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COLUMN

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第43回

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第43回

筆者はロックとメタル以外の音楽はほぼ全くと言っていい程聴かない、重度の激ロック病患者であるが、ロックやメタルなバンドサウンドとミクスチャーしていれば話は別だ。
EDM、HIP HOP、R&B、ファンク、クラッシック、民族音楽までも、世界中のあらゆるジャンルと混ざり合えるのがロックやメタルの凄い所。
その中でも特に相性が良いのがRage Against the MachineやLimp Bizkitに代表されるHIP HOP的なボーカルのラップスタイルだと筆者は思っている。
日本でも90年代から数多くのラップスタイルのミクスチャーバンドが生まれてきたが、今回はその中でも個人的に最高峰だと思っているバンドを紹介したい。

THE FIRE THAT BURNS WITHIN / YKZ

deadman 1996年に「ヤクザキック」として結成。
98年に1stミニアルバム「EMPIRE OF THE SUN」をリリース。
このミニアルバムを初めて聴いた時の衝撃は今でも覚えている。

当時は空前のラップ戦国時代。
HIP HOP色強めのスケボーキング。ノリの良いミクスチャー・ロックなsmorgas、Missile Girl Scoot。ヘヴィなサウンドかつグルーヴィーな山嵐、麻波25、宇頭巻。
他にもあげればきりがない程にラップスタイルのバンドが台頭していた。

そんな中、YKZはアグレッシヴでギラギラのスラップベース、キレキレのカッティングギター、ファンキーでタイトなドラム、そしてメッセージ性の強い日本語のリリックをマシンガンの如く1MCでぶつけまくるハイピッチな超絶ラップという、独自のミクスチャーサウンドを1stから確立していた。

99年「SONICTEMPLE」リリース時にバンド名を「YKZ」に改名。
01年に今回紹介する「THE FIRE THAT BURNS WITHIN」でメジャーデビュー。

M1「BLOW BACK [HOUSE OF THE RISING FUNK]」からファンクなホーンとラップ・ロックの極上のミクスチャーをぶちかまし、M2「SONICTEMPLE」で更にぶち上げ、RATM節炸裂のM3「BOMBNITUDE」と畳みかけ、どこまで上げてくるんだ!とハラハラしていたらM5でまさかの超絶テクてんこ盛りのファンクなインスト!M6、7でがつっと引き戻してくれたかと思いきや、M8で今度はラテン系のインスト!そのままラストのThe Beatnutsとのコラボ曲「Reign Of The Tec 2000」まで最高のグルーヴと最強のラップと遊び心で埋め尽くされている。
正直、ラップスタイルのミクスチャーロックにおける1つの到達点と言っても過言ではない作品だと私は思う。
04年に活動休止するまでの8年で彼等が残した音源は決して多くはないが、その後のミクスチャーロックシーンに多大なる影響を与えた事は間違いないだろう。

ちなみに私もYKZのVo. 小川さんに憧れてラップを練習した一人だ。
しかし全くもってラップの才能がなかったのでこんなに白くなってしまった訳で。
もし生まれ変わったとしたら、次はラップの上手い白塗りになりたいものである。

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