－さっきも言いましたが「Ghost In The Mirror」だけど個人的にもメチャクチャ好きな曲です。『ZION EP』時代のアグレッションを感じさせつつ、パワフルなクリーン・パートやビック・コーラスがあったりと、Crossfaithの飽くなき進化とのバランス感も絶妙だなと。

Koie：そうですね。僕らもキッズやったんで、彼らがテンション上がる曲っていうのがわかるんですよね。実際にどういうサウンドで、どういうビート感で、どこでブレイクダウンやリフを持ってくるのかって、やっぱり自分たちが通ってきた道で、自分たちの体に染み付いてるものなんで、そういう意味でもCrossfaithが今まで培ってきたものと、外部から新しく吸収したものをうまくミックスしてできた曲なんじゃないかなって。

－日本ではBEARTOOTHというより元ATTACK ATTACK! と言った方が伝わるかと思いますが、Caleb Shomoをゲストで迎えることになった経緯を教えてください。

Koie：トラッキングが終わったあとに、誰かゲスト・ヴォーカルを入れたいっていう話になって。誰がいいやろって......。

Hiroki：そこでいろんなバンドマンが候補に挙がってる中で、CalebはBEARTOOTHに在籍する前のバンドのATTACK ATTACK! のころからすごく好きで、BEARTOOTHになってからもかなり聴いてたし、彼らとは一緒にライヴしたりして仲良くなってたから、"Calebがいいんじゃない？"って、それでオファーしたら向こうも乗り気で、すぐにやるって言ってくれて。オファー出した次の日には"ワールド・ツアーに行かなきゃならないから今すぐリリックと音源データを送ってくれ！ スタジオですぐに録るよ"って言ってくれて。そしたらすぐに"これでどう？"って送り返してくれました。

－Calebって気さくな人柄なんだね。

Koie：もう意気投合してすごい仲良くなってますね。すでに「Ghost In The Mirror」を"Warped Tour"でプレイしてるんですが、実際にCalebにゲストで参加してもらったり逆に俺もBEARTOOTHにゲストで参加したりして。彼らとは日本でも一緒にツアーしたいなって思ってます。

－なるほど。もちろんBEARTOOTHもかっこいいバンドなんだけど、ATTACK ATTACK! って日本でもものすごく知名度が高いからみんなびっくりしてるよね。

Koie：最初声かけたときはまさかやってくれると思ってなかったんで、そんな簡単にふたつ返事でいいよって言ってくれるとは思ってなかったから嬉しいですね。

－Track.7「Wildfire (feat. Benji Webbe from Skindred)」にはSKINDREDからBenjiが参加してるけど。

Koie：そもそもこの「Wildfire」はTeruが作曲している段階ですでにBenjiをフィーチャリングしようって念頭に置いてた曲なんです。

－そうなんだ。楽曲の方向性がまさにその通りだよね（笑）。

Koie：俺らSKINDREDのヨーロッパ・ツアーに参加していたんですが、彼らのライヴを観てBenjiが持ってるスキルにすごく惹かれたんですよね。だから一緒に曲を作りたいなって想いは前からあったんですよ。で、Crossfaithが今まで取り入れてきたダブステップやEDMの音とはまたタイプが違う......そう、DIPLOとか、MAJOR LAZERとか、ああいう感じの音を入れたら面白いんじゃないかなって。それでBenjiを誘ったらふたつ返事で"いいよ、やるやる！ すぐに歌詞を送ってくれ！"って言ってくれて。で、送ったら、すぐに電話がかかってきて、"ヘイ！ 今からレコーディングするから！"ってそのままBenjiがマイクに向かって歌ってくれて。ワンテイクで"それ！それ！"みたいな、まさにこの曲に1番必要なヴォーカルを録ってくれて。それが「Wildfire」に参加してくれた経緯ですね。

－ダンス・チューンで言えばTHE PRODIGYの「Omen」のカバーがあるけど、オリジナル曲でここまでダンス・ミュージックに振り切った曲って今までなかったよね？

Teru：ダンス・ミュージックを作りたい......そういう意図もたしかにありましたね。例えばキックの音色ですがEDMに使われてる音を使っています。音色をEDM側に合わせたのは大きいですね。それが生のキックの音だったら印象もガラッと違うだろうし。バンド・サウンドとエレクトロの境界線でどういった音をチョイスするかってところで自分たち自身で遊んでます。ここをこうやったらやりすぎだし、でもここのキックの音は最低限抑えておかないとEDMのいいところは出ないし......みたいな。その匙加減がしっかりとできないと、まったく違うEDMとバンドがマッシュアップしたようなサウンドになってしまう可能性もありますしね。

－さっき「Vanguard」に関してはサポートのTama（Gt）さんが関わっているという発言をしていたけど、それは作曲の部分においてということだよね。

Koie：そうですね。

－「Vanguard」は最近のCrossfaithとしては珍しいスタイルの曲ですね。AS I LAY DYING やKILLSWITCH ENGAGE などの正統派メタルコア的なアグレッションを感じました。そういうオールド・スクールな、匂いも感じたんでTamaさんが絡んでるって聞いて納得しました。

Koie：この曲は昔のCrossfaithのメタルコア・サウンドを意図して作った曲ですね。