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LIVE REPORT

DIAURA

2023.06.18 @新宿BLAZE

Writer : 杉江 由紀 Photographer:尾形隆夫

愚民(DIAURAファンの総称)を統べる、主(マスター)であるところのyo-ka(Vo)。彼がツアー・ファイナルにあたった今宵のアンコールで語ったのは、以下のようなことだった。

"今日を含めて全18本、今回の「VARIANT[ISM]」は声出しが解禁になって初のツアーということだったので、もう考えるとかそういうことじゃなくて、やり切るだけだろ、感じ合うだけだろ、っていうそれだけで突っ走ってこれました。だからこそ、コロナ禍で生まれた曲たちや、この3年間の中で生まれてきた曲たちに、声や動きが合わさったとき、DIAURAというバンドのやってきた音楽が持っている可能性と、まだまだ俺たちはやれるんだということを強く感じることができたし、それをDIAURAと愚民とで作ってこれたことを本当に幸せに思います。ありがとう。そして、終わりというのは新たな始まりだから、この「VARIANT[ISM]」を全員の心に刻んだうえで、俺たちは俺たちの未来を掴みにいきましょう! 一緒に行こうぜ! いいか。着いてこい、愚民ども!!"(yo-ka)

パンデミックの最中にあっても、徹底して"愚民たちと面と向かえる独裁の庭=生のライヴ空間"にこだわり、とにかく"そのときどきに許された限界値"をギリギリのラインで攻めてきたライヴ・バンド DIAURAにとって、今回のツアーがまさに彼らの"ISM"=主義主張をいかんなく発揮することができる場となったことは間違いない。

そして、ツアーを前に発表された最新音源『ANTISM』には、いわゆる未音源化状態だったライヴでお馴染の楽曲たちと、新曲であると同時に表題曲でもある「ANTISM」が収録されていたのだが、その曲中にある"取り憑いた悪夢を振り払うように/新たな章を始めよう"という一節には、今この機にDIAURAがツアー"VARIANT[ISM]"を敢行することの趣旨がそのまま織り込まれていたものと思われる。

もちろん、そうした攻めの姿勢はライヴ・パフォーマンスや演奏にもダイレクトに反映されていたようで、「Nameless」で聴けた楽器隊の各人によるプチ・ソロや、「Caligula」で翔也(Ba)がピック弾きと指弾きを巧みに使い分けた場面、「Hidden cry」で佳衣が7弦ギターを用いながら圧巻の音像を繰り広げたくだり、「ダンシンインザダーク」で達也が粋なスティックさばきをもって躍動感溢れるリズムを生み出していた様子からも、彼らのライヴ・サウンドに対する強い誇りとこだわりはありありと伝わってきた。

なお、本編のラストで演奏された「MASTER」ではyo-kaの独裁的パフォーマンスが場内にシンガロングの渦を生み出したほか、アンコールでの「Mr.Isolation」ではついにyo-kaが新宿BLAZEのフロアへと降臨を果たすことに......! マイクを手にしたyo-kaがぐるぐると場内を闊歩しながら愚民を煽り、それに応えた愚民たちが暴れ倒すというその光景は、ただただ素晴らしい絶景をそこに生み出したのだ。加えて、アンコールの最後に演奏された「愚民党賛歌」でyo-kaが発した"愚民党に栄光あれ!"という叫声は、DIAURAからの揺るがぬ誇りを漂わせたある種の勝利宣言でもあったはず。

このあと、9月3日にはZepp Haneda(TOKYO)での恒例"愚民の日2023"を開催したのち、10月には22thシングル『COLD SLEEP』をリリースし、11月からは次なるツアー"ONEMAN TOUR 2023『LIMITLESS FALL』"に臨んでいくことになるというDIAURA。強い信愛によって結ばれた主と愚民の絆は、きっとこれからも"独裁の庭"を護り続けていくことになるだろう。


RELEASE INFORMATION
DIAURA

配信リリース
「PROVE」
diaura.jpg
NOW ON SALE!!
配信はこちら

22thシングル
『COLD SLEEP』
2023.10.04 ON SALE!!
[株式会社フォーラム]
 
【初回盤】(CD+DVD)
NDG-27/¥2,200(税込)
 
【通常盤】(CD)
NDG-28/¥1,650(税込)
 
[CD]
1. COLD SLEEP
2. 愚踊
3. STARRY INFERNO ※通常盤のみ
 
[DVD]
『COLD SLEEP』MV

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