INTERVIEW
coldrain
2012.07.06UPDATE
Member:Y.K.C (Gt) Katsuma (Dr) Masato (Vo) Sugi (Gt) RxYxO (Ba)
Interviewer:ムラオカ
-Masato君の英詞や発音などに関してのアドバイスはあったのでしょうか?
M:ありましたね。歌詞を見ずにエンジニアが録っていくんですけど、聴き取れなかったり聴き取りにくかったり、どういうことを言ってるのか分からないと、聞いてくるというスタイルでレコーディングをしました。歌詞を耳で理解していくというか……。歌詞を追うのは簡単だと思うんですけど、聴き取れるかどうかっていうのを歌詞を見ずに耳だけでJohnが判断していくというレコーディングのやり方でした。Johnはニュアンスとか歌い方をこうしたらもっと楽に歌えるよとか、生の声を聴き取って意見を出してくれましたね。元々Johnがすごく歌がうまい人なので、“こうやってみたら?”って簡単にやって見せてくれるんですよね。今までいろんなアーティストを見て仕事をしてきた経験をそのまま全部生かしてくれるので、今まで1年以上も上手くいかなくて悩んでたことも5分ぐらいで解決してくれたりということもありました。Johnはいかにこっちを楽にしてくれるかという考え方でやってくれているので、全部こっちが歌いたいように歌えるというところに導いてくれたと思います。
-アルバムの内容について触れていきたいのですが、まず1曲目に収録されている「No Escape」ですが、“バイオハザード・オペレーション・ラクーン・シティ”のタイアップ曲になるというビック・サプライズがありましたね。タイアップが決まった時は嬉しかったのではないですか?
Y:そうですね、みんな知っている超メジャー・ゲームでしたし、自分たちが幼い頃にプレイしていたゲームだったので、“マジ!?”みたいな嬉しい驚きでメンバー全員受け取ったんじゃないかと思います。僕自身は意外と最近のゲームはやってなかったのでちょっと気まずいなとは思いましたが……(笑)。
M:バイオハザードは世界に展開しているゲームだし、一番ファンとしてもやりがいのあるタイアップだったと思います。ゲームのタイアップなのでいろんな人に聴いてもらえるという点でもすごい良かったなと思いますし、単純に自分たちの楽曲が合うとは自分たちでも思ったので、向こうもそういう風に思ってくれたことは嬉しかったです。
-メンバーの中で一番バイオハザードをプレイしてたのは誰ですか?
一同:RxYxOじゃない?
R:僕の中でバイオハザードとのタイアップはゴールです(笑)。
一同:(爆笑)
M:タイアップがゴールじゃないでしょ、バンドとしてのゴールは(笑)。
R:それぐらいバンドに世界観がリンクするし、映画にもなっているのにラウドな音楽がすんなりリンクするという点で一番coldrainに合うなって思ってたところに話が来たので本当に嬉しかったですね。
M:映画もそうですけど、ゲームも海外ではINCUBUSが『HALO』をやってたり、映画の『バイオハザード』はSLIPKNOTがやってたりしていて、映画のサントラとかゲームのサントラに対する憧れというのはずっとあるので、そういうゴール的なところは確かにあったかもしれないです。
-Kerrang!とか海外ロック/メタル誌を見てるとゲームの記事や広告って結構な数が載ってますよね。海外は日本よりもゲームをやっている層とロックやメタルを聴いている層が近いのかなって思いますね。
M:ゲームに対する感覚が違いますよね。向こうはもう少しカジュアルというか、ゲームをやっていても“お前オタクだな”みたいな偏見はないし。ゲームのジャンルにもよるのかもしれないですけど。日本に海外のゲームっていうジャンルがあるぐらいだからちょっと違うんだろうね。
S:『ギターヒーロー(Guitar Hero)』とかが海外で売れるのはそういうところが関係しているのかもね。
M:『グランド・セフト・オート(Grand Theft Auto)』でもゲームの中で音楽が流れるんですよね。スケボーのゲームで自分でプレイリストを作って遊べたりとか。海外のゲームってうまく音楽をリンクさせているのかなって感じますね。日本ももうちょっとそういうことをやっていったら面白いんじゃないかと今回タイアップをやってみて思いましたね。
-またこのタイアップでバイオハザードを実際にプレイした感想などの取材を受けたそうですが、初めての体験だったので新鮮だったのではないでしょうか?
M:結構困りましたね。ゲームの部分もめっちゃ聞かれて(笑)。途中で俺はCAPCOMの社員かってぐらいゲームの内容に触れたりもしたので、面白かったですよ。最後の方ではリアルにこのゲームを語れる要点を全部挙げられるようになってましたね(笑)。
-何誌かあってインタビューを受ける度に詳しくなっていったという?
M:そうです、そうです(笑)。
-タイアップ曲ではありますが、変に擦り寄る感じや軽い感じではなく、coldrainの持つアグレッション、エモーション、テクニックが結集した“coldrainの集大成的な曲”になっていますね?この曲はゲームとリンクさせているのか、あるいはある程度切り離して考えていたんですか?
Y:その話をもらう前から曲作りを初めていて、今までよりもっとストレートでパンチを効かせたというか、もっと目の前で鳴ってるような曲を次の作品には入れたいって話をしながら何曲か作ってたんです。で、そういう時にタイアップの話をいただいて、実際に映像を見せていただいて、僕らの中で思っているバイオハザードのクールな世界観、イメージというものを結び付けました。最初に僕がデモを作った段階ではそういうインスピレーションから曲は生まれたんです。ただそれをバンドでアレンジして煮詰めていこうって段階では別にバイオハザードらしくしようとかそういうことではなく、全く切り離して別のものとして作っていました。カッコ良さっていうのは意識しなくても一緒だと思うので、そこはやりたいようにやった部分とインスピレーションを受けた部分とがいい具合に作用したのかなと思いますね。