INTERVIEW
NOCTURNAL BLOODLUST
2018.03.06UPDATE
2018年03月号掲載
Member:尋(Vo) Masa(Ba) Cazqui(7-strings) Natsu(Dr) Daichi(Gt)
Interviewer:米沢 彰
-この感じですね(笑)。少し話は変わりますが「WHITEOUT」は冒頭からスウィープで駆け回っていて、Cazquiさんの最近のアプローチとはまた違うノリを感じました。
Cazqui:なんだかんだ『ZēTēS』以降、2年くらい経っていて、結構スタイルは変わったんじゃないかなって。POLYPHIAとか、ああいう"今っぽさ"ってあるじゃないですか。そういう要素もちょっと取り入れてみたりとか。サックスの音好きですけど、そもそも自分自身が管楽器のようなギター・ソロを弾けたらいいなってのは、シェイプをフライングVに持ち替えてから強く意識するようになりました。(フライング)Vは中域が強いので、よく合うんですよね。
Daichi:今回のツアー中に結構変わった気がしますね。
Cazqui:跳躍感の強いフレーズが増えたかも。
-メカニカルというか、マシナリーな感じが結構出てきていますよね。
Cazqui:そうですね。
-以前はそのマシナリーな感じを出すにも、もっと違うアプローチでしたよね。
Cazqui:近年、著名なギタリストの方々を拝見したり、関わらせていただいたうえで、"ではCazquiというギタリストはどんな音色で、何を表現していくべきなのか"という今のところの答えがこれっていう感じですね。
-YouTubeとかのおかげもあって、最近テクニカルな音楽が出てきやすくなってきてる風潮は感じるんですよね。
Cazqui:ステージに立ってギターを弾き続けてきた人間なので、これからは比較対象として、そういうYouTubeとかの動画で完成されたもので勝負してる人たちと戦っていかなきゃいけないんだろうな、っていうのはすごく感じます。自分はまだまだ未熟ですが、目の前で汗を流して実演することで、お客さんにそれ以上の感動を与えられるよう、もっと精進していきたいです。
-Daichiさんは同じギタリストとしていかがですか?
Daichi:僕はマシナリーになろうとは思っていないんですけど(笑)。でも、僕も趣味が似てて、シューゲイザーとかがもともとルーツにあるので、どちらかというとそういうもっとノイジーな方面に傾き始めてるのかなって。この曲に関しては、ずっと深いリバーブをかけているし。
Cazqui:なので、僕とDaichiっていうのはしばしば対照的に見られがちなんですけど、用いる手法とかツールが違うだけで、根本的なところは限りなく近いんですよね。
Daichi:趣味の部分はほとんど一緒だからね。
-なるほど。ベストを除くと約2年間リリース期間が空いていますので、それぞれの変化も大きくなってきていますよね。今作のアプローチ自体にも変化を感じます。
Masa:方向性は、そこまで変わったとは思っていなくて、"こういう曲、いいね!"って感じで(笑)。
Daichi:みんな、感覚的にベストまでのノクブラがあって、そこからの派生でしかないので。僕らにとってはそんなに変化ではないんですよね。次のノクブラが出るよっていう感じで。
Cazqui:だから、新鮮に感じてもらえたら嬉しいし、これまでと変わらぬノクブラだなって言われても、それはそれで。どういう受け取られ方をしても、気に入ってもらえたら万々歳(笑)。
Masa:逆に、会場限定とか配信限定ではここ2作品くらい、メタルメタルしてるのを出してたんですけど、そろそろ違うアプローチもしたいなっていうのもあって、ちょうど良かったんです。
Natsu:たしかに、みんなが言ってるように変化っていうのはないんですけど、変遷ではありますよね。ここ最近のノクブラの中で一番きれいな曲だなとは思います。ドラムもプリプロ段階から結構Cazquiと話し合ってて、現場でもフレーズを変えたりして。僕の中では、シューゲイザーとかいう意識はあんまりなくて、どちらかというと、ちょっと踊れる感じというか。そういうリズムは強調したいなっていうのがあったので。実際、ライヴでお客さんもそういうノリで乗ってくれてるので、手応えは感じてますね。
-ドラムでいうと、結構ミドル・テンポなパートがあったり、逆に手数の多いフィルがあちこちあったり、テンションの上下が激しい曲ですよね。
Natsu:そうですね。セクションによって曲の世界観というか、見えてくる情景とかが変わってくるので。まず、イントロとサビで全然違いますしね。
Cazqui:尋がメロを歌ってる部分で、完全になくしてしまったフィルもあるんですよ。歌を立てるために。すごく歩み寄って叩いてくれたなって思います。
Natsu:今回は「WHITEOUT」に限らず、三者三様の楽曲が入っているので、曲によってはプリプロの期間もすごく長かったりとかして、メンバー同士のコミュニケーションも深くとれましたね。
-あと、ドラムの音色に関しては、深めにエフェクトがかかっていて、インダストリアルな音色ですよね。
Natsu:そうですね。
Cazqui:昔からシーケンスと生のドラムがユニゾンしてるっていう作りが多いので、そこらへんはこなれてきたかなと(笑)。