COLUMN
NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第30回
昨今の音楽シーンは我々激ロッカーには少々生きにくい。
曲は短く、イントロ等は必要とされず、音数は極力少なく、バンドサウンド自体が鳴りを潜めている。
そもそも激しいサウンドのバンドがチャートに入らないし、流行っていない。
このままではまずい。
私は激ロッカーの一員として音楽シーンに宣戦布告をすることにした。
P.O.P / Alternation of Generations
Alternation of Generations、略してA.O.Gは私NoGoD団長が新たに始めた4人組のバンドである。
収録曲に4分を切る曲は皆無。最長の曲は1曲で11分弱。
全6曲ながらフルアルバム並みのボリュームを詰め込んだ、バンド初音源にしてメジャーデビューミニアルバムだ。
ただ曲が長いだけではない。
Gt.YOSHIHIROが作る、聴く人を飽きさせないプログレッシブな展開とポップスセンス溢れる楽曲と、それを支えるリズム隊Dr.FUMIYA&Ba.Ryosukeの超絶技巧プレイ。
そしてそこに乗っかる歌うま白塗りオジサン。
後にも先にもこんなバンドは居なかったと自負している。
聴いてもらえば分かると思うが、楽器隊の音数がとにかくえげつない。
音数だけで言えばグラインドコアやデスメタル等の様に、それに特化したジャンルもある。
だがA.O.Gは曲が猛烈にポップなのだ。
激しいだけでは長時間聴くのにかなりの気合がいるが、A.O.Gのアルバムはすんなり耳に入ってくるはずだ。
だが注意深く聴くと歌の後ろで繰り広げられている人間業とは思えない演奏に衝撃をうけるだろう。
テクニカルとポップスを極限まで高めて融合させた、正に激ロックな作品だ。
そんな大風呂敷を広げたものの、これを実際にライブで演奏することを念頭に入れていなかった我々。
この記事を執筆しているのはワンマンツアーの直前である。
メンバー一同、自分の行い(レコーディングで無茶しすぎた)を悔やみつつも、最高のツアーにしようと意気込んでいる。
東名阪3公演を無事に完走できた暁には是非我々を褒め倒して頂きたい。
というかここまで難しい演奏を頑張っている人間が称えられないなんておかしい。
なので激ロック代表ムラオカさん、「激ロック栄誉賞」みたいなのを作ってA.O.Gを表彰してください。
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