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INTERVIEW

Crossfaith

2017.07.28UPDATE

2017年08月号掲載

Crossfaith

Member:Kenta Koie(Vo) Kazuki Takemura(Gt) Hiroki Ikegawa(Ba) Tatsuya Amano(Dr) Terufumi Tamano(Prog/Vision)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-まずENTER SHIKARIのRou(Reynolds)をゲスト・ヴォーカルに迎えた「FREEDOM」だけど、Rouのラップをまだ仮で貼っただけの状態のトラックを聴いたんだけど、未完成なのにすでにメチャメチャかっこいい。これはCrossfaithの代表曲になるんじゃないかな。

Koie:ありがとうございます! その「FREEDOM」で描いてる世界っていうのは、近未来やNEO TOKYOみたいなイメージで。それを具現化するような楽曲だったので、そこに出てくる登場人物としてRouのキャラクターはその世界観に合うなと思って彼にお願いしました。

-ゲスト・ヴォーカルを迎えた名曲といえば、SKINDREDのBenji Webbe(Vo)が参加した「Wildfire」(2015年リリースの『XENO』収録曲)があるけど、個人的にはその「Wildfire」を超えてると思う。Rouとの楽曲の相性はもちろんあったと思うけど、そもそもこの曲にゲストを迎えようと思ったのはなぜ?

Koie:実は最初は、こういう曲調じゃなかったんですが、Teruが"このバージョンもあんねんけど"ってトラップ調(ハードコア・ヒップホップから派生したヒップホップのひとつ)のバージョンを聴かせてくれて、"え? これ、いいやん。オモロいやん!"って、そんな感じのノリのまませっかくそういうパートがあるならゲスト・ヴォーカルを入れようってことになってRouにお願いしました。

Teru:トラップを入れた方が、曲としてもユニークなものになったし、普段ダンス・ミュージックを聴いている人にも引っ掛かるようなものを散りばめるっていうのも大事なことなのかなと思って。Crossfaithはハイブリッドな要素も入れていきたいっていうのが常にあります。

-そのトラップ・パートに行き着くまでは、SPINESHANK的な90年代のニュー・メタル、デジタル・ハードコアの雰囲気を感じさせます。そこにRouのラップが入るトラップ・パートに突入すると突然景色がガラッと変わるところは、いい意味で裏切られるよね。

Koie:そこはコントラスト付けてわかりやすくしている部分ではありますね。

-トラップ・パートでRouがラップすることで、楽曲の世界観が補完されてるよね。

Koie:そうですね。Rouに依頼するときは、"近未来感を出したい"っていうのと"ストーリー・テラーになってほしい"っていうことを伝えたら、希望どおりに上がってきましたね。

-サービス精神で最初日本語も交ぜたトラックを送ってきたという裏話を聞いたんだけど、どういったフレーズが入ってたのかな(笑)?

Koie:"緊張しています"って日本語で入ってました。アイディアとしては面白いし、愛は感じましたけどね(笑)。手直しをお願いしたらすぐ録り直してくれて。やっぱりプロフェッショナルだなと思いましたね。

-なるほど。ゲスト・ヴォーカルってよくお飾り的になりがちだけど、Crossfaithの場合はゲストをしっかりと活かす形を考え抜いて楽曲を作っているよね。

Koie:ありがとうございます。

-ちなみに楽曲自体アッパーでアグレッシヴだから、一見スクリーム・パート中心の構成かと錯覚するけど、実際ほぼクリーン・ヴォーカルとラップのみの構成で、シャウトはフックとして入れているくらいだよね。うまくできてる。

Koie:たしかにサビのところにちょっとシャウト入れてるぐらいで。

-クリーン・パートでアグレッションを表現するのが上手くなってきたのかなって。

Koie:そうですね。シャウトだからヘヴィに聴こえるってことではなく、どれだけ感情を盛り込めるかという歌い方を意識しています。