INTERVIEW
Crossfaith
2016.07.27UPDATE
2016年08月号掲載
Member:Kenta Koie(Vo) Kazuki Takemura(Gt) Hiroki Ikegawa(Ba) Tatsuya Amano(Dr) Terufumi Tamano(Prog/Vision)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-シンセ・サウンドの音色や音階が「Eclipse」(『APOCALYZE』収録曲)を彷彿させますが、曲同士の関係性はあるのでしょうか?
Teru:歌詞的には特にないですね。似た感じの印象っていうのはわかります。
Koie:歌い方は変わってますよ! 「Eclipse」はシャウトやったんで。
-そうですね。Koie君のヴォーカルのクリーンとスクリーム/シャウトの使い分けや、ミックス具合はより巧みになってますよね。
Koie:「Revolution」に関しては、ほぼ9割クリーンなんで。
-この曲に限らず、3曲全体の中でも使い分けのスキルが上がっています。
Koie:前までは、クリーンを入れることに対して、"ここはシャウトでいけそうだからシャウトにしとこ!"みたいにクリーンを避けることが少なからずあったんですけど、今はクリーンを選択することに躊躇することなく積極的に使うようになってきましたね。
-以前は、クリーン・パートが少し肩肘張った感じだったけど、今は自然に入って来るんで、聴いてる方もスッと入り込みやすいというか。
Koie:そう聴こえているんであれば一番いいですよね。
-初回生産限定盤に付いているDVDには世界遺産の日光山輪王寺でスペシャル・ライヴ(2015年9月に開催された[第一回世界遺産巡業特別公演 "日光の編"])の映像が収録されてます。この世界遺産でライヴという企画を聞いたときにはホントにビックリしたけど、この歴史的な遺産の前でライヴを行うことになった経緯を教えてくれるかな。
Koie:数年前から、"誰も経験したことのないところでライヴしてみよう"って話をしてて。そしたら、レッドブルから"日光山輪王寺使えるよ"って話が舞い込んできて、"じゃあやるっしょ!"って決まりました。ロック・バンドでCrossfaithみたいな音楽性のバンドにやってもらおうという、レッドブルならではのアイディアは面白いですね。
-うんうん。
Koie:実際決まってから実行に移すとなったときの、裏方さんたちはすっごい大変そうでしたけどね。
Kazuki:雨も降ってたし(笑)。
-直前に止んだんたっけ?
Kazuki:そうですね。始まる5分前くらいまで降ってて、もう始まるってときに雨がピタッと止んで。
Koie:TeruのDJブースの上にテント張るのか張らんのかってことを、"ない方がカッコええし、あったら後ろの門が見えへんようになるし、でも機材壊れたら......"って本番直前まで悩んでました。ホンマにいろんな人たちの助けを借りて、みんなが情熱を持ってやってくれたからこそ、実現できたライヴなんじゃないかなと思いますね。あとはもう、徳川家にありがとうって(笑)。
-(笑)申し分ない音量でできたのかな?
Kazuki:結構爆音でできたんじゃない?
Koie:お寺の一番偉い部長さんがいらっしゃるんですけど、その方がすごく理解のある方で。
Tatsuya:IRON MAIDENが好きな方で、"君たちはメタルだね!"って(笑)。
-(笑) 本当にロック史上類を見ない試みだよね。それこそ、弾き語り系やポップなバンドだったらあり得ると思うけど、ヘヴィなバンドがやる機会は今後はもうないかもしれないね。
Koie:そうですね。世界遺産でこんな機会はなかなかないですよね。
-行けなかった人はたくさんいるだろうからこの映像はみんな喜ぶんじゃないかな?
Koie:レッドブルって商業的じゃないから、この世界遺産のライヴ映像が24時間限定公開だったんですよ。だから、"さすがにもっと観たい人いっぱいおるやろ!"ということで今作に入れようって話になりました。この特典映像も観てほしいですね。
Hiro:また、そのステージになったところの後ろに仁王がいたんですけど、そこが"地獄の門"って言われているところで、俺らにピッタリのロケーションやなと。
Tatsuya:すごい幻想的やったな。
-それは初回生産限定盤の特典にも期待大だね。最後にこのシングル3曲について、自分のパート的なところも含め、言い足りなかったことがあれば教えてください。
Hiro:ある程度下地ができている日本のラウドロック・シーンですが、「Rx Overdrive」は、その中でも極めてヘヴィなところにあると思うので、MVになったら、どういう受け取られ方をするのかなってことが楽しみです。MVも「Kill 'Em All」がいいんじゃないかって意見も多かったんですけど、僕の中では「Rx Overdrive」の破壊力と映像が一緒になったらすごいんじゃないかと思って。昔、自分がPay money To my PainのMVを観て衝撃を受けたみたいに、今のラウドロックを聴いてる子らの目に触れたときにどう感じるのかって、それが楽しみですね。
Koie:毎作言ってることですが歌詞を読んでほしいですね。今回の3曲は、テーマがそれそれまったく異なるんですけど、なかでも「Rx Overdrive」は特に入り込んで書けたんで。音だけで完結するんじゃなくて、歌詞を読めばさらにわかってもらえるんじゃないかなって思います。
Tatsuya:いろんな音楽聴くし、いろんなことから吸収して、いろんなタイプの曲を作るのが俺らCrossfaithだと思ってます。なので3曲とも違うカラーの世界観を楽しんでいただけたらなと。とことんハードな曲もあるし、キャッチーでノリやすい曲もある。それを楽しんでもらえたらと思います。
Kazuki:今回のシングルは3曲とも全然違うキャラのある曲で、確実にこれまでの作品よりヘヴィで、よりキャッチーで、よりダンサブルになってるんで、満足してもらえると思います。
Teru:今年の秋に"New Age Warriors Tour 2016"があるんで、ライヴだと曲の聴こえ方もまた違うと思うし、ライヴにも来てほしいですね。
-ありがとうございます。