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INTERVIEW

SiM

2017.02.14UPDATE

2017年02月号掲載

SiM

Member:MAH(Vo) SHOW-HATE(Gt) SIN(Ba) GODRi(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-横浜アリーナ公演は僕も観ましたが、日本武道館とはまた別物でしたよね。バンド的にはどうでした?

SHOW-HATE:日本武道館はセンター・ステージだったし、見せ方も全然変わってきますからね。武道館は一度だけと決めてやったし、そこに入魂できた感じがあったから。で、横浜アリーナは武道館を乗り越えたという意識で挑めたので、ちゃんと意味を持ってやれましたね。

MAH:日本武道館は初のデカバコだったので、いろんな映像を入れたりして、それも挑戦だったんですよ。やってどうなるのかなって、わからない状態だったけど、思った以上にいい反応をもらえたから。それで横浜アリーナはもっと思い切ってやれたんですよ。ステージ・セットを含め、やりたいことを結構やれました。ただ、僕らがまだデカバコに慣れてないので、前もって準備して、その1日にすべてを懸ける気持ちで挑んだけど、気づいたら最後のセクションになっちゃって。あっ、もう終わっちゃう、やりたいことはまだやれてない、みたいな。それは演奏面ですけどね。このステージ・セットで、どう演奏するのかを考えているうちに終わったから。単純に楽しかったというより、課題が見えたライヴでした。まだまだ経験を積まなきゃダメだなと。

-頭で思い描いていたパフォーマンスに身体が追いつかなかった?

MAH:全員で演出するシーンはできるけど、演奏するシーンの見せ方はまだまだ慣れてないから。演奏に必死になっちゃうところはありましたね。もう少しエンターテイメント性を見せられたら良かったなと。それは後ろ向きな感じではなく、まだまだやれるぞ! って。

-場数が必要だと。SINさんは?

SIN:ステージ・セットに圧倒されちゃって、この階段をいつ下りようとか考えているうちに終わっちゃいましたからね(笑)。それは悔しかったですね。

-GODRiさんは?

GODRi:意識的には日本武道館とそれほど大きく変わらなかったんですよ。ただ、横浜アリーナは下手、上手に花道みたいなものがあるじゃないですか。僕はドラムなのでずっと定位置でやってるけど、ライヴが終わって動いたときに、こんな花道があるんだって。

一同:はははは(笑)。

MAH:ライヴハウス、アリーナ・ツアーをやって、改めて今回のアルバムはどちらでもいけるなと思いました。アリーナでやることを重視して、テンポ感も考えたけど、意外とライヴハウスでもアリーナでも映えると思ったから。いいアルバムを作ったなぁと。

-自分たちでそう思えるのは素晴らしいことですよ。そして、3月から始まるワンマン・ツアーはどういう意味合いがあるんですか?

MAH:本来は仲間のライヴを観て、刺激を受けて、ステージに出ていく対バン形式の方が好きなんですよ。でもアルバムの世界観や、お客さんのSiM愛に応える意味でもワンマンをやりたいなと。今回はどのライヴハウスも大きなところでやらせてもらえるし、2デイズ(※名古屋、大阪、東京、沖縄ではそれぞれ2デイズ開催される)もいままでやったことがなかったですからね。ステージ・セットも横浜アリーナみたいなものは無理だけど、何か持ち込もうかなと。そこもいままでのワンマンとは違いますね。それを観た各地の人が、"私の地元のアリーナでもやってもらいたい!"と思ってくれたら嬉しいなと。リアルなところで、ワンマンでどれだけの人を集められるか。それを知るためにも大事な2デイズなんですよ。大都市で2デイズでやるのは、SiMを観たいと思ってる人がみんな入れるようにしたいからなので。

-SHOW-HATEさんはどうですか?

SHOW-HATE:俺らみたいなバンドが大きな会場でやったり、メディアに出たりとか、いまはそれがかっこ悪いと言われる時代ではないと思っているんですよ。逆にそういうことをやって、かっこいいバンドがたくさんいることを知ってもらいたくて。そのためには自分たちが大きくならなきゃいけないから。このツアーもそのステップのひとつですね。

SIN:この規模感のワンマン・ツアーは初めてですからね。対バン形式だと、ケツを叩いてくれるバンドがいたけど、ワンマンは自分との闘いですからね。どうなるのかなと。曲には絶対の自信があるから、大丈夫だと思うけど。

GODRi:2デイズの場所は1日目をやって、2日目はこうしようという発見もあると思うんですよ。セットリストはまだ決めてないけど、いろんな違いを楽しんでもらえたらいいなと。ワンマン・ツアーなので、メンバー内の絆も深まるんじゃないかと。対バンは大好きだけど、メンバー4人でゆっくり話す機会もないですからね。それは楽しみです。

MAH:打ち上げとかするの?

SHOW-HATE:1日目はさすがにしないでしょ(笑)!


新曲を披露してから変える部分もあるから、お客さんの反応も重要


-このワンマン・ツアーで新曲解禁を前もって告知しましたよね?

MAH:そもそも僕らが発売してない曲をライヴでやるのは何年ぶりになるんだろ? いままではCDを出したあとに、ツアー初日で初披露することが多かったんですよ。新曲をイントロだけやって終わりみたいな見せ方もしてましたけど。だから、こういう試みは5、6年ぶりなんです。

SHOW-HATE:「KiLLiNG ME」(2011年リリースの2ndフル・アルバム『SEEDS OF HOPE』収録曲)以来じゃない? それ以降はやってないよね。

MAH:あぁ、そうか。新曲解禁を前もって言ったのは、1ツアーだけ行けばいいやと思われたくなかったんですよ。ツアーやフェスに出たことで、曲も進化しましたからね。1周目と2周目のツアーでは聴こえ方も違うと思うんですよ。で、そのあとにSiMがどんな一手を出すのか。それを待ってもらうんじゃなく、一緒に共有できたらいいなと。ライヴで新曲をやって、お客さんの反応を見て、ここはこういうふうに展開しない? ここのコーラスは増やそうか? という部分も出てくるかもしれないから、お客さんの反応も重要視しているんですよ。そういう曲の出し方をいままでやったことがなかったから。アルバムを出したあとに、次どうしようかなと迷う部分もありましたからね。

-いまもそういう状況なんですか?

MAH:そうですね。次のリリースのタイミングもまだ決めてないですからね。お客さんの反応に助けてもらうのもアリかなと。その新曲自体もいままであったようで、なかったような感じの曲だから。お客さんがどんな反応してくれるのか、楽しみなんですよ。

-迷っているのは、音楽的な方向性の部分で?

MAH:ライヴは絶対的な自信があるけど......音楽的には幅が広いので何を取捨選択すればいいかなと。それをまだ自分の中で決めてないんですよ。だから、とりあえず作ってみようというノリですね。それがまた次の方向性にも繋がるだろうし。迷っているというより、あえて決めてないという感じです。