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LIVE REPORT

the GazettE

2023.12.25 @パシフィコ横浜 国立大ホール

Writer : 杉江 由紀 Photographer:田辺 佳子、上溝恭香

聖なる夜の奇跡が、11年ぶり(クリスマス公演としての開催は14年ぶり)に現実のものとなった。2009年12月24日に東京ビッグサイトで行われた"A HYMN OF THE CRUCIFIXION"から時を経て、このたび2023年12月25日にパシフィコ横浜 国立大ホールにて開催されたのは、FC限定のクリスマス・ライヴ"LIVE 2023-HERESY LIMITED- A HYMN OF THE CRUCIFIXION ver.2"。ここでthe GazettEが我々にプレゼントしてくれたのは、珠玉の名曲たちにほかならない。

また、14年前の夜の装いがそうであったように、今回のライヴではメンバー5人がそれぞれに雪のイメージを彷彿とさせる白を基調とした衣装でステージ上に現われた点もプレミア感たっぷりで、音の面のみならず視覚的な面でも、the GazettEは"A HYMN OF THE CRUCIFIXION"ならではのアプローチを用意してくれていたことになる。

"メリー・クリスマス! よくこんな12月25日という日に、みなさん時間を空けて来てくださいましたね。2023年の俺らのライヴは今日がラストになります。今夜は忘年会ということで(笑)、ド派手にカマしたいと思います!! 楽しもうぜ!!!"(RUKI/Vo)

アルバム・ツアーをはじめとして、基本的にthe GazettEは毎回コンセプトに沿った聴かせ方と見せ方にこだわるライヴを体現してきたアーティストであると思うのだが、こと今宵についてはFC限定クリスマス・ライヴの場だけあって、まさにRUKIが言った通り"楽しむ"ことに主眼が置かれていたと言えよう。

特に、本編中盤あたりで聴けた叙情性の漂う葵(Gt)のソロが映えた「reila」は数年ぶりにライヴで披露されたものであったように感じたほか、麗(Gt)のギター・ワークが曲を牽引した「瞞し」に至ってはおそらく10年以上ぶりに生で聴けた気がする。これらはきっと、ファン・サービスとして彼らがひさびさに解禁してくれた曲たちだったに違いない。本編後半では「黒く澄んだ空と残骸と片翅」を手始めに、ダイナミックにしてストイックな戒(Dr)のリズム・ワークと、押し引きとうねり方が絶妙なREITA(Ba)のベース・プレイを基盤にした、the GazettEらしい迫力あるヘヴィ・チューンが惜しげもなく連打されていくことになったのだが、一方でアンコールでは2005年にシングル・リリースされた当時から人気を集めてきた、名バラード「Cassis」までもが振る舞われたのも特筆すべき点。そして、ここではRUKIがこの曲だからこそのギター&ヴォーカルを聴かせたのだった。

"the GazettEというバンドは唯一の存在でありたいし、いつまでも"異端"な存在であり続けたいと俺は思ってます。だから、俺らはこれが人生最後の作品になってもいいって思うくらいの気持ちで、これからも命がけで取り組んでいくつもりです。特にこの2023年は、そう感じるニュースも多々あったしね。決して他人事じゃなく、バンドマンとして音楽に命を捧げるつもりで今日もここに立ってます。この強い想いをみんなに届けていきたいと思ってますので、来年も一緒に走ってください。......離さないよ"(RUKI)

またとない殺し文句のあとに続いたのは、場内にオーディエンスのシンガロングが響き渡った「貴女ノ為ノ此ノ命。」。絶対的な人気曲「赤いワンピース」や、the GazettEにとってはある意味でのアンセム的なニュアンスも持った「LINDA ~candydive Pinky heaven~」などを経て、ダブル・アンコールで「LAST SONG」が放たれた頃には、おそらくこの場にいた誰もがthe GazettEからの深い愛、そして未来に対する宣誓を受け取っていたものと確信する。聖なる夜の奇蹟は、ここに現実のものとなったのだ。

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