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LIVE REPORT

DIAURA

2023.09.03 @Zepp Haneda(TOKYO)

Writer : 杉江 由紀 Photographer:尾形隆夫

証明完了。このたびZepp Haneda(TOKYO)にて開催された"愚民の日2023"において、絶対的マスターであるところのDIAURAと、彼らから"愚民"なる呼称を与えられているDIAURAフリークたちが共に描きだし、見事に証明してみせたのは、両者が終わりなき夢に向けた強い絆で結ばれている、という揺るぎなき事実そのものであった。

"今回3年ぶりの声出し解禁で開催することができた「愚民の日2023」に向けては、100日前から公式サイトでカウントダウンを始めて、「PROVE」っていう新曲も作りました。あれは証明っていう意味のタイトルでね。コロナのときもそうだったし、その前もずっとそう。俺たちがお前らと一緒に闘ってきたことの意味を、俺たち自身が証明しないと、っていう想いがあったんです。だって、これは俺たちの歴史だから。それをDIAURAとして、愚民たちと共有したかったんだ"(yo-ka/Vo)

切れ味の鋭い「ANTISM」から幕を開け、中盤ではアコースティック・スタイルでの「倒錯症レジスタンス」が聴けたり、愚民たちが扇子を使って舞ってみせた「乱世ディストピア」で派手にハジける場面、まさに"証明したいんだ/僕が僕である意味をそして君と夢を"という歌詞が織り込まれた「PROVE」も含めて、多彩な曲たちを聴くことができたこのライヴが終わろうとする頃、フロントマンのyo-kaが語ったのはこの言葉だ。

また、DIAURAとしては"愚民の日2023"をバンド側から"愚民たちへの感謝を伝える日"として捉えていたのと同時に、ここ何年にもわたり"自分たちにとっての何かに「挑む日」"としても認識してきたということで、なんとこの夜のライヴではメンバーがパート・チェンジで「愚民党賛歌」を演奏する、という超レアな企画がアンコールにて展開された点も大変興味深かった。当日を迎えるまでの間にはYouTube上で"お互いに楽器を指導し合う経過動画"まで公開する念の入れようで、彼らはファンのことを愚民呼びする一方、実に手厚いファンサぶりを発揮していたのである。彼らがいかにこの日を大切にしているかが窺い知れる。

ちなみに、パート割り振りはドラムが翔也(Ba)、ベースが達也(Dr)、ギターがyo-ka、ヴォーカルが佳衣(Gt)。本編最後でもやった「愚民党賛歌」を、早々にアンコールの1曲目でコンバートして再プレイするというのは相当なプレッシャーであったはずだが......正味なところ、その仕上がり度合いは予想以上のクオリティで、各人の放つ気迫と熱量もフルテン状態。

"これを経験することで、ヴォーカルっていうパートに対してのリスペクトが強くなりました。僕は練習スタジオで3回くらい歌ったら、もう声がカサカサになっちゃって喉がもたないんですよ。ヴォーカリストの喉ってすごいんだな、って本当に思いました"(佳衣)

"俺もギター弾くのは大変だったけど、めっちゃ楽しかったよ(笑)。とにかく、「愚民の日」っていうのは我々DIAURAと愚民たち全員が主役の日だから、これからも大切にしていきたいと思うし、お前たちとまた最高な「愚民の日」を迎えられるように共に歩んでいきたいと思ってます! これからもどんな逆境のなかであっても、どんな闘いの場であっても、もちろん楽しいときにも、この独裁の庭で一緒に生きていきましょう!!"(yo-ka)

10月に待望のニュー・シングル『COLD SLEEP』を発表し、11月から次なる全国ツアー"ONEMAN TOUR 2023『LIMITLESS FALL』"も決定しているDIAURA。彼らはきっと、ここからまた新たなる存在証明の日々へと向かっていくことになるのだろう。

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