INTERVIEW
coldrain
2016.08.16UPDATE
2016年08月号掲載
Member:Masato(Vo)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-以前のcoldrainでしたら、シングルを作るにあたって、2曲中1曲はアグレッションの塊のようなトラックを収録してくるような気がします。このシングルはTrack.3「GONE(ACOUSTIC)」、Track.4「THE STORY(ACOUSTIC)」も含めて、coldrainの"静"の部分に焦点を当てた作品だと感じています。作り手側としてそういう意識はありましたか?
そこまで意識はしてないですね。やっぱり身の回りで起きてることやちょっとした刺激などで曲は生まれるので、そこは流れですね。アコースティックはヴォーカリストとしていつもやりたいことなんです。楽曲のダイナミクスを自分の声を中心に動かすことになりますし、たまには全力で歌中心になるのも気持ちいいです。coldrainにとって"静"も大事な一部だと思います。
-この曲の歌詞ですが、弱さを捨て必死に立ち向かう姿が描かれていると感じました。実際この歌詞はどんな思いで書かれたのでしょうか?
どんだけ自分が強くなったと思っても、ちょっとしたことで"弱さ"は返ってきます。目標や夢を追いかける中で、何を目指しどこに向かっていたか忘れてしまいそうになるときもありますし。前進したいと思ったり、前進してるときほど"UNDERTOW=逆流"に足をすくわれることがあって。そんなことは誰にだってあると思うし、そのマイナスなものを吐き出すような歌詞を書きました。
-リリース後には"原点回帰全国ツアー"が控えていますね。まさに"原点回帰"という名のとおり、"Final Destination Tour"(※2009年リリースの1stアルバム・リリース・ツアー)で使っていたライヴハウスが、このツアーにおいても原宿Astro Hallを筆頭にたくさんあります。今このタイミングで原点回帰をテーマに掲げてツアーを行う理由を教えてもらえますか?
海外の小さなクラブを回っているうちに、"この感じ、日本でまたやりたくない?"とみんなが思ったのがきっかけでした。昔のツアーでソールドできずに行かなくなってしまった場所の灼熱状態がしっかり見たくて。対バン形式にしたのも、一緒にやりたいバンドがいっぱいいたし、対バンはcoldrainを成長させた重要な要素なのでまたみんなの力を借りようって思いました。こうやって説明してみると案外理由が自己満ですね(笑)。結果的に自分たちがやりたいことをみんなが"ヤバい"って言ってくれたら幸いです。
-原点回帰全国ツアーの対バンのふり幅がとんでもないことになっていますね。今ツアーでの対バンのセレクトの基準を教えていただけますか?
好きなバンドばかり、これに尽きます。もちろん対バンしたいバンドはまだまだいっぱいいるんですけど。みんな見事に出てくれることになって嬉しい限りです。coldrainは最初からラウドロックという、あるのかないのかわからないようなロックのジャンルを掲げてやってきました。いろんなジャンルのバンドと対バンしてその言葉を当たり前に聞くようになったし、それはこれからも続けたいなと。良い意味でのジャンル対決、"VS精神"も少しはあった方が楽しいかなって思います。
-原点回帰とはいえ、2009年と同じライヴをやるつもりはないだろうと思います。実際どんなライヴ、ツアーにしたいと考えていますか?
そのころのセットリストでいきます!! っていうのは嘘で、今のcoldrainをもって、昔戦ったライヴハウスの空間にまた挑むだけです。集まった人たちとその場所のその日しかない空気を作るのが楽しみだし、その場所で過去にヤバいライヴをした人たちとも戦いに行きます。
-また、原点回帰全国ツアー終了後には地元・名古屋で"BLARE DOWN BARRIERS"、そして東名阪で"SETLIST ELECTION TOUR 2016"があります。BDBは定期化しつつありますし、ファン投票ライヴも去年の東京のみから3都市に拡大、そして海外での積極的なツアーもあります。coldrainは今後さらに忙しくなってきますね。
BDBも同じ3バンド形式じゃんと思われてる気がしますが、ずっとBDBに呼びたかった2組が呼べたし、名古屋は完全に特別視しました。SLEも第1回が楽しかったし、やらなくなってきた曲を改めてライヴでできるのはかなり楽しいです。東名阪にしたのは単純にもっとやりたかったからで、coldrainは本当にライヴが好きなんだなって思います。いっぱいないと物足りないですね。
-最後の質問です。メンバー全員が共通認識として掲げる目標がありましたら教えてください。
とにかく続けていくこと。継続こそが何よりも難しく大事だと思っています。たぶんゴールなんてないのに、音楽やバンドを愛しているからこそ階段を登り続ける。それだけです。ありがとうございました。