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COLUMN

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第22回

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第22回

今年もジメジメとした季節がやってきた。
ただでさえ自粛疲れが溜まっているというのに、気分は更に落ち込むばかりである。
なので今回は暗い気分を吹き飛ばす、ぶっとんだバンドをご紹介。


Pandora's Piñata / Diablo Swing Orchestra


スウェーデンのアバンギャルドメタルバンドの3rd。
このコラムで出てくる「アバンギャルドメタル」だが、
ようは"ジャンル分けが出来ないけどなんかメタルなバンド"は大体このタグで括られる。
というか括るしかない。
頑張ってこのバンドのジャンルを日本語にするならば、
「ヘヴィミクスチャースウィングジャズメタル、オペラもあるよ!」
と言ったところだろうか。
真面目だった吹奏楽部のあの子が変な男と付き合った影響でメタルに闇落ちしたようなサウンドだ(笑)!

創設者にしてリードヴォーカル兼ギターの鬼才ダニエル・ホーカンソンを中心に、
プロの女性オペラ歌手アンルイス・レグドルンド、ベース、ドラム、キーボード、チェロ、トランペット、トロンボーンの8人編成。
このバンド、ただの大所帯ではない。色んなメンバーが歌う上にマルチプレイヤーが多いため、ライブはステージ上がしっちゃかめっちゃかのお祭り騒ぎ(笑)。
ギターの音こそメタルではあるが、スウィング、ジャズ、スカ、スパニッシュ、サルサ、オペラ等、なんでもござれのスーパーごった煮バンドである。

筆者が何故この作品を推すのかというと、
ドラマーのペッテル・カールソンが唯一参加した作品だからだ。
彼はこの作品のレコーディング直後にバンドを脱退しているのだが、
本当に素晴らしいプレイが収録されている。

また、その後の作品ではこのバンドのアバンギャルドさを引き立てていたアンルイスが脱退し、新しい女性Vo.が迎えられているのだが、
ポップス寄りの歌唱をするタイプなので若干サウンドに面白味が無くなってしまったのである......。

前作「Sing-Along Songs for the Damned and Delirious」を更にブラッシュアップしたこの作品がD.S.O.の最高傑作だと私は思っている。
奇想天外でハチャメチャだけどめちゃくちゃアガるこのアルバムを聴いて、
是非とも鬱屈とした今を乗り切って欲しい。

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