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COLUMN

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第32回

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第32回

激ロック読者の皆さん、明けましておめでとうございます。
気が付けばこのコラムも6年目に突入。
殆どのキッズには響かないが一部のニッチな激ロッカーにだけ刺さるディスクレヴューを今年も変わらずに続けて行こうと思う。

私が新しい音楽を発掘する方法。それは、好きなアーティストをYouTubeで検索し、関連して出てくるアーティストで知らないものがあれば試聴し、気に入ったら音源を買う。そんな極めてオールドスクールなものだった。
しかし昨今は音楽のサブスクリプションサービスが広く普及。
遅ればせながら、私もやっとこうしたサービスに加入したのだが、新しい音楽やアーティストに出会いやすい事この上ない。

基本的に常に「メタル」ジャンルのニューリリースを片っ端から聴き漁っているのだが、中でも昨年最も衝撃を受けた音源をご紹介しよう。


Innate Passage / Elder


Elderはアメリカのマサチューセッツ州で結成されたバンドだ。
初期はドゥームと言われるヘヴィでスローでダウナーなジャンルと、ストーナーと言われるサイケデリックでブルージーなジャンルを融合させたサウンドだった。

しかし彼等は他のストーナー・ドゥームのバンドと違い、楽曲の構成がドラマティックなのが特徴である。

2015年「Lore」から徐々にプログレッシブかつアート・ロック的要素を打ち出し、2017年「Reflections Of A Floating World」ではローリングストーン誌が選ぶ「2017年ベスト・メタル・アルバム」20枚の中で堂々の5位を獲得。世界中のメタルファンが一気に注目する事になる。

そして昨年リリースされた「Innate Passage」はまさに彼等の現段階での最高傑作と言える素晴らしい作品だ。

一曲一曲が長尺にもかかわらず、リスナーを飽きさせない計算された怒涛の展開が続く。アルバム1枚で、小説を1冊読み終えたかのような満足感が得られる。

リフや楽曲構成、メロディなど、しっかり先人たちの良いとこどりをしつつ、現代アートとして昇華させている。

全ての音楽がコマーシャルになっていく昨今、ここまで時代に逆らいながらも評価を得ているバンドは非常に少ない。
2022年で私がロックに対して最も可能性を感じた1枚だ。

まだまだ世界には我々が知らない激ロックが沢山存在している。
それを見つけやすくしてくれる配信サービスは、とても便利だと改めて思った。

ちなみにまだ世界に見つかっていない私のバンド「NoGoD」が4月から全国ツアーをスタートさせる。
そのツアーには何かしらの作品を携えて行こうと現在鋭意制作中である。

勿論配信サービスで聴いていただくのも有難い事なのだが、やはりCDを買っていただけると非常に嬉しい。
何故なら実入りが全然違うからだ。
私はアートなんて高尚な気持ちは希薄なので、好きな音楽をして飯を食いたい。ただそれだけだ。
さぁ読者の諸君、NoGoDのCDを買おう!

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