MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

UNEARTH × SABLE HILLS 日米メタルコア 座談会

2023.02.10UPDATE

2023年02月号掲載

UNEARTH × SABLE HILLS 日米メタルコア 座談会

UNEARTH:Trevor Phipps(Vo) Peter Layman(Support Gt)
SABLE HILLS:TAKUYA(Vo) Rict(Gt)
Interviewer:吉羽 さおり Photographer:生田 大起 Translator:Mitch


若いバンドからインスパイアされることも多い。共通したルーツは感じるけれど、まったく違った解釈の音楽が生まれているのは刺激になって、新たな意欲が湧いてくる(Trevor)


-SABLE HILLSは今いろんな経験をしていて、昨年は特にドイツでのメタル・フェス"Wacken Open Air"への出演や、初のヨーロッパ・ツアーなど、一気に活動が広がっていってバンドで得るものが大きかったのではと思います。この経験は次の作品にも繋がりそうですね。

Rict:今まさに新しい作品を作っていて、レコーディングを進めているところで。まだ確実ではないですけど、来年の頭までには3rdアルバムを出そうと思って動いているところですね。

Trevor:ぜひ、聴かせてよ。

Rict:完成したら送ります! 自分的に思っているのは、今言ってもらったように前回のアルバム『DUALITY』(2022年)を出してから、いろんなライヴだったりツアーだったり、普通のバンドがしないような経験もしてきたと思っていて。それを経て、じゃあ君らは何をリリースするのか? というのに周りは注目していると思うんです。その注目や期待に応えるのは当然ですけど、期待を上回るような──抽象的な表現ですけど、"ヤバい"作品を出そうかなと制作が進んでいるところですね。

-ヨーロッパ・ツアーや海外のフェスに出演してみて、シーンの空気感とか、何か新しいことが起きているなというのは感じているんですか。

TAKUYA:ひとつ言えるのは、"Wacken Open Air"に出演したときにBLEED FROM WITHINというバンドが出演していたんですけど、"Wacken(Wacken Open Air)"というメタル・フェスで、しかもへヴィ・メタル・バンドばかりが出演していて、観客も筋金入りのメタル・ファンが揃うフェスに出演して、そこで戦えるメタルコア・バンドがいるというのがすごくいいなと思って。ジャンルをとやかく言うわけではないんですけど、そういうところでも通用する若いメタルコア・バンドが出てきたり、俺らみたいなバンドが参戦していって、確実にぶちかましていたりっていうのは印象的でしたね。

Trevor:音楽のスタイルもどんどん進化しているし、いろんな世代が交じり合ってやっているというのがいいよね。

TAKUYA:そういうところにも憧れを感じますね。若いバンドだけで固まってやるのではなくて、世代関係なしに伝えられる音楽を自分たちはやっていると思うんです。キッズだけに向けている音楽ではないので。

Trevor:自分たちのような長くやっているバンドも、実は若いバンドたちからインスパイアされることも多いんだよね。いろんな音楽的なトレンドが何周もしていて、自分たちが聴いて影響を受けてきたものを若いバンドが新しい解釈でやっているのを見ると、共通したルーツは感じるけれど、まったく違った解釈の音楽が生まれているなと思うし、その自分たちとは違う新しい解釈が刺激になって、新たな意欲が湧いてくるというのもあるしね。

-UNEARTHとしても若いバンドと積極的に対バンをしていってシーンを活性化したり、また大きくしていったりすることも大事にしていますか。

Trevor:いつもやってるよ。同じ2000年代に活躍したバンドと一緒にやることももちろんあるんだけど、必ずそのときにも若いバンドを入れて、そのバンドをネクスト・レベルに引き上げるということも意図的にやっているかな。そうやって若いバンドを引っ張り上げることで、キャリアのあるバンドたちも実は恩恵を受けていて。音楽的な刺激というところもそうだけど、その若いバンドには若い世代のファンがついてくるから、そうしたファンも取り込んで自分たちのファン・ベースを広げることもできるし。何もしないでいるとファンは減っていくものだから、どんどんその輪を大きくしていって、互いの価値観を共有していくことも大事なことなのかなと思う。そういうことはツアー中も話したりするんだけど、ツアーを終えて地元に帰ってからもメンバー間でお互いにメッセージをやりとりしてて。

Peter:"このバンド観た? ヤバいよ"とかね。

Trevor:というのはよくやってるかな。

Rict:Peterは日本のバンドのこととかもよく知ってますよね(笑)。

Peter:そうだね(笑)。

-ではSABLE HILLSの噂も届いていた感じですか?

Trevor:これは前の日本のレーベルのスタッフから教えてもらっていたんだ。いいバンドだから聴いてみてって。

-では改めて、SABLE HILLSにとってリスペクトする、教科書のような存在でもあるUNEARTHに、聞いてみたいことはありますか。

TAKUYA:先ほどから出ている"真のメタルコア"バンドをやるうえで、一番大事なものはなんだと思いますか。

Trevor:まずはサウンドのアグレッションかな。あとは曲に込めるメッセージ。メタルとメタルコアとを分けるのは、そのメッセージ性だと思うんだ。もちろん(ヘヴィ・メタルの曲にあるような)魔女とかドラゴンの話もいいけど、それは自分たちには必要ないし、メタルコアというプラットフォームにおいてもそうで、ファンタジー要素はいらないし。ハードコアやパンク・ロックのように、社会問題とか、地に足のついたメッセージがあるかどうかは大事なのかなと思う。あとはこれもハードコアの精神に近いと思うんだけど、コミュニティの大事さかな。ひとりよがりなことをするのではなくて、バンド同士、そしてファンに対してもよく接することは大切なことだと考えているよ。

Peter:僕自身は、歌詞は書かないけれど、なんに対してもポジティヴであることだよね。音楽的なところでは、ハードコアなサウンドに本格的なメタル・リフがあって、アグレッシヴだしすごく楽しいジャンルだと思う。

-UNEARTHのおふたりからSABLE HILLSへの質問はありますか。

Trevor:さっきも少し話に出ていたけど、日本のシーンっていうのはどんな感じ?

Rict:他の国とはまた全然違っていると思うんですけど、日本ではメタル・シーン、メタルコア・シーン、ロック・シーンという感じでジャンルも分かれている感じで、また別に若手のシーンというのがあるような状況なので、例えば若いメタル・バンドが上の世代と交じり合ってやるようなことがあまりないんです。だから今回のような世代を超えての対バンができること、それぞれのバンドのお客さんが交じり合うことは、シーンにとってもすごくいいことだと思ってます。

Trevor:何かを分ける理由はないから、こういうのが継続的に続いていけばいいね。

-さてこれからいよいよステージが始まりますが、来日してから連日、渋谷のMusic Bar ROCKAHOLICに行って楽しんでいたようですね。今夜のライヴ後もみなさんでたっぷりと遊んで帰る予定ですか?

Trevor:それが実は、明日は早朝に出発しないといけなくて......。

TAKUYA:だから昨夜、"今日が本番だ!"って言ってめちゃくちゃ盛り上がっていたんですよね(笑)。

UNEARTH
RELEASE INFORMATION

DIGITAL SINGLE
「The Wretched; The Ruinous」
unearth_jkt.jpg
NOW ON SALE!!
配信はこちら

SABLE HILLS
EVENT INFORMATION

FRONTLINEFESTIVAL_MAIN.jpg
[SABLE HILLS Presents "FRONTLINE FESTIVAL 2023"]
3月25日(土)川崎CLUB CITTA'
OPEN 11:00 / START 12:00
出演:SABLE HILLS / PHINEHAS / a crowd of rebellion / THOUSAND EYES /
Imperial Circus Dead Decadence / DEXCORE / PROMPTS / 明日の叙景 / Sailing Before The Wind
通常 ¥6,500(D代別) / Tシャツ付チケット ¥9,500
チケットはこちら