INTERVIEW
the GazettE
2016.04.26UPDATE
2016年05月号掲載
Member:RUKI(Vo) 麗(Gt) 葵(Gt) REITA(Ba) 戒(Dr)
Interviewer:KAORU
-まずは国立代々木競技場第一体育館でのツアー・ファイナル公演、お疲れさまでした。ライヴを振り返ってみていかがですか?
RUKI:ライヴの期間自体も空いていたので、あまり冷静ではなかったかもしれないですね。"落ち着けー! 落ち着けー!"って意識してました。
-代々木公演は演出も凝っていましたし、すべてにおいて凄まじいクオリティでした。昨年リリースされた『DOGMA』はダークな作品ですが、その曲をあの演奏力、クオリティで体現したことによって、作品をまだ消化し切れてなかったお客さんも、あのライヴですべて受け入れられたのではないかと個人的には感じました。
RUKI:いま言われてみて、ああそうだったんだという感じですね(笑)。
-それから、ファンの方の愛の深さがすごいなと感じました。一体感というところでは、「INCUBUS」の"un deux trois"という部分の腕の振り方はすごかったですし。ああいうのってどうやって浸透していくものなんですかね?
REITA:こっちで振りを作ってるわけではないですからね(笑)。
RUKI:ファンの方がやっている振りに俺が手を合わせて、さも誘導しているかのように見せているという空気感を出したりしてますけどね(笑)。
-ラストのMCで泣いているようにも見えたのですが......。
RUKI&麗&葵&REITA:リーダー(戒)が......。
REITA:リーダーがね(笑)。ダブル・アンコールの前に、ステージ裏でヘコヘコ言ってましたからね(笑)。
一同:(爆笑)
戒:いや、ヘコヘコは言ってないよ(笑)!
麗:ずっと突っ伏してたから、なんかトラブったのか怒ってんのかと思ったけど。
戒:あれは疲れてたんだよ! 怒ってないよ(笑)!
葵:泣いてたよね。
戒:いや、泣いてないよ!
-泣いてたんですか?
戒:いやいや、そんな別に感極まってという感じではないですけど......ちょっと込み上げてくるものはありましたね(笑)。
RUKI:横を見たらマネージャーの方が泣いてましたけどね(笑)。こっちが引くくらい(笑)。
一同:(爆笑)
-あと、音質も良かったと思います。すごくクリアに気持ちよく響いてきました。
RUKI:あ、それは良かったです。代々木は音が悪いって聞いてたんで。
麗:クリアになるようなバンドでの音作りをしましたからね。そもそもみんなキャビを置いてない状態でやってたんです。(アンプから出た音をマイキングするのではなく)ラインだったんですけど、ラインに感じさせない生々しいライヴ感のある音作りっていう絶妙なところ――クリアさを追求したうえで、それをさらに生っぽく馴染ませる音作りを狙っていきました。
-オープニングの登場もすごくて度肝を抜かれましたよ。でもド頭でマイクの声が入ってないというトラブルもありましたが......。
RUKI:ああ、そうっすね。驚きましたけど、"おい!"って。
REITA:(お客さんの)生声が俺らの声みたいに聴こえてきたもんね。
戒:そうそう、"へーい!"って言ったら、"あれ? みんなの声かい!"って。
RUKI:いつ入んのかなってもうずっとマイクのスイッチをいじってました。
葵:音が外音のスピーカーから出てなかってんですよ。
RUKI:そうそう、モニター担当と打ち合わせしてたんですけど、外に伝わってなかった可能性がありますね。冗談で切り替えられてよかったですけど(笑)。
-そうですね。それをMCで面白く挽回したところががまたいいなと思いました。また、本公演の"漆黒"、"黒塗りの狂演"というテーマに、"そもそもヴィジュアル系とは?"という問いから始まったとのことでしたが、それをすごく前向きに捉えられた公演でした。ヴィジュアル系文化と最新のヘヴィ・ロックとを高次元のエンターテイメントとして昇華することがすごく有効に働いていたというか、ルーツへのオマージュ的なものも感じたのですが。
RUKI:まぁオマージュではないですけど、マインド的にはそうなのかもしれないですね。ハイクオリティ且つ現在進行形型っていうものにしたくて。これだけダークな世界観でダークな音楽をやるっていう人はそんなに多くないので、ある意味やるべきなのかなという意識はありました。