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INTERVIEW

the GazettE

2017.07.21UPDATE

2017年07月号掲載

the GazettE

Member:RUKI(Vo) 麗(Gt) 葵(Gt) REITA(Ba) 戒(Dr)

Interviewer:KAORU

"十五周年記念公演 大日本異端芸者「暴動区 愚鈍の桜」"の追加公演、"HERESY LIMITED TOUR17"を終え、8月19日には9年ぶりとなる大型野外公演"BURST INTO A BLAZE 3"を開催、さらに"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017"への出演も発表されたthe GazettE。今回のインタビューでは、"BURST INTO A BLAZE 3"公演に用意されている企画についてや、近年ファッション性が高くなっているバンドマーチの中でも抜群にかっこいいと大評判のRAD MARKETのグッズの話から、15周年を迎え今もなお絶大な支持を得ているメンバーから後続へのアドバイス、はたまたメディアに対して思うことなど、様々な視点で話を訊いた。

-ライヴハウス・ツアー"HERESY LIMITED TOUR17"を終えられましたが、いかがでしたか? 演奏が円熟してきたとか、そういう感触はありますか?

RUKI:うーん、かなり前のことなんで、あんまり覚えてないんですけど(笑)。

麗:まだ2ヶ月くらいしか経ってないんですけどね(笑)。

国立代々木競技場第一体育館の公演(※3月10日開催)を観たときに、ノリに戸惑っているような人も見かけましたが、ファンの人も慣れてきたなと感じたりはしましたか?

RUKI:慣れてきたくらいに終わっちゃったんですよね。

-異端時代の曲は、ラウドロック的なアプローチとは違いますし、演奏するにあたってどういうことを意識的に考えていますか? 難しさのベクトルも違うと思うんですよ。ラウドな曲だと縦軸をダイナミックに強調すると思うのですが、異端時代の曲は雰囲気的にもっとヒリヒリしていますし、緻密な表現が必要とされるのかな? と感じたのですが。戒さんはいかがでしたか?

戒:やっている側としては対極という感じではないんですけど、昔の曲には昔の曲なりの良さがあって、それを今の自分たちなりに表現したらどうなるのかっていうところを意識していました。今がこうで、昔がこうでというようなことは考えたことがないですね。

-では自然な感じでプレイできたということでしょうか?

戒:そうですね。意外とすんなりできたかなと思います。

-葵さんはいかがでしたか?

葵:最近の(ラウドな)曲だと、シーケンスとの兼ね合いもあるし、わりとリフやパワー・コードが中心の構成なんですけど、昔の曲の方がフレーズはワイドなレンジでやってたかなと。当時とはそこが全然違うので、わりと懐かしさを感じるというか、久々にそういうフレーズを弾いたなーっていう。でもやっぱり、自分の中から生まれたフレーズなので、そういう意味では来てくれた人たちと一緒に楽しめたかなと思います。

-「Sugar Pain」(2005年リリースのミニ・アルバム『蛾蟇』収録曲)のもだえるようなギターがとても印象に残りました。かっこよかったです。

葵:ありがとうございます。

-麗さんはいかがでしたか?

麗:最近までやっていたラウドな曲は、リズムを取りにいってるようなプレイだったんです。ギターも、いかにリズムがパワフルに聞こえるかを意識したフレーズが多かったんですけど、昔の曲はもっと浮いてるカッティング系の曲が多かったし、自分的にはノリがすごく難しかったなっていう。

-リズムもかなり特殊というか、変わってますよね。

麗:そうですね。結構ドラムから離れる感じのギター・パートなので、浮いてるウワモノも多いし。最近の曲はドラムを意識してるので、ライヴでの感じ方もだいぶ違ったなと思います。

-ラウドロックのツイン・ギター的ではない、ヴィジュアル系ならではのツイン・ギター隊というところの醍醐味を感じました。

麗&葵:ありがとうございます。

-REITAさんはいかがでしたか?

REITA:『DOGMA』(2015年リリースの8thアルバム)のときは、チューニングがAとかBばっかりだったので、レギュラーとか1音下げでしばらくやってなかったから結構大変でした。AとかBだと、弦が緩いがゆえの揺れから出てくる低音があるんですけど、レギュラー・チューニングじゃそれが出ないんですよ。バスドラはチューニングや音色を変えるわけじゃないので、どうやって下を出したらいいのかなっていうのが難しかったですね。あとは、みんなで縦で揃える曲が多いわけじゃないから、弾いててもそんなに演奏が合ってる気がしないんで(笑)。そういうもどかしさみたいなのもあるんですけどね。

-なるほど、ラウドな曲のように縦に揃ってる感じが強調されているわけではないから、お客さんも少しリズムが取りづらいというか、ノリに戸惑ったのかもしれませんね。

REITA:うん、だからちょっと直した曲もありましたけどね。ノリやすいように。

-個人的には、その掴みづらい感じがとても新鮮でかっこいいなと思いました。RUKIさんはいかがでしたか?

RUKI:今と昔ってことだと、全然別物でしたけどね。音の感じ方も作り方も全然違うから。今は音楽に対して、より状況に合わせて転調していく作り方だし。昔の曲は歌詞がこれなのに音はこれ? っていうものもありましたし、実際にやってみて、今の良さが際立つなと思いましたね。昔の自分たちがフラッシュバックしたというのもあったので、素直にやってよかったなぁと思います。