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COLUMN

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第6回

NoGoD 団長のあなたの知らない激ロックな名盤紹介 第6回

まずは今年の異常災害・震災による被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げると共に、1日も早い復興をお祈りいたします。

そんな今回は、悲劇を乗り越え奇跡の再結成を果たした伝説のバンドをご紹介。

Get Some / Snot
95年頃にカリフォルニアはサンタバーバラで結成されたニューメタルバンド「Snot」。日本風に言うとミクスチャーロックやラウドロックと形容した方が分かりやすいかもしれない。80年代のヘヴィーメタルムーブメントが終わり、時代はニルヴァーナを筆頭にオルタナティヴロック全盛期。そんな中、Snotは色々なものをミクスチャーしながら新たなハードコアやメタルの礎を同世代のLimp Bizkit等と共に築いていく。ハードコア・メタル・ファンク等の幅広い音楽はもちろん、当時の西海岸ストリート文化の様々な要素がハイセンスにミックスされ、そこにVoのリン・ストレイトの強烈な絶叫ラップが乗ってくる。そうして起きた化学変化によって生まれたのが、他を全く寄せ付けない唯一無二のSnotサウンドだ。この97年リリースのデビューアルバム「Get Some」の一曲目だけでも聴いていただければ、彼等の音楽がどれほど素晴らしい才能に溢れているか分かる筈だ。このアルバムは各方面で高評価を受け、デビュー直後にも関わらずあの「Ozzfest」にも参戦する(このステージでリンが余りにも破天荒なパフォーマンスをして逮捕されてしまうのだが......(笑))。そして数々の著名アーティストとツアーを回り、彼等は着実に実力と知名度を上げていった。

誰もが次回作を切望し、期待に応えるようバンドもアルバム制作中だった1998年12月11日、Vo リン・ストレイトが(「Get Some」の)ジャケットにも写っている愛犬と共に交通事故で突然の他界。バンドは失意の中消滅した。

その後残されたメンバーは、残された楽曲たちを盟友等と共に形にし、1枚のアルバムを完成させた。それが2000年リリースのトリビュートアルバム「Strait Up」だ。このアルバムにはオジー・オズボーン、ジョナサン・デイヴィス(Korn)、フレッド・ダースト(Limp Bizkit)、コリィ・テイラー(Slipknot&Stone Sour)、サージ・タンキアン(System Of A Down)、ブランドン・ボイド(Incubus)等、超豪華ゲストが多数参加している。いかにSnotが、そしてリンが愛され、リスペクトされていたかが分かる素晴らしい作品だ。

だがこれはあくまで企画盤。やはりバンドは止まったままだった。

月日は流れ2008年、新ボーカルを迎えたSnotは衝撃の復活を遂げる。そして昨年には来日も果たしているのだ。彼等は10年かけて悲劇を乗り越え、リンが残したものを忘れぬよう、強く先に進もうとしている。彼等の決断と勇気に心からの賛辞を贈りたい。

復活後、新譜はリリースされていない。今のSnotとしての新しい音を作品にしてくれる事を私は心より願っている。

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