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INTERVIEW

NOCTURNAL BLOODLUST

2019.07.23UPDATE

2019年07月号掲載

NOCTURNAL BLOODLUST

メンバー:尋(Vo) Lin(Gt) Masa(Ba) Natsu(Dr)

インタビュアー:米沢 彰

昨年10月、突如ギタリストふたりの脱退を発表し世間を騒がせたノクブラ(NOCTURNAL BLOODLUST)が新たなギタリストを加え、世間を騒がせる衝撃作を完成させた。リリースに先立ってMV「Thank You」を公開するやいなや巻き起こった賛否両論は、バンドの注目度をかえって際立たせる結果となったと言っていいだろう。"UNLEASH(直訳:解放)"のタイトル通り、まさにやりたい放題で世間に問い掛ける今作について4人に訊いたインタビューをお届けする。

-どうなるのかとヤキモキしていましたが、ミニ・アルバム『UNLEASH』のリリースおめでとうございます。

メンバー一同:ありがとうございます!

-先行して「Thank You」のMVが公開された際には、コメント欄が盛り上がりまくってて、内容はとりあえず置いといても、本当に待ち望まれていたんだなと感じました。みなさんは反応を見ていかがでしたか?

尋:みんな僕たちのこと大好きだなと思いましたね。そんなに好きなんだって。

-正直触れないつもりでいたのですが、「Thank You」みたいな形で出てくると、むしろこれは聞いた方がいいのかなと思えてきていて。言える範囲でいいのですが、ここまで露骨に出してきたのはどういった意図や経緯だったのでしょうか?

尋:MVって一番印象に残るものだと思うんですよ。今回もみんなの頭に残りましたよね。ヘイト曲の何がだめなのか僕にはよくわからないですけど、今までもそんな曲を書いてたし、それが英語であっただけで。誰も調べないし、誰も気にしなかっただけ。それを今回、ストレートに日本語で書いただけなんですよね。みんな今までそういうヘイト曲を何も知らずに聴いていただけで、僕からすると今回ちゃんと歌詞に反応してくれたのは作詞者冥利に尽きますね。それこそ"Thank You"って思ってますよ。今までは時間をかけて作った歌詞を、調べもせずに"空耳に聞こえる"とか言われたりしてましたけど。

Masa:「Pleasure of Torture」(2011年リリースの1st EP『voices of the apocalypse -sins-』収録曲)や「Disaster」(2013年リリースの1st アルバム 『GRIMOIRE』収録曲)なんて残虐な拷問の歌詞や嫌いな上司を罵倒しまくってる歌詞でしかないですからね(笑)。他にももっとあるけど、それよりはだいぶライトですよ。

尋:だから"何がだめなのか"というよりかは、"僕のスタイルは変わってないです。あなたたちがちゃんと歌詞のことを見てくれただけです。でも今までかっこいいって言ってたやん。どういうことやねん"って。

Masa:今作の『UNLEASH』は、ひとりの少年の青春を詰め込んだような作品になってて、リスナーも一度は抱えたであろう若い頃の漠然とした怒りとか、今までの人生経験の中で貯蓄されてきたフラストレーションをストレートにぶつけた表現になってます。「少年時代」までをちゃんと聴いたら、なんで「Thank You」がこういう歌詞になったか意味がわかると思います。最後のトラックで、つらいことも悲しいことも全部呑み込んで、乗り越えて、前向かって進んでいこうと。「Thank You」と「少年時代」は言わば裏と表の存在なんです。

-そこから全曲プレビューを公開してからの反応の変化も見ていて、これは計算していたのかな、と思うほどでした。実際はいかがですか?

Masa:ぶっちゃけいつも通りです。毎回リリースするたびにそうなんですけど、1曲で判断せず、ぜひ、全体を聴いてもらいたいですね。"1曲"はあくまで全体のピースでしかないので。

-コメントの数と評価の数のバランスを見ると、一部の声が大きいなという感じはしますね。少し時間を遡りますが、再始動にあたってabstractsのLinさんの加入が発表されて、個人的には"そうきたか!"と思いました。どういった経緯で加入に至ったのでしょうか?

Natsu:脱退の発表をしてから、僕の知り合いふたり、SLOTHREATの克哉(Gt)とabstractsでドラムを叩いていたHikariから同じ人(Lin)を紹介したいと話があって。存在はもちろん知ってたんで、加入について興味があるって言って紹介してもらいました。

尋:たまたま共演したこともあって。

Masa:そうですね。2年くらい前に法政大学の学園祭でイベントに出たときに共演してました。

尋:俺もなんか1回克哉のサポートで渋谷のclubasiaのイベントに出たことがあって、そこで1回会ってるんだけど、特に話してるわけでもないし、"おぉ"みたいな感じで。でも、きっかけはそこからでした。

Natsu:加入の話を始めてからはアンテナが立ったって感じで、"こいつだ"って。第一印象が最高でした。

Lin:もともと知っていましたし、シーンの大きな先輩だと思ってたんですけど、メンバーの脱退のニュースとかを見てて、当時の自分は加入できるチャンスが来るなんて思ってなかったんです。中途半端な気持ちで想いを伝えてもダメかなって、自分でよく考えて周りを見渡して、紹介してもらえないかなって思ったら周りがそうしてくれたって流れでした。

-ツイン・ギターがバンドのひとつの特徴だったところから、ギタリストがLinさん1名という体制になって、否が応でもバンドとしてのサウンドは変わってくるものだと思いますが、ツイン・ギターにしなかったのはどういった理由や考えからなのでしょうか?

Masa:ツイン・ギターにはしたい。

尋:でも、時間もないし、適任もいない。とりあえず4人で始めるかって。再始動するにも時間がかかるんで、まずは動かなきゃいけなかったんです。探している時間も取れないですし。で、実際にやってみたら良かったんです。

Natsu:選択する時間はあったんですよ。ギターがふたり決まるまで待つか、ギターがひとり入った状態で動き出すかどうかって。妥協とかじゃなくて、今優先すべきはこの4人で動くことだって選択を単純にしただけです。

Masa:あと、もうひとり選ぶなら時間をかけたいんで。

Natsu:Linが奇跡だったんですよ。

Masa:ポテンシャルを持った人を入れたいからこそ、待ってたらだいぶかかっちゃうんで、とりあえずこれでやろうぜって。

Lin:やってみておいおいですよね。入れないかもしれないし。

-入れるのは決定事項じゃないってことですかね。

Natsu:ギターじゃないかもしれないし。バンドとしてカッコ良かったら、どんなパートでもいいかなって。