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INTERVIEW

SiM

2015.05.11UPDATE

2015年05月号掲載

SiM

Member:MAH (Vo) SHOW-HATE (Gt) SIN (Ba) GODRi (Dr)

Interviewer:増田 勇一

-もっと若い世代からすれば、聴いたことがないものだと感じるのかも。ちなみにみなさんにとっての"ミクスチャーのど真ん中"というと?

M:やっぱRAGE AGAINST THE MACHINEとか、LIMP BIZKITとかかな。もうちょっとあとになるとLINKIN PARKとかが出てくるわけだけど。むしろそうなる以前のラップコアというか。SiMについて、メタルコアをちょっとだけかじって取り入れてるみたいに見てる人たちもいると思うんですよ。そこであえて、もっとわかりやすくミクスチャー・ロックにしたかった。しかも今風にちょっと洗練されてる感じで。実際、最近はあんまりないじゃないですか、こういうヘヴィなロックでラップしてるのって。ロックとヒップホップを合わせるって、僕らにとっては当たり前ですけど、多分、今の若い子たちの感覚にはないんじゃないかな。そういう子たちがLIMP BIZKITとか聴いたら新鮮に感じるだろうし、なんかそういうものをいい感じにリヴァイバルできたらいいな、と思っていて。

-演奏面での聴きどころというと?

SH:まずタイアップがあったじゃないですか。で、アニメってことは中二病だろと思って(笑)。中二病が喜ぶものって言ったらタッピングだろと思った。それでタッピング入れたんです。最初はアレンジが違ってたんだけど、もっとピロピロやっちゃおうって(笑)。

M:アニソンといえばピロピロって感じだよね(笑)。

SH:うん。そういうところもちょっと気にしたかな、今回はちょっと。

S:あと、アニメを観てた人たちはすでに1番を聴いてるわけじゃないですか。その人たちが改めてこの曲を聴いたときに、ちょっと違うなと思わせるようにしたかった。だから、1番と2番とでは違うことをやってみたり。そこは心掛けましたね。

M:でもSIN君の聴かせどころはあのスラップじゃないの?"ビビュビュ~ン"っていうやつ。

S:ああ。あれはもうね、単なる悪ノリ(笑)。

SH:あはははは! あの裏で俺もギターをバーンってやってるんだけど、かき消されてますね(笑)。

S:ちゃんと改めてアニメを見返したりもして、それでイメージしたものを音使いとかにも反映させてたりもします。

M:90秒バージョンを作ってたときは、まだアニメの第1話もできてなかったから。

G:そうそう。あと、この曲自体はさっきも話に出たようにすごくストレートなんだけど、切り替えがすごくて、細かいスネア・ロールが出てきたかと思ったらサビでは大きなタテノリのリズムになったり。その切り替えが、やっぱレコーディングのときは大変でしたね。特にAメロのところはかなり細かいフレーズを叩いてるんですけど、ちゃんとやろうとすると、えらく真面目な感じになっちゃったりするんで。そこでテンションで持っていいく感じにするのが結構苦労しましたね。

SH:この曲、今すぐライヴでやれって言われたら結構ヤバイよね。

M:だいぶヤバい(笑)。練習しないとね。曲の難易度はかなり高い。

S:もしかすると、これまでの曲の中で1番ベースが難しいかも。

-正確にプレイすることに集中すると、それこそこのノリが出ないんでしょうし、そこはなかなか厄介なところですよね。

M:めっちゃ面倒臭いリフだったりしますから。コピーしようと思ったら難しいだろうと思う。

SH:俺、最初にこの曲が出てきたとき、1回聴いて、置いといたくらいだもん。あとで考えようって(笑)。

S:レコーディング前に練習することってあんまりないんですけど、この曲のときはめっちゃ仕上げていきましたから。じゃないと、できない。

-ライヴでこの曲を聴ける日が楽しみです。そしてもう1曲収録されているのが「Millions of Stones」。カップリング曲というよりは両A面みたいな感じもしますね。ストレートで強力な新兵器がふたつ、みたいな。

M:そうですね。僕のイメージでは、Aメロの部分とかはストレートなパンク・サウンドというか。そういう曲を作りたいなっていうのがあって。重たい要素もあるけど、それ以上にドライヴ感みたいなもののあるものにしたかった。他にもいくつか同じような発想で作った候補曲があったんですけど、みんなの意見を聞いてみた結果、この曲になったんです。

-歌詞には"壁を壊せ"的なメッセージが含まれてますよね? これはある意味、7月に控えている"DEAD POP FESTiVAL 2015"向けてのテーマ・ソングみたいなところもあるのかな、とも思ったんですが。

M:そこはあんま考えてなくて。フェスを見据えて、というのは全然なかった。でも作ってみたら結果的にそうなったんで......後づけでそういうことにしちゃおうかな、と(笑)。

-なるほど(笑)。これもやっぱり、ストレートなものを作ろうとした結果ということですよね?

M:そうですね。今回のシングルは、この先のアルバムを見据えてるものなんで。次のアルバムの全体像として想定してるのが、やっぱりストレートなものなんですね。そこに向けてのこの2曲っていう感じですね。

SH:俺は歌詞を聴いててアガりましたね。"トムのリフ"とか出てくるじゃないですか(注:実際の歌詞は英語)。心がくすぐられるというか。

-RAGE AGAINST THE MACHINEのTom Morelloのことですよね? こっちの曲では歌詞でミクスチャー感を出しているというか(笑)。そして、RAMONESで有名な"hey ho, let's go"というフレーズが随所に。やっぱりパンク・ソングということでRAMONESが意識をよぎったわけですか?

M:それは少なからずありますね。"hey ho, let's goって何だ?"って思う若い子もいるだろうけど。

S:これはホントにストレートだし、「EXiSTENCE」に比べたらホントにもう、ど直球というか、構成にしろ何にしろ。ただ、ストレートなんだけど、俺らっぽくできたなっていう感覚ではあります。

G:最初、MAHが作ってきたデモの段階で、もう"hey ho, let's go"ってフレーズが入ってたんで。それが耳に入ってきた段階で"あっ、これはストレートな曲だ"って思って。