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INTERVIEW

SiM

2013.10.17UPDATE

SiM

Member:SIN (Ba) MAH (Vo) GODRi (Dr) SHOW-HATE (Gt)

Interviewer:増田 勇一

-なるほど。ここで、改めて『EViLS』に伴う全国ツアーでの収穫についても訊いておきたいんですけど。

G:ホントに単純に、成長できたな!って思うんです。いろんな意味で。精神的にも肉体的にも成長できたはずだし、バンド内の空気感とか意思疎通的な部分でも、よりレベルが上がったツアーだったと思う。バンドとして、初心に帰れたようなところもあったし。そういう意味でも、やる必要のあったツアーだと思う。

SH:バンドをやってるなっていう実感を味わえましたね。このメンバーでひとつのものを作って、ひとつのことをやれてるなって。細かいところで言うと、MCひとつをとってもそうなんです。今回のツアーではMCをすごく大事にしてきたんですね。MAH君が何か言ってる後ろで、その話を聞きながら自分たちも空気を読んで......。MCとか繋ぎとか、以前はすごい苦手だったんですよ。そこが変わってきましたね。あと、メンバー同士、いい意味で距離感がとれるようになってきたかな。それが離れ過ぎてると、ひとつのものを作っていくうえで支障があるけど、近過ぎるとぶつかってしまう。ツアー中、そういうことを考えることも多かったですね。わりと1人の時間があったんですよ、ホテルの部屋もシングルになったんで(笑)。日々ライヴをやりながら、そういうことを考えられたのも良かったかなと思う。

S:この機会に目一杯ストイックに取り組んでみようと思って、ツアー中はオフの日も1人でベースを弾いたりしてたんですね。でもそこで、ちょっと真面目にやり過ぎたかなと思ってるところがあって。なにしろ右手がもう全然動かなくなるくらいまで弾いたりしてたんで(笑)。もうちょっとラクに行けばよかったのかな、と思う。ストイックにやるのもいいけど、あんまり張り詰め過ぎても良くないんだなって気付けたというか。でも、そういったことを通じて自分の駄目なところもすごく見えたし、それを次に活かさなきゃいけないなというのがわかってきて。もっともっと成長していかないと。

M:今回のツアーで、やっと"SiMのライヴっていうのはこういうものだ"というのが出来上がった気がしてるんですね。たとえばフェスとかで30分セットだった場合、今までの自分たちだったら、そこに可能な限り曲を詰め込もうとしてたんですけど、そこで1曲削ってでもしっかりMCするっていうことの大事さに気付かされたり。そういうところでのスタンスが、ひとつ見えたというか。1曲でも多く聴かせようとすることも大切だけど、あのツアーの中盤ぐらいから"こりゃしっかり喋ったほうがいいな"と気付かされて。そういうやり方が合わないバンドも当然いると思いますよ。だけど俺らの場合は、ちゃんと喋ってから曲に移っていったほうがいろいろと伝わるはずだし、そこでお客さんも呼吸を整えられるだろうし、そのぶん次の曲にも入り込めるようになる。あれはツアーの終盤、新潟でThe BONEZ (ex.JESSE & THE BONEZ)とやったときだと思うけど、JESSE君と喋ってるときに"そういうことは考え付いたことがなかったな"と言われたんです。そのときに"これはもしかするとSiMの武器になるかもな"と思った。で、その後はフェスとかに出ても、平気で3分くらい喋るようになってたりしていて(笑)。

SH:そういうMCをすると曲が引き立つし、しかもウチら自身のモチヴェーションもぐっと上がってくる。そこで触発されて感情が入るというか。

M:最初は喋り過ぎたりとか、説教くさくなっちゃったりしたこともあったんですよ。だけど47都道府県まわっていくうちに、無駄なところがそぎ落とされてきて。"ここまででいいんだ"とか、"もう一言だけ言おう"みたいなラインが見えてきたんです。俺ら、カッコつけてるように見られてるかもしれないけど、ナカミはやっぱ熱いというか、暑苦しいバンドじゃないですか(笑)。それが伝わらないままライヴが終わっちゃうのは悲しいから。しかも、あらかじめ斜に構えて観てるような人たちには、そういう部分がいっそう伝わりにくいわけですよね。だけど実際に言葉を発すれば、誰にでも伝わるわけだし。それはもっと武器にしていっていいものだと思うから。そういうライヴのあり方が、こうして8年やってきて、やっと固まったという感覚が今はあります。

-今後のライヴでも言葉が少なくなること、暑苦しさが和らぐことはなさそうですね(笑)。そしてツアーの日々は、これから先も続いていく。

M:2013年はホントに休みなく、息つく暇もなく駆け抜けるんですけど、来年の2月ぐらいに1回休もうかなー、と考えてます。ちょっとプライヴェートで海外逃避でもしたいな、なんて。メンバーだけじゃなくて、スタッフ陣もそろそろ休養を必要としてるはずだし(笑)。でも逆に言うと、それまでは思いっきり走りますよ。さっきも言ったように、1月には、ある意味ずっと念願だったデカいことをやろうとしてたりもするし。しかも、休むとか言っても、どうせほんのちょっとのことだから(笑)。