INTERVIEW
ACME
2025.11.14UPDATE
2025年11月号掲載
Member:CHISA(Vo) 将吾(Gt) RIKITO(Ba) HAL(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
つまり、これは激ロック公式ソングと 言ってもいいんではないかと(笑)
-HALさん、ここは単刀直入に伺います。この詞はノンフィクションですか?
HAL:そうなんですよ。一部脚色はしてますけども。
将吾:国内外でのライヴにまつわるエピソードもいろいろ入ってるよね。
-となると"満を持して来た アメリカ/映画みたいなライブハウス"というのは......?
CHISA:シカゴだっけ?
将吾:だね。で、"機材どこだ 車にもない"ってなったのはアナハイム。歌詞では"家"になってるけど、俺がホテルの部屋に機材を忘れた(笑)。
HAL:まぁ、一見するとバカみたいな歌詞なんですけど、意外とこだわりは随所に詰まってるんですよ。
CHISA:"絶体絶命でもあきらめないぜ"のところで、"あのとき、HALさんは絶体絶命だと思ってたんだ"っていうのを改めて知ったかも。現場ではのほほんとしてるように見えてたんですよ。
HAL:内心では慌ててもあんまりそう見えないんですかね。あ、でも見たまんまの状態のこともあります。"今頃テキーラ 飲んで飲んで飲んで飲んで撃沈"のところは、実際にロカホリ新宿(Music Bar ROCKAHOLIC-Shinjuku-)で起きたことなんで。つまり、これは激ロック公式ソングと言ってもいいんではないかと(笑)。
CHISA&将吾&RIKITO:あはははは(爆笑)。
HAL:僕は毎回、今日こそちゃんと終電で帰ろうと思ってるんですよ。だけど、飲んでるうちに楽しくなっちゃって"朝まで行くか!"のモードになるっていうね。気が付いたら朝方の記憶なんてないし、どうやって帰ったかも分からない。ただ、財布の中の金だけなくなってて、やたらと疲れてるみたいな(苦笑)。だから、もうそろそろ一番楽しい終電くらいの時間には帰るようにしようと思って、ロカホリ新宿から西武新宿駅まで走ったよ! っていうのがこの歌詞の冒頭なわけです。
-"間髪で滑り込み 最終電車に即ライドオン"と。
HAL:でね、皆さん、よーーーく聴いてください。この曲、西武新宿駅の発車メロディが入ってますから。あ、流れてる音そのものを使ってるわけではないですよ? 耳で聴いた音階を記憶して、家で自分で作ったのを入れてあります。
-小技が利いていますねぇ。そういえば、先日SNSに海外の方が"日本の駅で聴いたメロディが良かった"ということで、それを耳コピして演奏した動画を上げていらっしゃったのを見かけました。実際、海外だと発車メロディの類いが流れるケースは少ないので珍しいと感じられるのでしょうね。
将吾:あー、海外の駅だとメロディってたしかに聴かないかも。
CHISA:うん、流れてる記憶がない。
HAL:その点、日本は駅によってご当地メロディとかもあったりするからなぁ。
CHISA:で、なんとか終電に乗ったはいいけど"あーヤバー/ここはどこだ すぐ分かった/終点だ..."なんでしょ?
HAL:とりあえず新所沢くらいならまだいいんだけど、本川越あたりまで行っちゃうと"あーヤバー"だよね(笑)。
将吾:俺なんか何往復もしたことありますよ。終電じゃなかったけど、朝帰りで10時くらいに乗って気が付いたら夕方!
CHISA:よく車庫まで行かなかったね(笑)。
-さすがにそのレベルには及びませんが、オール明けに乗り過ごす的な経験は私もありますし、多くの方もそれなりに似たような経験があるかもしれません。
CHISA:僕、歌ってて思いましたよ。実はこれってサラリーマン的な人たちに向けての応援ソングにもなってるなって。後半はライヴハウスでの出来事みたいな話になっちゃうけど、朝から働いた後に飲みに行くと疲れもあるし、酒も回ってこうなっちゃうよねっていう感じで。結構共感できるんじゃないですかね。
-RIKITOさんの場合、この歌詞に共感する点はありますか?
RIKITO:ないですね。
CHISA:まぁ、飲まないからねぇ。最後に"こうなってる人たち"を客観的に見てることが多いタイプなんですよ。
RIKITO:僕は"そういう人たち"を運んで帰る側ですね。熊本で歩けなくなるくらいまで酔っぱらったマネージャーをホテルまで抱えたこともありました(笑)。
-なんたる面倒見の良さ(笑)!
RIKITO:僕はみんなが楽しそうにしてくれればいいなぁ、っていう感じなんで。酔った勢いで問題が起こりそうなときとかは、腕力で止めることもありますよ(笑)。
HAL:いやー、楽しい思い出がいっぱいあるなぁ!
CHISA:この曲、聴いてると結局は飲みたくなっちゃうよね。
将吾:分かる。今この曲の話してるだけでもう飲みたいもん(笑)。
HAL:とにかく、せっかくのパーティー・ソングなんで、この曲ではライヴでもみんなにぜひ楽しんでほしいですね。うちは海外のファンの方も多いから、この詞ではそこも意識してるんですよ。"ヤバー"っていう部分がまさにそうで、これはみんなが知ってる日本語フレーズですからね。ぜひライヴで一緒に叫んでください!
-"Y.A.B.A!"という曲タイトルは、そこも鑑みたう上でのものだったのですね。
CHISA:ロカホリ新宿でのテキーラから始まって、散々ヤバい目に遭いつつも、どん底から這い上がるみたいな歌ですしね。ただ、これ最後がちょっと僕は気になってるんですよ。"もうやるしかないぜ/どん底からの Rebirth"って、もしかすると復活だけじゃなくて"Reverse"のほうの意味も掛かってたりする?
RIKITO:うわー、そっちもだったんか(苦笑)。
将吾:どっちもってことでいいんじゃないの?
CHISA:リバースしたらまた飲めるしね! それも復活ってことなんじゃない?
HAL:いや、それ今CHISAに言われて初めて気付いた。普通に再生の意味で書いたけど、無意識のうちにオチまでつけてたなんて我ながら天才だな(笑)。
-(笑)あとは「Y.A.B.A!」のリリース前日から始まって年明けまで続いていく"ACME Live Tour 2025 -Y.A.B.A !-"で、ひたすら楽しいロック・パーティーを繰り広げていっていただければと思います。
将吾:「Y.A.B.A!」を実際にライヴでやってくの、今からすごい楽しみですね。ここまで7年くらいかけて勉強したんで、今年に入ってからは1回もライヴの日に二日酔いっていうパターンはないし(笑)。ベスト・コンディションでやれると思います。
RIKITO:来年はいよいよ9周年を迎えることにもなりますしね。10周年に向けて勢いを付けていくツアーにしていきたいです。
HAL:それに、今回のツアーはすごいんですよ。なんと、国内公演に関しては学生証提示で入場無料です! 皆さん友達を誘って遊びに来てくださいね!
CHISA:ただし、学生の人は残念ながらライヴハウスでお酒を飲んでのパーティーをすることはできないんですけどね。そこだけはごめんねと。
HAL:大丈夫、大丈夫。みんなACMEの爆音を聴いたら気持ち良く酔えます(笑)。






























