COLUMN
NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第37回
先日発売されたadidas×KoRnコラボに胸躍ったのは私だけではないだろう。
「まぁ、ゆーても今の若い子はKoRnとか興味ないだろう」などと高を括っていたが、まさかの全商品の抽選に外れるとは......。
そして久しぶりにKoRnの近況を調べたら、ベースのフィールディは現在バンドを休養中らしく、サポートを入れて活動しているらしい。
そのサポートベーシストが過去に所属していたバンドというのが、兎に角売れっ子を輩出するんですよ。
PRIME CUTS / Suicidal Tendencies
1982年アメリカはカリフォルニア結成の、西海岸を代表するミクスチャー・バンドである。
このバンドの曲を知らずとも、このバンドのロゴが入ったキャップはどこかで必ず見たことがあるはずだ。
カリフォルニアのスケーター&ギャングカルチャーと、スケーターロックやスラッシュメタル、ファンク等をクロスオーバーさせた独特のサウンドで80年代半頃に爆発的人気を獲得し、現在も活動を続けているレジェンドだ。
そんな彼等の長いキャリアの中で注目したいのが元メンバーの活躍だ。
前述のKoRnのサポートベーシストは2016年~2021年まで在籍していたラ・ディアス。
1984年~1995年まで在籍していたギタリストのロッキー・ジョージはCro-MagsやFishbone等で活躍。
2002年~2011年まで在籍していたベーシストのステファン・ブルーナーは現在「サンダーキャット」名義で活動し、参加作品がグラミー賞に選出された。
1997年~2001年まで在籍していたドラマーのブルックス・ワッカーマンは現在はAvenged Sevenfoldのメンバーだ。
そして最も有名な卒業生と言えば、現MetallicaでOzzy Osbourne等でもプレイしているベーシスト、ロバート・トゥルヒーヨであろう。
彼が1989年に加入して以来、このバンドはベースのスラップ奏法を多用したファンク色が濃くなり、後に「クロスオーバー・スラッシュの父」と称されるようになる。
(正直Metallicaではスラップを全く必要としないので、彼の本来の持ち味を堪能するならSuicidalのVo.マイク・ミューアがトゥルヒーヨと結成したInfectious Groovesがオススメ)
今回紹介する1997年にリリースされた「PRIME CUTS」は所謂ベスト・アルバムなのだが、黄金期の楽曲が収録されているので「初心者はまずこれを聴いておけば間違いない!」という作品だ。
トゥルヒーヨ加入前の楽曲は1993年リリース「Still Cyco After All These Years」という再録作品でトゥルヒーヨが弾き直しているヴァージョンが収録されているのだが、現在Daughtryで活躍しているベーシスト、ジョシュ・ポールがSuicidalに加入したのがこの時期だったので「Join The New Army」「Go Skate! (Possessed To Skate '97)」の2曲だけは彼が演奏している。しかしそれがとてつもなく良くて、むしろこの2曲の為にあるアルバムと言っても過言ではない。
「クロスオーバー・スラッシュとはこういう事だ!」と言わんばかりの名曲なので是非聴いて欲しい。
ちなみにSuicidalに加入するメンバーもビッグアーティストが多く、フロントマンで創設者のマイク・ミューアがどれだけリスペクトされ、愛されているのかが窺い知れる。
同じようにNoGoDの創設者でありフロントマンの私とは何もかもが違うが、愛されキャラという点ではギリ共通点が無くもない。
しれっと6年目に突入したこのコラム。
激ロッカーの皆、そして激ロック社長のムラオカさん、
これからもたぁぁぁくさん愛してくださいね♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥
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