INTERVIEW
Crossfaith
2013.09.03UPDATE
Member:Kenta Koie(Vo) Terufumi Tamano(Prog/Vision) Kazuki Takemura(Gt) Hiroki Ikegawa(Ba) Tatsuya Amano(Dr)
Interviewer:ムラオカ
-なるほど。また『ZION EP』は全体が短い分、1枚通して攻めに徹した作品でしたが、今作はボートラ入れて12曲入りのフル・アルバムなので、アルバム全体の構成に関しても悩んだのではないでしょうか?EPだったらまた違った作風になっていたのかなとも思いました。
Teru:そうですね、全然違うものになっていたと思います。ムラオカさんだったら分かると思うんですけど、僕らのアルバムって、インタールードが入ったりしてたじゃないですか?例えば1stだと8曲の中に3曲インタールードが入っていたりとか。でも今回のアルバムはTrack.1の「Prelude」しかなくて。
-曲だけで最後まで聴けるアルバムにしたかったのでしょうか。
Teru:そうですね。完全なコンセプト・アルバムってわけではないんですが、Track.2の「We Are The Future」を作ってる時は、この曲を頭に持ってこようとか、大まかなアルバム構成を意識しながら曲を作っていましたね。30曲作ってその中から10曲に絞るような制作の仕方をするアーティストもいると思うんですが、僕らはそういうタイプじゃなくて。1曲1曲確実に作り上げていって、それを並べていく感じですね。
-なるほど。
Teru:今回の『APOCALYZE』っていうタイトルなんですけど、それも最初漠然としたイメージだったのが、旧約聖書の「神が世界を創造した7日間」、つまり天地創造です。そういう今まで既存の世界観を1回壊して、もう1度僕たちの音楽で新しい物を創造するということを表現したいなっていうのがあって。曲を作っていく中でも、海ができて、闇ができて、光ができてっていう自分なりのプロセスがありました。歌詞がリンクしてるわけではないんですけど、曲調やアルバムを作る上でそういうイメージがありましたね。“APOCALYPSE(アポカリプス)”には世界の終末っていうような意味があるんですが、それを自分たちなりにアレンジして“APOCALYZE”ってタイトルにしました。
-ちなみにTrack.4「Eclipse」でのMVの撮影場所で大阪のROCK ROCKを使ってますよね?
Koie:そうですね。ROCK ROCK以外でも奈良や渋谷や空港やタワレコなど様々なところで撮影してます。
Hiroki:ドライブしているシーンは東京の環状線です。
-またクラブで摘発されているようなシーンが出てきますが、このMVは大阪を初め日本の風営法に踏み込んだものですか?
Hiroki:そうですね。
Koie:MVのアイデアを出してる時にTeruが僕たちに関係あることだからってこのアイデアを出してきたんです。
Teru:その辺にあるような、ただパーティーしてるだけのビデオにはしたくなかったんですよね。風営法に関してどれだけ知ってるんだって言われたら専門家でもないんでそこまで詳しくはないですけど、クラブで遊んでて警察が来て追い出されたことも何度かあるし、激ロックのDJイベントだって少し前まではオールナイトでやってたのに、単純に“なんで?”って思うことが凄く多かったんで。どうしても音楽をやってる人が身近に多いと、風営法のことを話題にすることが多くなるんですよね。だから自分たちが形にして表現できる立場であれば、そういうメッセージを発信したいなと思ったんです。
-ヨーロッパやアメリカではありえないことなんでしょうか?
Teru:ないですね。
Koie:外国人に言ったら“何それ!?”って反応ですね。
Hiroki:カウンターに肘ついて、カクテル持ちながらだったら踊っても大丈夫とか言われたこともあります。
-Track.4「Eclipse」をはじめ、Track.9「Deathwish」、Track.12「Only The Wise Can Control Our Eyes」、Track.13「Not Alone」(国内盤ボーナス・トラック)ではKoie君のクリーン・ヴォーカルが聴けますね。
Koie:単純にそこに関しては元からシャウトしかしちゃいけない、っていうルールは全くなくて、曲ができた時に“これメロディが入ったらいいんじゃないか”っていうイメージがあったので今回はクリーンで歌った最初のアルバムになりましたね。もしメロディ入れたから“うわ、魂売った”みたいなこと言うヤツがでてきたら“F××K OFF!”って思いますね。
一同:(笑)
Koie:良いものは良い、それが入ってより良くなるならOK、っていうのがCrossfaithの考え方なんで。
Teru:かわいい女の子がどんな服着てもどんな髪型してもかわいいのと一緒で、良いものは良い、悪いものは悪いなんで。
Koie:最初はやっぱりトライするまでに抵抗があったり、Machineと一緒に試行錯誤しまして他のものを作るより時間がかかりました。でも今までCrossfaithでやってなかったことですが諦めたくなかったんで。もちろん今後もどんどん新しいことにはトライしていきたいですね。
Teru:自分たちの可能性はいくらでも無限にあると思うんで、バンドにとっても良いことだったなと思います。