COLUMN
NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第27回
これまで散々「メタルはいいぞぉ」と連呼してきたが、実際はメタルに限らず激しい音楽全般が大好きな筆者。
高校時代はHi-STANDARD等のメロコアやメロディック・パンクにどっぷりと浸かっていた。
「こういったサウンドのバンドをもっと知りたい!」と国外アーティストを調べるキッカケになったのが、ハイスタが海外で所属しているパンクロックレーベルの名門「Fat Wreck Chords」という存在だった。そして私は運命のアルバムに出会ったのである。
Let's Talk About Feelings / Lagwagon
LagwagonはFatとの契約第一号バンド。
そもそもFatは主催者であるNOFXのファット・マイクが「LagwagonのCD出してぇ!」となったのがきっかけで設立されたらしい。
94年にはNOFX「Punk in Drublic」、Green Day「Dookie」、The Offspring「Smash」等のパンクロックアルバムが軒並み大ヒット。空前のパンク/メロコアブームが巻き起こった。
この頃のLagwagonはNOFXよろしくのメロコアだったのだが、95年3rd「Hoss」辺りからメロディに哀愁が漂うようになり、4th「Double Plaidinum」を経て今回紹介する名盤98年5th「Let's Talk About Feelings」を産み出すのである。
今まで以上にサウンドもメロディもコーラスワークも良くなっており、1曲目「After You My Friend」から疾走感&グッドメロディにガツンとやられ、3曲目「Leave The Light On」で目頭が熱くなり、4曲目「Change Despair」で脳内モッシュ&ダイブ、そして8曲目「Love Story」で泣きながらシンガロングしてしまう......。
初めてHi-STANDARDの「MAKING THE ROAD」を聴いた時の衝撃と感動を再び味わわせてくれたのがこの「Let's Talk About Feelings」だった。
12曲で25分弱、捨て曲一切なしの90年代メロディック・パンクのアンセム的作品である。
ちなみにレーベル25周年のドキュメンタリー映画「A FAT WRECK」も非常に熱い内容になっているので、興味のある方はそちらもチェックして欲しい。
Less Than JakeやNo Use for a Name等、本当に素晴らしいアーティストを輩出し続けている最高のレーベルだ。
そして大手レーベルの誘いを断り続け、未だにFat一筋の看板バンドがLagwagonなのである。
活動休止やソロ、別バンド等はあれど、コンスタントに30年以上活動し続けているメロディック・パンク界のレジェンドである彼等の音楽に是非触れて欲しい。
新型コロナウィルスの影響により、2020年に予定されていたジャパンツアーが延期になったままだが、また彼等のステージをこの目で観られるのを心から楽しみにしている。
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