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INTERVIEW

SiM

2012.04.07UPDATE

2012年05月号掲載

SiM

Member:MAH (Vo) SHOW-HATE (Gt) SIN (Ba) GODRi (Dr)

Interviewer:TETU★KID

-「Evolution is Solution」、"進化こそが、鍵だ"という意味の曲ですが、まさしくSiMの作曲能力が進化した曲だと感じました。ブレイクダウンに入る前のミュートを効かせたギター・リフも物凄く格好良いです。ヴォーカルでも、作曲能力でも、ライヴパフォーマンスでもなんでも良いのですが、自分でここ数年もっとも進化したと思うところはどんなところですか?

SIN:枠に捉われないようになったかな。ジャンルの壁を壊すという意味でイベントをやってきたんですけど、そのジャンルってことを考えたときにメタルだったらこれとか、レゲエだったらこれとか、そういうことじゃなくて音楽って自分が思ったとおりに弾けばいいんだなって思いました。ジャンルとかじゃなくて、パンクっていわれるのものはその人の生き様が出ている、その人らしさがそのまま出ている音楽がパンクなんじゃないかなって思うようになりましたね。自分に素直になるようになりました。

G:単純にライヴばっかりしているのでSiMに入りたての頃よりかは、慣れというか人前に出ることに対して抵抗が無くなりましたね。最初は目立とうとかそんなこと考えて無かったんで場数を踏んでライヴ慣れしましたね、単純に(笑)。

M:歳取りましたねっていうのと同じじゃねぇかよ(笑)。

SIN:あれから2年半、歳を取りましたね・・・(笑)。

M:今まで自覚が無かった訳ではないんですけど、周りの視線とか今までより多くの人に期待されてるっていう自覚がもっと生まれてきました。やっぱなんかプロで売れているミュージシャンがなんであんなにすごいのかっていうと、そういうプレッシャーとかそういう自覚が芽生えていってるからあんなに格好良いんだろうなって思うんです。そういう意識的な部分ではすごく進化したって言えるのかなと思います。

-なるほど。

M:俺はメロディとか1個取ってもクオリティはちょっとずつ上がっていると思っています。勉強するようにはなったのかな。今までは自分で一人でどうしたらいいんだろうって考えていたけど、最近はいろんな人の音楽を聴いて、どうしてこれはこう聴こえるんだろうって漠然としていたものを検証するようになりました。自分の曲に関しても俺らの曲がこういう風に聴こえないのはどうしてなんだろうってすごい考えるようになりました。作曲能力とかはやっぱり進化していると自分では信じているんですけどね。あとは歌詞に対するこだわりとか作品を世に出すとか、一番でかいのはお金を払ってもらうということへの責任感ですかね。CDを1枚買ってもらうことに対して、要は2000円とか2500円払ってもらうことへの責任感というかそういう意識が強くなりましたね。絶対に2500円だったら2500円以上のものを提供するぞと意識するようになりました。CDが売れなくなったっていうこともあると思うんですけど、プロ意識っていうんですかね、分かんないですけど。ただ音楽をやっていてCDが出来たから出しますっていうことではなくて、買ってくれた人が買ってよかったなって思ってもらえるような物を作るって意識は数年前は考えもしなかったですね。

-最後は今作のタイトル・ナンバー「LiFE and DEATH」ですが、直訳すると"生命と死"ですね。とても深く重いテーマですよね。タイトルに合わせたように曲調もミドル・テンポでヘヴィなリフが鳴り続けていますね。"LiFE"という単語が持つどちらかと言えば明るいイメージより、"DEATH"のゆっくりと忍び寄るようなイメージの方が強調されているように感じました。この曲に込められたメッセージは何なのでしょうか?

M:ミニ・アルバムのタイトルは"LiFE and DEATH"で決まっていたんです。だけどタイトル曲を入れようとは考えていなかったんです。ただこの曲は俺が趣味で作って書き溜めている全然SiMで使わないダブ、レゲエ、エレクトロぽい曲があるんですけど、その中の1曲だったんです。この曲はもっと4つ打ちの打ち込みっぽい曲だったんですけど、それを今回ドラムンベースを入れたり、ダブステップを取り入れるなかでこれも使えるかもってことになったんです。それからアレンジし直してみんなに聴かせたらとりあえずやってみようということになって出来た曲ですね。だから別にこの曲と「LiFE and DEATH」というのは全然関係はなかったんです。この曲は特に生と死について歌っている訳ではなくて、ちょっと勘違いして調子に乗っている人に対して、"お前勘違いしてるから"みたいな歌詞なんです。フレーズ的に"LiFE and DEATH"って言葉を入れたくて入れてみたらハマッたのでタイトルにしたんですけど、実はそんなに繋がりはないんです。こういう曲をSiMで出来たらいいなとは思ってたんですけどね。

-目前に控えた"TRIPLE AXE TOUR '12"ですが、全公演ソールド・アウトと今から楽しみにしている人がたくさんいるイベントだと思います。coldrain、HEY-SMITHという自身の主催のイベントを持っていてシーンを牽引しているバンドが集まりましたね。この3組でツアーすることに非常に意味を感じます。このツアーが企画されたキッカケは何だったんでしょうか?誰が言いだしっぺですか(笑)?

M:これを最初に言い出したのは2年ぐらい前なんですよ。元々は他に何個かバンドがいて、俺ら以外の2バンドがなかなか日程が合わわなくて次第にこの話から離れていって、最終的にやろうぜっていい続けてたのがこの3バンドだったんです。それが1年か2年前だったんですけど、それぞれのバンドにとって大切な時期だったのでまだ待とうということになって、で今回俺らがアルバムを出してツアーが終わって、coldrainもレコーディングが終わって、HEY-SMITHも予定がとりあえず空いてるってことだったので実現することになりました。言い出したのは誰とかじゃなくて、自然とこの世代で勢いに乗ってる俺らでツアー回れたらやばいねって打ち上げとかで話したのがきっかけですかね。

-結構昔からの話なんですね。

M:そうですね。やっと実現したという感じです。

-最後にリスナーに対して、メッセージをお願いします。

SHOW:前作でも言いましたが、聴いて歌詞を見て自分なりにちゃんと考えて欲しいなって思います。別にそれは強要する訳ではなくて、なんでこういう風に歌ったり弾いてたりするんだろうっていう風にメッセージを自分なりに考えてこれだって見つけて欲しいですね。

M:とにかくライヴに来て欲しいです。例えば「KiLLiNG ME」のPVだけ見て文句を言われても困っちゃうので。俺らのことを知らない人は、とりあえず何かの機会でライヴに来てくれたらいいなと思います。ライヴは色んなCDから曲を選んでやっているし、本当の俺らだと思うので。特にワンマンには来てもらいたいです!年に1度か2度しかない俺たちを知っている人たちに向けてのSiMのSiMによる、SiMの為のみたいな日なので、是非遊びに来てください。