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FEATURE

the GazettE

2018.02.21UPDATE

2018年02月号掲載

 相反するコンセプトの豊洲PIT 2デイズ待望の映像化! 熱狂の渦を巻き起こしたハロウィン・ライヴの臨場感が甦る!

Writer 杉江 由紀

ヤバいところまでいき切った、その潔い傾(かぶ)きぶりから感じるもの。それはまさに、the GazettEの持つ神髄であると言えはしまいか。

このたび2月28日にリリースされる『HALLOWEEN NIGHT 17 THE DARK HORROR SHOW SPOOKY BOX 2 アビス-ABYSS- LUCY-ルーシー- LIVE AT 10.30 AND 10.31 TOYOSU PIT TOKYO』は、そのタイトルどおり昨年10月30日と31日にハロウィン・ライヴとして行われた、豊洲PITでの2デイズ公演をパッケージ化した、the GazettE初のハロウィン・ライヴ映像作品となる。


名もなき病棟へようこそ。ここに招かれた君たちには、今日、最善を尽くすことを今ここで誓おう


ぽたり、ぽたりと滴り落ちては徐々に累積し、やがては溢れ出してゆく静かなる狂気たち......。第1夜の模様を収めた"アビス"は、言うなればダーク&ヘヴィでいてグロテスクな匂いも放ちながら、それでいて根底には耽美的な精神が息づいているような楽曲たちが集められた内容となっている印象が強い。

なお、この"アビス"編でのthe GazettEはメンバー全員がステージ上に白衣姿となって登場するところも絶対的な見所のひとつ。フロントマン RUKI(Vo)に至っては、黒髪に黒縁眼鏡に聴診器という隙のないフル装備となっており、そんな彼らが廃病院を思わせるような雰囲気のセットを背景にしながら、どこか背徳的な陰を帯びた楽曲たちを次々と綴り出してゆく様は、もはやハロウィン・ライヴの概念や枠をとうに超えている。

"今夜は、名もなき病棟へようこそ。ここに招かれた君たちには今日、最善を尽くすことを今ここで誓おう。さぁ、始めようか"(RUKI)

ヴォーカリゼーションを含めて表現上必須な生理的不快感と不穏な空気感が全編に漂う「Bath Room」。葵がスタンドを立てたうえでエレキと使い分けながら弾いてみせるアコースティック・ギターと、麗による深淵な響きのギター・ワークが相まって憂いと哀切を感じさせる「体温」。重心の低いところで轟く戒のドラミングと、唸りを上げるかのように楽器を鳴らすREITAのベース・プレイが殺伐とした音像を織りなす「DOGMA」。

つまり、どこを切り取ってみても正気の沙汰とは思えないほどの異様にして濃密な音世界がそこには繰り広げられているのだ。the GazettEが持つこれだけの存在感と特異性を超えるバンドが、未だにシーンのどこからも生まれてきていない理由も、こうした映像作品を観ればより一目瞭然で、ひとつのバンドがこれだけの次元にまで到達するのはそう容易ではないのだ、ということがきっとよくわかることだろう。

一方の、第2夜の模様を収めた"LUCY"。こちらは一転して、the GazettEの擁する陽の部類にあたる楽曲たちが主に収められていることにはなるが、そこはいかんせんthe GazettEとしての陽であるというだけの話に過ぎない。躍動感やアグレッシヴさが相当に添加されるとはいえ、ダーク&ヘヴィでグロテスクという点では第1夜と負けず劣らずの味わいがここでも楽しめることは間違いない。

ちなみに、この第2夜でのthe GazettEはハロウィン当日のライヴであったことも影響しているのか、THE VILLAINSとしてCREEPY DEAD PUPPETSと称したキャラクターに扮しての登場と相成ることに。それぞれに趣向を凝らした出で立ちで派手派手しくパフォーマンスしてゆく様は、ひたすらに小気味がよくてたまらない。ライヴの会場では衣装やメイクの細部までなかなか確認ができなかったという方はもちろんのこと、当日どうしてもライヴに行くことがかなわなかったという方も含めて、ぜひこの映像作品では改めてこの日ならではの特別仕様となっている彼らのCREEPYな姿を、しかとその目で確かめていただきたい。

"さぁ、殺し合おうぜ! お前らのイカれた姿を俺に見せろよ!"

殺人鬼に扮するRUKIが発する言葉だけに、こちらの第2夜でのMCは第1夜よりもだいぶ過激ではあるが、そこはもちろんご愛嬌。5人の発する音が極限まで圧縮され渾然一体となった「RAGE」から始まるこの作品は、ライヴ映像とは思えないほどの臨場感で視聴する側を魅了し、惹き込んでくれること請け合い。

緻密で繊細な作りの楽曲も多いなかで、the GazettE随一とも言えるような豪快さを誇る「HEADACHE MAN」でのロックンロールなノリ。古参ファンからしても、近年新たに彼らのことを知ったという新規ファンにとっても垂涎ナンバーとなる「Maggots」と、同じく長年オーディエンスに愛され続けてきた「COCKROACH」という"虫シリーズ"が連打されるくだりの胸アツ加減。佳境に向けての絶妙なタイミングで放たれる「The $ocial riot machine$」の、またとないコレキタ感。そして、終盤の「DISCHARGE」とラストの「関東土下座組合」を観終わるころには"また絶対、the GazettEのライヴに足を運ばなくては......!"という気分にさせられること必至だ。

一般論として、ライヴは映像化すると迫力が減ってしまうと言われがちだが、今作に限ってはそれがないのもおすすめポイント。近年は各ロック・フェスにも参戦し、ライヴ・バンドとしての底力により磨きをかけ続けてきているだけに、もはやthe GazettEの発する熱量は映像であることをも軽く凌駕する。ぜひとも、ここはthe GazettEの秀逸な傾きぶりを今作にて堪能していただきたい。




▼リリース情報
the GazettE
LIVE DVD/Blu-ray
『HALLOWEEN NIGHT 17 THE DARK HORROR SHOW SPOOKY BOX 2
アビス-ABYSS- LUCY-ルーシー- LIVE AT 10.30 AND 10.31 TOYOSU PIT TOKYO』
2018.02.28 ON SALE!!
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【DVD】通常盤のみ2枚組
SRBL-1775~6/¥6,018(税別)
amazon TOWER RECORDS HMV

【Blu-ray】通常盤のみ1枚組
SRXL-147/¥6,944(税別)
amazon TOWER RECORDS HMV


[収録内容]

[アビス(LIVE AT 2017.10.30 TOYOSU PIT)]
01. Bath Room
02. DRIPPING INSANITY
03. BIZARRE
04. BURIAL APPLICANT
05. 虚無の終わり 箱詰めの黙示
06. 奈落
07. RUTHLESS DEED
08. DEUX
09. 体温
10. 千鶴
11. OMINOUS
12. 13STAIRS[-]1
13. TO DAZZLING DARKNESS
14. DIM SCENE
15. DOGMA

[LUCY(LIVE AT 2017.10.31 TOYOSU PIT)]
01. RAGE
02. DAWN
03. HEADACHE MAN
04. BEFORE I DECAY
05. GABRIEL ON THE GALLOWS
06. VENOMOUS SPIDER'S WEB
07. CLEVER MONKEY
08. Maggots
09. COCKROACH
10. VERMIN
11. The $ocial riot machine$
12. UGLY
13. BLEMISH
14. DISCHARGE
15. 関東土下座組合

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