MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

the GazettE

2016.04.26UPDATE

2016年05月号掲載

the GazettE

Member:RUKI(Vo) 麗(Gt) 葵(Gt) REITA(Ba) 戒(Dr)

Interviewer:KAORU

-だからといって耽美的なものに帰結するのではなく、そこに対する皮肉も込められているというか。そこにリアルを追求する精神を感じます。

RUKI:そうですね。自分が中2くらいの当時、LUNA SEAとかが自分の触れたことのない世界について歌っていて......これ、わかる?

REITA:都会の夜......。

RUKI:そうそう、都会にあるビルの裏路地の夜という感じです。「ROSIER」(1994年リリースの3rdシングル表題曲)の歌詞なんですけど、そういう中で、自分が浸れるというか。現実じゃない世界に入りこめるというか。

-なるほど。それでは演奏面についてですが、まず冒頭のブラストビートが強烈です。これはその中でもどんな種類のリズムなのですか?

戒:結構王道だと思います。手で言うと32分(音符)、キックが16分ですね。あんまり慣れてないフレーズなので、戸惑いはありましたけど。

-実際にプレイしてみていかがでしたか?

戒:もっと練習したかったなぁと(笑)。

-いやいや、ライヴでもすごかったですよ。あの一瞬の場面は強烈に印象に残りました。

戒:そうですか? まぁ去年から曲自体はあったので、時間を見つけて動画とかを見ながら勉強したりして練習してはいたんですよ。ブラストビートは裏のテンポを感じるのが一番鍵になるらしくて、そこにスネアがいくんですけど、日本人って裏拍のテンポを取るのが苦手なんですよね。

-たしかに日本人は1拍目と3拍目にアクセントを置きがちですよね。

戒:そうなんですよ、表で取ろうとしがちで。でも海外のアーティストは裏のテンポが得意なので、そういう知識を入れて意識しながらいろいろトライしました。

-ベースのリズムの刻み方の譜割りは自然に浮かびましたか?

REITA:結局ベースはシンプルになっちゃいましたね。あれだけドラムが入ってると、自然と16分で刻みたくなるんですけど、刻みすぎるとロー感が減っちゃうんですよね。特にドロップAチューニングなんで、弦が揺れる隙なく次のアタックにいっちゃうんですよ。だから結局は8分に戻してやりました。

-なるほど。そしてすぐにギターのSLAYERばりの刻みが入ってきますが。

一同:SLAYER(笑)。

-はい(笑)。『DOGMA』の楽曲にもこのようなリフは入っていましたが、「UNDYING」をプレイするうえでどういうことを意識していましたか?

葵:どこまでスラッシュ・メタルになれるか、ということですね。

-そういうスラッシュ・メタルのバンドの音を参照にしたのですか?

葵:いや、もともと入っていた、RUKIさんが切り貼りして作ったのがああいうフレーズで。ギタリスト的には、難しいんですよね。......でもそれがいいって言うから、そのフレーズで進めるしかなかったっていう(笑)。

一同:(爆笑)

葵:あれはめっちゃむずいですね。

-麗さんはいかがですか?

麗:レコーディングでやってるときは、姿勢とかフォームとかも気をつけてやれるから低音も安定してたんですけど、実際にライヴでやったときに、もう速くて......。立って弾いているとロー感が安定しなくて、"うわ、これめっちゃむずいじゃん!"って、ライヴのときに初めて気づきましたね(笑)。本当だったら座って弾きたいくらいです(笑)。

-やはり大変なのですね......。ドラムのレコーディングはもちろん生音ですよね? 今回録り方を変えた部分などはありますか?

戒:はい、生です。でも今回のレコーディングに関しては違う手法でやっていて、単発録りなんですよね。スネアはスネア、タムはタムと生音で録って。それを音が被ることなくどこまで突き詰められるかということを初めて試みました。

-戒さんの叩いた音をサンプリングしてフレーズを構築したということですね。その手法に関してどのような工夫をされたのですか?

戒:その通りです。そのうえで、いろいろ重ねながらいい音で録るように工夫しました。とはいえロー感をいじったり微妙にボリュームを下げたりとか、そういうことしかできないんですよね。

-なるほど。なぜ訊いたかというと、今のメタルコア系のバンドって、そもそも音源のドラムは生音で一切叩いてなくて全部打ち込みで完成させるっていうのもひとつの主流なんですよね。

RUKI:え? そうなんですか?