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INTERVIEW

PassCode

2019.03.13UPDATE

2019年03月号掲載

PassCode

Member:南 菜生 今田 夢菜 高嶋 楓 大上 陽奈子

Interviewer:山本 真由

約2年半このチームでやってきたものを披露できて、今のPassCodeを見せられたというか、自分たちは成長できてるんだと実感できました


-そして、ツアー・ファイナル Zepp DiverCity(TOKYO)公演は会場の熱気もすごかったですが、非常に魂のこもったライヴとなりました。2016年の初めてのバンド・セットでのライヴ("PassCode VIRTUAL TOUR 2016")もZepp DiverCity(TOKYO)でしたが、Zepp DiverCity(TOKYO)という会場はPassCodeにとってどんな場所ですか?

南:どれだけ"観てほしい"と言っても埋まらなかった会場で、初めてのバンド・セットで自分たちのライヴに対する自信を失った場所でもありました。メジャー・デビューの発表をするときにすごく気後れしたのを覚えています。それから2年経ってちゃんとライヴに向き合ってきた結果、そのZepp DiverCity(TOKYO)をソールド・アウトさせられたこと、そこで自分たちのパフォーマンスをできたことはすごく感慨深かったです。

今田:ひとつの壁を作ってくれた場所です。

高嶋:自分たちの成長を感じさせてくれる会場です。2016年はすごく背伸びをしてZepp DiverCity(TOKYO)でライヴをさせてもらって、初のバンド・セットもうまくいかなくて、納得のいかないライヴをみんなに見せてしまったんです。悔しい気持ちだったり申し訳なくて情けない気持ちだったりになって、それがずっと引っかかってたんですけど、今回のツアー・ファイナルでまた同じ会場でさせてもらって、約2年半このチームでやってきたものをZepp DiverCity(TOKYO)に帰ってきて披露できたことで、今のPassCodeを見せられたというか、リベンジを果たせたというか。お客さんもパンパンのソールドになるくらい来て楽しんでくれて、自分たちは成長できてるんだと実感できました。

大上:正直2016年のツアー・ファイナル後は"黒歴史の会場"といった感じでした......。そのときのライヴは悔いがたくさん残ったので、"Zepp DiverCity(TOKYO)"っていう響きが軽くトラウマになりそうでした(笑)。でも"PassCode Taking you out TONIGHT! Tour 2018"のファイナル公演は、それを払拭するライヴができたなって思います。お客さんのボルテージもすごく高くて、最高の景色でした。黒歴史だと思ってた2016年のライヴも、"あの日を経て今があるんだ"と思えるようになりました。PassCodeは止まらずに進めているんだって実感させてくれた場所です。

-バンド・セットでのライヴにも慣れてきたというか、"これが本当のPassCodeの姿"と言える形が完成してきた感じもしますが、実際そのような手応えは感じていますか?

南:もちろんバンドもですし、制作チーム、音響照明などのスタッフ・チームが"PassCode MISS UNLIMITED Tour 2016"から変わってないので、信頼感やチーム感がありました。ひとりひとりのPassCodeに対する気持ちを知ってるからこそ、このチームで作るものが至高だと思えているので、ライヴでひとつひとつそれを証明してる感じですね。今はバンドとのグルーヴも他のグループではなかなかないレベルなんじゃないかと思います。

今田:手応えというより、今は特になんの違和感もなく、バンド・セットとか音源とか関係なくライヴをできています。

高嶋:この2年くらいツアーもフェスもずっとバンドで出させてもらっているんですけど、やっぱりバンド・チームの存在は大きくて。PassCodeの良さを最大限に引き出して、音でお客さんを楽しませてくれて、今はバンド・チームを抜いてのツアーだったりフェスだったりは想像できないくらい、今のPassCodeの体制がベストかなと思っています。

大上:"バンド・セットでのライヴが日に日にいい形になってきているなぁ"と感じています。PassCodeは楽器の生演奏が映える曲ばかりですし、バンド・セットだと全体的なパワー感が大きくなると思いますね。

-DVDの映像ではバック・バンドがフィーチャーされるようなカットも多くあって、アイドルの枠を超えているPassCodeならではの激しいライヴ感が伝わってきました。ツアーにあたってバンドとのリハーサルも入念に行われたのでしょうか?

南:リハーサルも入りましたが、結局ライヴで作っていく感じでした。なので、後半はセットリストの組み方を結構変えました。例えばKid'z(Dr/MY FIRST STORY)さんと話し合って変えたところで言うと、他の曲とテンポや世界観が違うので"「カタルシス」の前にアルペジオを入れてそこでMCをする"、お客さんが乗り始めるテンポが遅れる"「UNTILL THE DAWN」と「LOST」の前にドラム・ビートを足す"など、細かいことですが、"楽しかった"で終わるライヴじゃなく、引っ掛かりを残すライヴをするよう意識しました。

今田:日々のコミュニケーションが以前よりたくさん増えてきて、そういうのがライヴにも繋がってると思います!

高嶋:ツアーが始まる前に通しでリハーサルをして、不安な部分はたくさん確認し合って、毎回本番の前に全体ミーティングは行っています。バンド・メンバーも自分たち以上にすごくライヴを楽しんでいて"負けてらんない!"ってなりますね。

大上:バンドとのグルーヴ感はどちらかというとリハーサルや練習より、本番で強まっていると思います。バンド・メンバーは普段からかなり練習してくれているので、"負けてられない!"といい刺激を貰うことは多いです。

-バンド・メンバーのKid'zさんから過去のツアーも振り返るようなコメントもありましたが、特に"ZENITH TOUR"のときなどは、メンバーそれぞれが壁にぶつかったつらい時期もあったようですね。どのようにしてそれを乗り越えてきたのでしょうか?

南:最初にも話に出ましたが、乗り越えたと思えたのは"PassCode Taking you out TONIGHT! Tour 2018"の初日で、そこまで取り戻せなかった理由もその日取り戻せた理由も未だにわからないですが、自分の中で条件があったのかもしれないですね。リハーサルまでは"ZENITH TOUR"同様声が出なくなったりしてたので賭けのような感覚でした。本当に良かった。

今田:乗り越えられたんですかね......(笑)。わからないですけど、越えられたから今もここにいるのかなー。

高嶋:ファンのみんなの存在が大きいです。ライヴのあと毎回ファンのみんなと話す機会があるんですけど、話してて逆に元気づけられたり嬉しい言葉をたくさん貰ったりするので、"もっとこの人たちのために頑張ろう"って活力になりました。

大上:壁を乗り越えた期間は乗り越えているという実感はあまりなかったですね。そのときそのときで一心不乱にできることをしていたら、いつのまにかクリアしていたという感じです。がむしゃらすぎて詳しいことはあまり覚えてなかったりもします(笑)。

-PassCodeのライヴは、オーディエンスのリアクションも、ラウドロック・バンドのライヴのような激しい盛り上がりですが、バンド・セットになる前と現在とでお客さんの反応に違いは感じますか?

南:現在は本当にいろいろなジャンルを好きな方がファンになってライヴに来てくださるので、楽しみ方の幅は広がっているなと思うし、できるかぎり制限せず楽しんでもらいたいです。だからこそ守ってほしいルールなどもあるのでライヴで話したりしています。

今田:私は特にそういう違いは感じなくて、いつでもみんなそれぞれ自由に楽しんでくれてて嬉しいです。

高嶋:私もそこについてはあんまり変わらないかなって思っています。ただ、違うバンドのTシャツを着てライヴに来てくれる人が増えたので、お客さんの層に関しては広がっていってるのかなと感じますね。

大上:違いはあまり感じていないです。以前も現在もお客さんの熱はステージまで伝わってきます。

-メンバーのアジテーションも激しい曲に合ったカッコいい感じになっていますよね。MCなど普通に話すときとのギャップもあってそれもすごいなと感じました。"こういう場面で盛り上がるひと言を入れる"など事前に考えられているのでしょうか? それともその場の雰囲気で自然と出てくるものなのでしょうか?

南:私は事前に考えたものをライヴで話すのが得意じゃないので、その場で思ったことを発言しています。考えていったものを話すとどこかセリフっぽくなってしまうんですよね。それもできた方がいいんだろうなと思うんですけど。でも"PassCode ZENITH TOUR 2017"から"PassCode Taking you out TONIGHT! Tour 2018"までのライヴは逆に考えてました。事細かく全部。でもやっぱり言っててしっくり来なくて"向いてないなぁ"って思っていたので、何も考えなくても言いたいことが降ってくる今は幸せだなと思っています。

今田:私は特に何も考えてなくて、南が今田のその日の感じによって話を振ってくれたりしてます(笑)。

高嶋:MCは良くも悪くも、何も考えていなくて、その場でみんなで話してます。南 菜生が流れを作ってくれたりしてそこで話したり、でも楽屋での会話の雰囲気になっちゃったりもするから、MCはまだまだ勉強中です......MC難しいです......。ファンのみんなが優しいので甘えてしまうけど、頑張ります......!

大上:曲間のMC、煽りは南が担当してくれていますが、その場で出てくる言葉もたくさんあるんじゃないかなと感じますね。私はその場で言葉を伝えることが苦手分野なので、メンバーとして誇りに思っています。