバーを投下し、さらに加速。キャッチーなシンガロングが映える「KILL THE MAGIC」で締めくくり、現体制の勢いを見せつけた。