INTERVIEW
CROSSFAITH
2012.06.07UPDATE
2012年06月号掲載
Member:Koie (Vo) Teru (Panorama & Program) Kazuki (Gt) Hiroki (Ba) Tatsuya (Dr)
Interviewer:ムラオカ
-サウンド的にも一番ストーリー性を感じさせる展開ですね。
Ko:良い意味で今までのCROSSFAITHっぽさが一番残っていて、俺らの方程式が一番当てはまる曲だと思います。
Ka:曲を作ってる段階で思い浮かぶ光景とかストーリーというものを大事にしました。
-前作の延長線上にきれいに乗っている曲ですね。特に前作の「Stars Faded In Slow Motion」に繋がる音楽性かなと思いました。
Ko:そういう捕らえ方も出来るかもしれないですね。
-今回はMachineをプロデューサーに迎えて制作をしていますが、彼との作業はいかがでしたか?
Tatsuya(以下Ta):Machineと一緒に仕事をして、ドラムで言うと今まで全く指摘されたことがないことだったり、物凄い新たな刺激になることがたくさん経験出来て、ドラマーとしてレベルアップしたなと実感しましたね。
Ko:ドラムのレコーディングを見てたんですけど、めっちゃ長嶋監督っぽいというか(笑)。
Ta:めっちゃ感覚やったもんな。
Ka:実際レコーディングでスティック回したりとかって関係ないじゃないですか。でもMachineはTatsuya に“ここはスティック回してる感じでやって!”って言うんですよ。そんな感じですごく感覚的な人でした。もっとセクシーにとかそういうアバウトな、感覚的なことをプロデューサーに指摘されることってなかったんで新鮮で良かったしすごくいい経験になりました。
H: Machineのアシスタントの1個上の人がやってくれたんですけど、彼もプレイヤーなのでプレイであったり、プレイする上での感情表現について話し合った上で作業が出来ました。例えばためるところはためたりとか、盛り上げるところは盛り上げるとか、プロデューサーじゃなくてプレイヤーの立場として話が出来たので良い音が録れたと思います。
Ka:Machineとのレコーディングを一言で言うなら、完璧なものを求められたという感じですね。WillっていうMachineの右腕的なエンジニア(※注:EMMURE、STRAY FROM THE PATHなどを手掛ける)がいてギター録りに関してはMachineよりも知識があるんです。彼自身がギター・プレイヤーなのでギターのことをすごく分かっていて、ギターを録ることに関してはすごい完璧主義で意識の高さというのをすごく感じましたね。楽しかったです。
Ko:ヴォーカルに関してはさっきTatsuyaの時に言ったんですけど、Machineの感覚的な部分がすごく前面的に出ていて、俺も叫んでるしその横でMachineも一緒に叫んでるんですよ。
-Machineが叫んでるんですか(笑)?
Ko:“Yes!!”って叫んだり、“キター!”みたいな感じで叫んでました。レコーディングをしていて、環境作りとかそういうところのケアもすごく出来るというか。彼は元々ヴォーカリストだったらしくて、テクニック的なところじゃなくて本当に感覚的な部分が強かったですね。
Ka:お前は今3000人の客の前で……。
Ko:いや、そんなんじゃなかった!“お前は今15万人ぐらいの超でかいスタジアムで一番盛り上がる曲で一番盛り上がるサビを歌ってんだ!”って言われたりとか、スタジアムのお客さんの歓声を俺が歌い終わった後にサンプリングで流したりとか、テクニック的なところではない部分でもヴォーカリストとして良い経験になりました。歌詞の内容とかもMachineに相談して変えてもらったところもいくつかあるので、そういった歌詞の面でも前作よりもレベルアップしてると思います。
Te:Machineも俺たちみたいなエレクトロが入ってるバンドを手掛けるのが始めてだったみたいで、すごい興奮してくれてたんです。ギター・アンプを通して音を出したりとか、バンドを主体として考えてバンド・サウンドとシンセ・サウンドのどちらか一方を取るのではなくどちらも攻撃力を持ったものを作ることをとことん試せたのが楽しかったです。それこそがやっぱり俺たちが一番出したかったものだったので、レコーディングのときはずっと興奮しっぱなしでした。
-4月には17箇所にもおよぶUKツアー行っていますが、ツアーはいかがでしたか?
K:17日間連続のツアーで今までに経験したことのない日数だったので、もちろん楽しみだったんですが、ヴォーカル的にはいく前に色々と不安があったんです。気合で乗り越えられないことも絶対あったりすると思ったんですけど、結果的に17日間やりきって良い経験になったし、めっちゃ自信になりました。
-自信が付いたというのはコンディションを整える技術を身につけるなどそういった面でしょうか?
K:そうですね。小さい部分ではコンディションをどうやって整えていくかなどという部分もあります、17日間って未知数やったけどいけるやんみたいな。大きい部分で言えばUKツアーをきっかけに数え切れないくらい感じたことは胸にありますね。例えば行く前は喉のことだけじゃなくて、向こうでは全くCROSSFAITHが知られていない状態で、OF MICE & MENを観に来てるヤツが“日本人バンドが出てるぜ”ぐらいの感じだろなって思っていたんですけど、実際ライヴをしてみたら日本人のお客さんとはオーディエンスのリアクションが違うというか……曲が分からなくても曲のノリがめちゃくちゃ良かったら暴れてくれて、結果的にどのライヴでも盛り上がってたんでそこはバンドとして凄く自信に繋がったと思います。帰りたくなかったです(笑)。