－撮影が終わった段階？

Teru：そうですね。でも、撮影中のプレビューもカッコよくてテンション上がる感じになってたんで。早く観たいですね！

Koie：人が浮きますからね（笑）！

－メンバーですか？

Koie：俺らじゃないんですけど、俺らが浮かせるんです。

Kazuki：そこまで言っちゃうんだ（笑）。

－なるほど。楽しみにしてます（笑）。Track.2の「Kill 'Em All」だけど、まず聴く前からタイトルに驚きました。誰もがMETALLICAを想像すると思うんだけど（笑）。このタイトルにした理由は。

Koie：Teruが作ってきたんですが"皆殺しにできる曲"という意味で。実は仮タイトルから「Kill 'Em All」でした。

－そのまま本タイトルに？

Koie：よくあることなんです（笑）。曲を作って歌詞を書いていくうえで、仮タイトルからイメージしたものを考えつつ最初は書くんですけど、でも"このパートでは絶対「Kill 'Em All」って言うやろ"ってサビの最後のパートがあったので、"Kill 'Em All"ってタイトルを捻らず入れようかと。

－それにしても、このタイトルのインパクトは大きい（笑）。一気呵成でテンション・マックスで始まる「Rx Overdrive」とはまた違って、00年代ミクスチャーを思わせるグルーヴィなパートから始まるのも面白いよね。

Koie：ありがとうございます。なおかつ、ドライヴするベースがあって、スペース流のパンクというかメタルというか、そういう部分も俺はあると思っていて。

－今までのTeru君の作る楽曲とは若干イメージが違うかな。

Teru：そうですね。ミクスチャーだったりとか、イントロなんか特にそういうビッグ・ビートなフレーズがあって。

－展開はそんなに複雑じゃないよね。一回聴けば覚えられるキャッチーさもあるし。

Teru：さっきムラオカさんが言ってくれた、ツギハギ感がないっていうのも、自分の中で"この曲はこういう曲"っていう一貫したスタンスでできたから、そういうシンプルさに繋がってるのかなと。以前の曲はドラマチックさを意識して作っていた曲が多いので、どうしても複雑な展開になっていた部分があったとは思うんですけど、この「Kill 'Em All」や「Revolution」では、曲作りの考え方を変えて作ってみました。

－バンドとして今後そういうシンプルな方向に行こうというわけじゃなく、この曲のテーマに沿ったイメージとしてこういったシンプルな曲になったということだよね。

Teru：そうですね。

－すごく日本人がイメージするラウドロック的だなと。分かりやすいコール＆レスポンスのパートがあったり、初めて聴いてもすぐに乗れて暴れられるから、日本のキッズ受けするサウンドなんじゃないかな。

Teru：俺らもSiMみたいに武道館でできればいいなって思ってるんで（笑）。

－そういうイメージもあるんですね。今のファン層だけでなく、もっと広い層にも向けてると？

Teru：この曲がきっかけで広がればいいなと思いますね。

－他のメンバーは聴いてみてどうだった？ この曲もみんなで肉づけしていったのかな？

Kazuki：Teruの中ではフレーズもそうだし、展開をどうするかってことも、パズルのような感じであって、それを"ここはこうしたらいいんじゃないか"って、最終的にみんなでアレンジや編曲を話し合いました。

Koie：たしか最初はイントロのところはグルーヴィなパートじゃなかったよな？ もっと押せ押せな感じで。

Kazuki：結構速い感じだったんだよね。

－なるほど。Track.3の「Revolution」はクリーン・ヴォーカルもしっかり押し出していて、3曲の中で最もキャッチーな楽曲だよね？ これを作ったのは？

Teru：僕が作ったんですがそういう方向性ではありましたね。

－メタルコア・ファン以外の幅広いリスナーに訴える曲かと。

Teru：そうですね。この曲はブレイクダウンもないんで。

－確かにそうだね。

Teru：二番のサビ辺りのアプローチも、面白いかなって。なんか俺らの可能性みたいなものがいろいろ詰まってる曲なんじゃないかなと思います。

－この曲を最初に聴いたときはどうだった？

Koie：やっぱり"可能性を秘めてる"っていうひと言に尽きますね。俺の住んでるとこの近くにスタジオがあって、Teruもその近くに滞在してて、別件で電話してるときに、"これからスタジオ行くねんけど一緒に行く？"って。ひとりで篭ってるとわからなくなることがあるんで、だったらふたりで意見を出し合って一緒に考えようっていうことになり、Teruの持ってるアイディアを基にガンガン作っていきました。それこそ年末の12月30、31日にふたりでぶっ続けでスタジオ入って枠組みができました。

Teru：この曲は、SiMと一緒にやった"Red Bull Air Race（Chiba 2016）"の曲（2016年5月にリリースしたSiMとのコラボ・シングル表題曲「GET iT OUT」）のカップリングにもなってて、実際6月の頭にライヴで初披露したんですが、お客さんの反応も良かったので。次からどんな感じで俺たちのショウに取りいれていくか楽しみですね。また違う見せ方の曲ができたんで。