DALLAX
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今年結成11周年(なんとあの「銀だこ」と同い年!)のネオスカ・バンド。この日は久々にお天気も良く、夏らしさの戻った陽気だったんだけど、スーツでビシっときめて登場。こちらは、Tシャツ&短パンで日曜の昼間(午後二時)っからビール片手にルンルン気分でスカダンス♪いやぁ、程よいユルさとカッティング・ギターの小気味良さ。たまんないね!
と思っていたら、なんとライブの終盤素敵なサプライズ・プレゼントが!スペシャル・ゲストとして、VOODOO GLOW SKULLSのEric(Sax)が登場!!始めっからこんなハイで良いの?ってくらいDUOはお祭り騒ぎのスカダンスで埋め尽くされたってわけ。
THIS IS A STANDOFF
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カナダの高速メロディック・パンクバンドTHIS IS A STANDOFF。90'sメロディック好きにはたまらない、疾走感と極上のメロディを併せ持つサウンドが特徴。ライヴもかなり良いっす!高速バンドにありがちな不器用さは無く、アグレッシヴなのにすごく洗練された印象。
新作は今年の4月にbullionから出ております。STRUNG OUTとかSECONDSHOTとか、ほいでこのTHIS IS A STANDOFFとか。絶対ライヴ楽しいんだから!こういうバンド、もっと出てきて欲しいなぁ。ちなみに、単独公演はサイクロンでやったんだけど、むしろそっちで見たかった!
RADIOTS
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元SOBUTのYOSHIYAがフロントマンをつとめるRADIOTS!全曲フルコーラス、シンガロングパートとも言えるストレートなパンクロック!!bassがANTONにチェンジしたこともあり、コーラスは厚みを増し、YOSHIYAのヴォーカルも更にダイナミックに。
パンクロックに何が正解も間違いも無ぇ!と私たちに教えてくれるような、RADIOTSのライヴを見れば、日本人が何となく持ってる劣等感なんて一瞬で消え去ってしまう。
今回のライヴでは、今月発売の最新アルバム『Forever Rules』からの新曲も披露。o-crestを男くさ~い熱気に包んだ。
THE ONE THOUGHT MOMENT
元THE SUICIDE MACHINESのDan Lukacinskyがギター&ヴォーカルを務めるこのバンド。「なんでDanが日本に居んの?」ってみんな思うだろうが、このバンドを見たら分かる。 THE ONE THOUGHT MOMENTは、THE SUICIDE MACHINES的なスカコアの要素は無い。よりパンクで、より真っ直ぐなサウンドが、Danの音楽に対する直向きな姿勢を感じさせる、良質なパンク・バンドだ。
ライヴでは、畳み掛けるようなストイックなハードコア・パンクや、ALLみたいなドタバタ・メロディックがやっぱり盛り上がる!コーラスのバランスも良くて、良い意味で古典的なメロディック・パンクなので、エアジャム世代やBAD RELIGION、NOFXを聴いてたキッズなら、間違いなくのれるサウンドだ!!
ちなみに、Danがプロデュースしている日本のバンドMUGWUMPSは今回新型インフルで出演キャンセル。ざんねん。取り敢えず、今後のDanの日本での活躍にまだまだ目が離せない!
THE CHERRY COKES
BANANA SHAKESが分かりやすいパンクロックで言うとTHE CLASHだとしたら、日本のラスティックのRANCIDにあたるのがこのTHE CHERRY COKES。いわゆる、フォロワーの域を超えちゃったバンドっつうことっす。
今回も期待通り、国内屈指のライヴ・バンドっぷりを存分に発揮してくれた。特に、「Speak Easy」→「Fiesta」の流れは最高!!今年4月に出た最新ミニアルバムのラスト・トラックが「Fiesta」なんだけど、ライヴでもめちゃめちゃハマってた!THE POGUESカヴァーっつても「Fiesta」ってあまりにもベタ過ぎなんじゃ・・・って思ったけど、チェリコも多分、ここまできたから出来るんだろうなって思った。貫禄の名演でござい。
DUNCAN'S DIVAS
言わずとしれた、UKパンク界の重鎮!Duncan Redmondsによるカヴァー・プロジェクト。この日の裏メインって言っても良いんじゃないか、な大物なんだけど、不思議と笑いの要素たっぷりなこのダンカン・バンド。SNUFFのときからそうだけど、この人のカヴァー・センスは酷い、いや、とってもいい意味で(笑)。
ポップスやら童謡やらCMソングやらピンときたものを全てダンカン・オリジナル・テイストに調理しちゃう上に、それを無理やり食わされて何ら不快でないのが凄い。しかも、一度食ったら病みつきになるのだ!この日Duncan先生はドラム&ヴォーカルで登場。以前はマキシマムザホルモンのナオ姉がドラムやってた気がするので、流動性があるメンバー構成なんだな。オーディエンスは(よく海外のライヴ映像を見るとあるけど)遠慮なしに聴きたい曲リクエストしまくってるし。しかもDuncanは日本語で「わかんない」とな。カオス(笑)。
ライヴのハイライトはやっぱり、最新アルバムに入ってるJITTERIN'JINNのカヴァー。全然可愛くないDuncan先生のオッサン・ヴォイスがたまらないカヴァーです(笑)。一聴の価値あり!兎に角楽しみたいヤツ、来いって感じのライヴでした。流石、先生です!!
ちなみに、SNUFFの初期メンバーだったSimonのバンド、SOUTHPORTが同時期に来日してましたが、それはまた別の話。
REDEMPTION 97
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POTSHOT&KEMURIという、まさにスカ・パンク界の盆と正月が一緒に来たようなバンド、REDEMPTION 97!イェイ!
今年の1月、初めてこのバンドを見たとき、何かPOTSHOTみたいだな、なんて思って友達に聞いたらやっぱりRyojiさんでした(笑)。しかし、ヴォーカルがRyojiさんだからPOTSHOTに聴こえて当然、と思いきや何か違うのがREDEMPTION 97。
POTSHOTみたいにアップ・テンポないわゆるスカ・パンクだけでなく、KEMURIみたいにファストないわゆるスカコアだけでもなく、もっとツートーンやレゲエ・サウンドが活かされていて、ルーツ・ミュージックのスパイスが効いた、ちょっと"大人になりました"なバンドなのだ。
ただ、それでも大人に成り過ぎないのが、このバンドの良いトコ。シングルにも入ってた「Keep Running」はアゲアゲなキラー・チューン!ライヴを見ればわかるけど、こんなに純粋に楽しんでるバンドなかなか無いぜ。一曲一曲からパワーと笑顔を貰う。まだオイスカもVoodooも控えてるのに、「今日一番のスカダンス」出しちゃった方々、間違ってないぞ!!
Oi SKALL MATES
今回良質な(そして色んなタイプの)スカ・バンドが集まったけど、オイスカは全くもって正統派。ちなみに私が見るのは去年のskaville以来。今回はみっちりとオーディエンスが詰まったo-westで、野音で見るのとはまた違った高揚感があった。
Wataru(Vo)がレスリング・マスク被って出て来たので、この湿度の中大丈夫かしら(笑)なんて思ったけど、そんな心配お構いなしにハイテンションなパフォーマンス(勿論途中でとってグラサンかけてたけど。笑)。TROPICAL GORILLAでもお馴染みのCIMのbassもトロゴリのライヴとは違うグルーヴ感を持って響く。いつもふざけてるようで、なんなくカッコイイとこ見せちゃうんだから、この人たちは本当に凄い!
もっとゆったりとスカのリズムに身を委ねていたかったけど、VOODOO GLOW SKULLSを最初から見たかったので中途で離脱。今年もskavilleに行こう!!
VOODOO GLOW SKULLS
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Who do Voodoo, We do!!
ってことで、VOODOO GLOW SKULLSです。オイスカに引き続き、こちらもFrank(Vo)がレスリング・マスクで登場!(何だ流行ってんのか?笑)しかし、こちらは厳つ過ぎる!マジでレスラーみたい。声も野太いし。
中心メンバーのCasillas兄弟が元々ハードコア出身なだけあって、いわゆるスカコア・バンドとは一線を隔すヘヴィなサウンドが特徴。カラっとした音が好きっていう人にはなかなか受け入れられないと思うので、シーンの中でも若干好き嫌いが分かれるバンド。ただ、パンク、ハードコアを通ってスカコアに辿り着いた人にとってはまさにドンピシャな音。
今回、約10年ぶりの来日とあって、集まったファンの熱狂っぷりも凄い。初っ端から、モッシュ&ダンス&カオスの渦に。FrankもMCで「久々だね!」なんて言ってたけど、この日は結構昔の曲「Charlie Brown」とかもやってくれた。こういうファスト&ショートな曲はVOODOOの魅力が詰まってますな、文句なしに体が動く動く!!
そして、REDEMPTION 97とのスプリットがリリースされたばかりだけど、そっからの新曲「Down For Life」もお披露目!2年ぶりの新曲を日本のファンの為のスプリットにペロッと出しちゃうんだから、嬉しい限り。感謝感激雨霰!!
今度はこんなに待たせずまた来てね!
dustbox
Voodooが終わって速攻0-crestに移動、目的は勿論、国産メロディック・パンクで今多分一番アツいバンド!dustbox!!時間が被ってたのでちょっとしか見れなかったけど(しかも入場制限だったのですぐに入れなかった;)、会場に入った瞬間もう、ぐっちゃぐちゃなモッシュピット。今まで dustboxのライヴは何回か見たことあるけど、crestみたいな小規模なハコでは初めて見たので、まるで違うバンドみたいに見えた。
正統派メロコアから一歩前進したような、ポップなだけでないロックなサウンドは圧巻。演奏もすこぶる良かった。今回はチラ見しか出来なかったけど、またきちんと見てみたいな。
THE BRONX
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そして、今回o-nestのトリを務める、LA出身のハードコア・パンク・バンドTHE BRONX。
出すアルバムのタイトルが全部『THE BRONX(セルフ・タイトル)』っていう分かりやすさでお馴染みの4人組。THE DISTILLERSとは盟友で一緒にツアーを回ってたり、Matt(Vo)の腕のタトゥーにBLACK FLAGのあの旗マークがあったり、それだけでだいたい音楽性は分かるかと(笑)。
私は、THE VANDALSの前にチラ見しようと思って急いでnestに行ったんだけど、なんと開始予定時刻なのにガラガラ。会場を間違ったかと思った;THE VANDALSのウラでなければ、間違いなくo-nestクラスのハコなら入場制限だった筈。
そんな訳で、フロアが空いているのでみんな始めは様子見って感じだったんだけど、ライヴが始まるとその勢いにすぐさま空気はアツくなる。GANG GREENを思わせる、ファストなだけでない重厚なギター・サウンドとアグレッシヴなヴォーカル!思わず拳を振り上げる。
すると、Mattがフロアに降りて来て会場中を巻き込んでの熱烈なヴォーカル・パフォーマンス!!多分こんな機会、日本では二度と無いと思うな、あの場に居合わせたファンは超ラッキー。音響のせいか、若干声が聴こえ辛かったんだけど、マイクを通さず肉声が聴こえるんじゃないかってくらいの近さだったので迫力満点。
本当に良いライヴだったし、これに懲りずにまた来て欲しいなぁ。
THE VANDALS
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そして、この日のメイン・アクト!!THE VANDALS!
80年代からずっと第一線を走り続けているパンク・バンド、何ていうとかなり硬派な感じがしてしまうが、そこはやはりオレンジ・カウンティのバンド。おちゃらけ度も筋金入りのサバーバン・パーティー・サウンドだ。
THE OFFSPRINGのDexterが経営するレーベル、NITROから出ているアルバムが日本でもお馴染み。この日も『アイスクリーム・トリート・インサイド(原題:『Hitler Bad, Vandals Good(ヒットラー悪い・バンダルズ良い)』ってこのタイトルどうよ?笑)』より、名曲過ぎる「People That Are Going to Hell」を披露。大いに盛り上がる。嗚呼、本当に泣く泣くTHE BRONX途中で抜けて来て良かったー!!
そして、「Oi To The World」!これはアガる!!しかし、私これNO DOUBTの曲だと普通に思ってました;(Gwen姐さんの歌う、「Oi to the world」もまた良いのよ。)
スウィッチするギター・ヴォーカルのDaveとWarrenが終始ドタバタを繰り広げるのをベースのJoe(唯一のオリジナル・メンバーだ)が、お父さんのような温かい眼差しで見守っている感じがしたのが、なんだか微笑ましかった(全員オッサンなんだけどね;笑)。
そんなこんなで、あっという間に本編は終わってしまうのだが、幕間もそんなに無く、アンコールは速効始まる。そしてここでなんと!QUEENの名曲「Don't Stop Me Now」(私QUEENの曲でこれが一番好きです!)をド派手にカヴァー。オーヴァー・アクション、コントかよってくらいの演出!何これ?(笑)。
Daveがクラウド・サーフして後ろのほうまで満遍なくオーディエンスと触れ合う、とそれだけに留まらず、o-eastの後ろの階段を駆け上がり、二階席までジャック!!隈なくハイ・タッチを遂げると、またクラウド・サーフしてステージに戻って行ったのでした。会場中爆笑&歓喜の渦!本当に最後の最後までサービス満点。
だいたい、いい歳したオッサン共が「オレのガールフレンドは死んだんだ(ってことするぜ、ホントはフラれたんだけどね、うわーん。。。)」なんて歌平気で歌ってんだから、私なんかまだマシ!(笑)世界はまだまだ捨てたもんじゃないぜ!って思えるよ。素晴らしい時間をありがとう、THE VANDALS。