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INTERVIEW

coldrain

2014.06.11UPDATE

2014年06月号掲載

coldrain

Member:RxYxO (Ba) Katsuma (Dr) Masato (Vo) Sugi (Gt) Y.K.C (Gt)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-そのヨーロッパでのライヴですが、まずはワンマン、そして1ヶ月に渡る、約1500~5000人キャパでのBULLET FOR MY VALENTINE(以降BFMV)とのツアーでしたが、実際に肌で感じてみていかがでしたか?

Katsuma:最高でした。僕らが海外でしっかりツアーするの自体が初めてで、まずBFMVと回る前にUKで3本自分たちのヘッドライナー・ツアーをやったんですけど、最初の1発目なんて本当にどんな反応になるか分からないってところから始まって。で、そのヘッドライン3本の小さいキャパの会場からBFMVのツアーに合流したらルクセンブルグがいきなりむちゃくちゃ大きな会場で。BFMVとも初対面だし、どんな風になるんだろうって不安でしたね。ライヴ始まってからも誰も俺たちを知らないから反応が悪くて心折れそうだったけど、しっかり自分たちのライヴをしてたら2曲目、3曲目と進むにつれ徐々に反応を返してくれて。実際最初の1発目だけでしたね、不安だったのは。そこからは観せるものをしっかり観せてけばどこでもやっていけるなって気付きましたね。

Masato:日本では年々知名度が上がってきて、ある程度盛り上がるってのがまずベースにあるから、どれだけ盛り上がったかに重きを置くマインドになってたけど、海外で勝手が違うって時に、盛り上がる盛り上がらないじゃない部分で、どう自分たちを表現したら1番良い形になるのかって考え、自分たちのベストな形で曲を表現する方に意識が向かいましたね。国によって楽しみ方は違うけど、自分たちが楽しんでべストなライヴをやってれば、最終的に反応が返ってくるって分かりました。ツアーを終えて、CDやグッズの売れ行きを観ても思ってた以上に成功したって言える数だったし、そのツアーの後でファンになったって言ってくれた人も多かったですね。少ない本数じゃなく、ツアーでできてよかったなって思います。あの大きい規模でやってるBFMVを毎晩観れたし、いろんなことが経験値になりました。

-coldrainは海外の最先端のサウンドを取り入れつつ、日本人らしさもあると思うんです。それはヨーロッパの人たちからしたら新しい音に聴こえるのではないかと思うのですが、海外のメディアやお客さんからの反応はいかがでしたか?

Masato:サウンド面以上に向こうのメディアがライヴ・バンドとして評価してくれて。例えばKerrang!の方がライヴを観た翌日、もう1回観たいってまた来てくれたり......日本のバンドのライヴに対するクオリティや考え方が海外にはあまりないのかもしれない。音源以上のクオリティのライヴをする意識って世界的には薄れてきてるのかなって、だからこそ響いたんだと思います。あとは日本で良いとされるメロディが海外でも通用すると思いました。それこそBFMVのメンバーは毎晩観てくれて、ギターのPadgeは「Die tomorrow」が好きって言ってくれたり、いつの時代にリリースしたかに関係なく気に入った曲に素直に反応してくれましたね。そういう意味では海外を意識する以前からやってた楽曲も響くんだと自信になりました。

Y.K.C:曲でいうと「The War Is On」みたいな、ビッグ・ソングがみんな好きですね。それこそBFMVのテックのヤツらみんな大好きで(笑)。ライヴでも「The War Is On」終わった後に雰囲気が変わるのは大きく感じたし。

-4月にはHopeless Recordsとの契約も決まり、『THE REVELATION』発売以降一気に海外での動きがめまぐるしくなりましたが、そんな中1年2ヶ月ぶりのリリースとなる『Until The End』が完成しましたね。海外ツアーもやりつつの制作だったと思いますが。

Y.K.C:『THE REVELATION』を出してツアーを回り、夏フェス・シーズンを終えた9月ぐらいから曲作りを始めたんです。今回自分たちのスケジュールの都合もあって、日本で制作すると決めてたんですが、前回David Bendethとやっていたこともあって、"Davidがプロデューサーに入ってないとこういう感じなんだ"って言われるのが嫌で。自分たちの中で納得できるものを目指して試行錯誤しながらデモを作り続けて。で、実際自分の中で納得いくものができて、まずMasatoに投げたのが11月ぐらいですね。今年1月のSTUDIO COASTのワンマン・ライヴ"EVOLVE"前後も当然制作作業を行っていてワンマンが終わってからレコーディングに入って、ヨーロッパ・ツアーを挟んで帰ってきてまたレコーディングしてって感じでした。

-今作に海外でのツアーやワンマンなどは影響を与えていますか?

Y.K.C:滲み出たものはあるかもしれませんね。実際2、3曲はヨーロッパ・ツアー後にまた詰めましたね、Masatoがメロディを作った部分もあったり。最後の曲の「House Of Cards」は向こうのツアー中に作ってた曲なんです。だからといって向こうの何かを意識したとかではなくて、その状況に身を置いてる自分たちの感じてるものが素直に出てると思うんで、絶対的に何かしら影響を受けてるけど、かといって何かを聴いて目指して作ったものではないですね。

Masato:『THE REVELATION』を作ってる時にDavidとよく海外の話が出てて、ワールド・ワイドなサウンドを意識してそういうテーマで動いていたんです。今回はすでに海外レコーディングも海外ツアーも経験したし、Raw PowerとかHopelessが決まったのもあって、意識しなくても今の現状で作ればいいって感覚でしたね。そういう自信があるからバンドとして変にテーマを決めなくても、自分たちが良いと思ったものを突き詰めるだけでいいというか。

-個人的に聴いた感想としては、真相心理的の部分ではそういう経験が影響をしているとは思うのですが、そういった新しい経験の要素を表だって入れたというより初期から今現在までのcoldrainの要素を凝縮した作品だと感じました。作り手側としてはいかがですか?

Y.K.C:そうですね、まさに自分たちの中にあるかっこいいと感じるものをそのまま取り出したものというか。新しい要素を入れるというより、今自分たちができる1個1個の表現を深く掘り下げました。今まで漠然と観えていたやりたいこと、かっこいいことを、より明確に追及した作品だと思います。ですので今まで以上に自分たちらしいし、昔のcoldrainでやりたかったけど当時そこまでの深さに到達してなかったけど、今だからできる部分があったり。そういう意味ではすごく自然で、自分たちがやりたかったものをやってる作品になりましたね。

Sugi:『Die tomorrow』や『Final Destination』の時期の要素を取り入れつつ、また新しいものを取り入れてますね。キャッチーであり、でもヘヴィでもあるっていう部分で、それがcoldrainらしいミニ・アルバムに仕上がってるなと思います。