INTERVIEW
Unlucky Morpheus
2025.11.26UPDATE
2025年12月号掲載
Member:Fuki(Vo) 紫煉(Gt/Scream) 仁耶(Gt) Jill(Vn) Hiroyuki Ogawa(Ba) FUMIYA(Dr)
Interviewer:杉江 由紀
-恐らく、「Savior After God」はライヴでも映えていくことになるのでしょうね。
Fuki:その予感は私もひしひしと感じていましたし、これは今やライヴでの定番曲となっている「Make your choice」と近い育ち方をしていく曲だろうなと感じているので、とにかく楽しそうに歌おうと思いました。
-この歌詞はやや難解にも感じますが、何がモチーフとなっているのでしょう。
Fuki:"JUNK HEAD"というストップモーション映画です。すごく好きな作品で、その世界観とこの曲のデジタルな感じがマッチしたのでモチーフにさせていただきました。
-それから、5曲目の「万華鏡」はシャッフルのリズムをあんきも流に取り込んだものとなっていますが、この曲の生い立ちはどのようなものだったのでしょうか。
紫煉:これも15年前くらいにヴィジュアル系バンドをやっていたときに作った曲が土台になっていて、イントロはあんきも仕様に作り替えつつ、歌メロとか全体的な構成はほぼその当時のまんまだったりします。いつかあんきもでこの曲をやりたいな、と思ってたんですよね。きっと『Gate of Heaven』の中に入れたらいい役割を演じてくれそうだなと感じてたんですけど、実際その通りになりました。
-この曲ではリズム隊が主人公級の活躍をされているところが特徴的ですね。
Ogawa:こういうジャジーなタイプの曲は得意です(笑)。僕的にはロック・バンドのやるシャッフル曲というよりも、リズムだけでスイング感とかハネ感、グルーヴ感をどれだけ出していけるかが重要なポイントでしたね。
紫煉:Ogawa君はちゃんと本物のジャズのルーツを持ってるから、なんちゃってじゃないこういう音になるんですよ。
FUMIYA:メタル・ドラマーってこのへんが苦手っていう人けっこう多いんですけど、3連のリズムは僕も前からすごく好きなんです。で、Ogawa君とは違って僕の場合はメタル・バンドのドラマーが叩くシャッフルを意図してやってます。だから、音質も含めてカッチリ気味ですね。これは僕の中で斬新でした。もっとベースに寄り添っていたら、こうはなってないと思うんで。新しい発見ができた曲ですね。
仁耶:その流れで僕も話していいですか? あんきもの場合、レコーディングではまずドラムを録って、次はギターなんですよ。一般的にはギターの前にベースだと思うんですけど、ドラムの音を聴いた上で録ったんで、僕もこの曲はジャズではなく"ちゃんとメタル的に"弾いてます。あと、ミックスの段階では珍しく"落ちサビのギターは音量もっと下げてください"って言いました(笑)。ベースの面白さを目立たせたかったんですよ。
-Jillさんは「万華鏡」の中でどのようなプレイを心掛けられましたか。
Jill:ジャズ的な要素の曲ってあんきもではあまりないですけど、私自身はいろんな場所で弾くことが結構あるんですね。だからこそ、今回はそれをあんきもでできたことがとても嬉しかったです。そして、今みんなの話を聞いていて思ったのが"私もイントロは自ずとカッチリ気味に弾いたな"っていうことなんですよ。逆に、ソロの部分なんかは普段のあんきもではやらないようなニュアンスを入れてますし、Ogawa君がこういう曲を得意としていることはもちろん知っているので、必要な場面ではその胸を借りるじゃないですけど、ベースの音に乗っかっていこうという姿勢で弾きました。
-この「万華鏡」は歌詞のドラマ性が強いこともあり、Fukiさんの歌からも"演じている"雰囲気が伝わってきます。ご自身としてもそこは意図されていたのでしょうか。
Fuki:演じてますね。これは許されざる禁断の愛憎を持った少女2人が殺し合う、生まれ変わっても。という退廃的な内容の歌なんですが、こういうテーマで詞を書くのも歌うのも自分にとってはすごく得意分野なんです。だからとても楽しかったです。
-それにしても、なぜそうしたテーマを描かれることになったのです?
Fuki:理由は2つです。さっき、この曲は紫煉がヴィジュアル系バンド時代に作ったものだったという話がありましたけど、当時のヴィジュアル系バンドがこういう曲を出すときって、絶対エロティックな歌詞だったじゃないですか。
-たしかに、その傾向はありましたね(笑)。
Fuki:そういう意味での"ルーツ"を詞でも表現したかったのと、もう1つは2009年にあんきもは東方アレンジという2次創作の形でこの曲をリリースしたことがあるんですね。といっても、それは"八咫烏の憂鬱"というタイトルでメロディも「万華鏡」とは違っていたんですけど、土台は同じなんです。そして、そのときも詞のテーマは女性同士の愛憎だったので、その系譜もありながら今新たにあんきもとして作ったのがこの曲ということになります。いずれにしても、登場人物自体は男同士でも女同士でも男女でもなんでもいいんですけど、この曲に似合うのはとにかく愛し合って殺し合うバッド・エンドな世界で、それを描く上では私の中の哲学みたいなものも反映されているんです。あ、それとこの「万華鏡」はこれからMVも撮るんですよ。
-まさか、詞の内容を再現するようなMVになったりしませんよね???
Fuki:どうでしょう(含笑)。あんきもでは今までになかった異色のMVになるのは間違いないですね。メイン・キャストは私とJillさんの2人です。
-これは気になりすぎます。というか、仕上がりに期待しております! なおかつ、期待といえば年明けから2月6日のEX THEATER ROPPONGI公演まで続く"Unlucky Morpheus Release One-man Tour 2026『Gate of Heaven』"も要注目ですね。
FUMIYA:これまでには3時間弱で30曲みたいなライヴもやってきましたけど、ぶっちゃけそういう負荷の掛け方はこの年齢ですべきじゃないんですよ(苦笑)。今度のツアーでは曲数をただ多くやるよりも、1曲1曲の精度を確実に上げていきたいと思ってます。
Ogawa:あんきもで真冬のツアーって珍しいんですよ。せっかくなので、各地で冬の味覚を楽しみたいです(笑)。
仁耶:そこかー(笑)。あんきもってもちろんこの6人なんですけど、このところずっとスタッフも含めたチームとして今とてもいい状態で固まってきてるので、今度のツアーではそのチームワークをフルに活かしたライヴをやっていけたらいいなと思ってますね。みんなの力で寒い冬も乗り切りたいです!
Jill:当然ツアーでは『Gate of Heaven』の曲をやっていくことになると思うんですけど、レコーディングを通して自分の中で1曲ごとに対する解釈が生まれたとはいえ、やっぱりライヴでやってみて、お客さんたちの前でやってみて本当の意味で曲が完成するという面も多々ありますからね。例えば「Savior After God」でみんながどういう反応を示してくれるのか、ということなんかも今からとても楽しみです。
Fuki:私、初日の緊張感が漂う中で幕が上がった瞬間に聴こえるお客さんたちからの歓声が大好きなんですよ。まずは早くあの歓声をまた聞きたいです。そして、今回のツアーは初披露の曲が多めということで、皆さんまだちょっとおとなしい感じかもしれないですし、本数も5本で終わってしまうんですが、2026年はまだまだたくさんライヴをやる予定なので寂しがらないで大丈夫です。
紫煉:あと、アルバムの発売は11月26日ですけど。12月24日には「善悪の彼岸」という次のシングルも出そう、とすでに動いてます。というか、さらにその先のアルバムに向けての制作も始めてるんですよ。次は『Gate of Hell』っていうのを出します。
-『Gate of Heaven』と対になる作品が控えているとは知りませんでした。なるほど、それで今作はデスボ入りの曲が「Savior After God」だけだったのですね?
紫煉:2枚で1組っていうコンセプトなんですよ。1枚ずつ完結したものとして聴いてもらってもいいんですけど、2枚とも聴いてもらえると濃密にそれぞれがそれぞれを補完する、みたいな作りにしようということでやっております。だから、ツアー前のシングル「善悪の彼岸」はちょうど2枚をグラデーション的に繋ぐような存在になっていくと思いますよ。2026年のあんきもは、いろんなことを巻き起こしていくんで楽しみにしててください(笑)。













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