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LIVE REPORT

ZEBRAHEAD with MXPX★ALL STARS

2009.12.04 @新木場STUDIO COAST

Writer 川﨑 たみ子

MXPX

「ん?何かが違うぞ?」演奏が始まった瞬間そう思った。MXPXのライヴはSUMMER SONIC 07以来2回目だった。けれど、そんな私にも何かが違うことが分かった。2階席で一人ノリノリだった私はステージをよく見ていなかったのだが、目を凝らしてステージを見たらすぐその異変に気付いた。「あ、メンバーが3人中2人も違う(笑)!」そう、今回、MXPXはMXPX ALL STARSとして来日したのだ。メンバーは、MXPXのMike Herrera (Vo&Ba)、THE ATARISのKristopher Roe(Vo&Gt)、元GOOD CHARLOTTE/元SUMMER OBSESSIONのChris Wilson (Dr)のトリオ。Mikeがライヴの半ばでMXPX ALL STARSのメンバー紹介をした時に、「ギターのクリスです!ドラムもクリスです!ダブルクリスです!」と言ったのが面白かったのですごく覚えている。

ライヴは説明不要の大盛り上がり。「MY LIFE STORY」から始まり、「SECRET WEASPON」、「DO YOUR FEET HURT」、「TOMORROW'S ANOTHER DAY」と新旧織り交ぜたセット・リストがキッズを沸かせる。「BUILDING'S TUMBLE」が終わったら、"We have a very special song for you Japanese kids!"と言い、まさかあの曲かな...と期待していたら、キッズと私の予想通り、「LINDA LINDA」が始まる。Mikeが"ド~ブネ~ズミ...ミタイニ..."と歌い始めたら、肩車がちらほら出現。"リンダリンダー!"のサビを合図にみんな肩車から発射し、ダイヴし狂う。金髪のモヒカン男子、え?あなたダイブするの?という風貌のかわいい女の子、THE BLUE HEARTSの絶頂期に青春を過ごしただろう坊主のおっさんなど色んな人が飛んで、飛んで、飛んでいく。本日ダイバーが最も多く見られたのは間違いなくこの曲だろう。年齢・格好・性別を問わず、みなが笑顔でモッシュし、ダイヴし、ハンド・クラップする。それは、ライヴ・ハウスが文字通り「一体化」した瞬間だった。だから私はパンクが好きなんだ。不器用で社会に馴染めず反抗してるパンクヤロー達が1つのハコに逃げてきて、集まって、「俺・私は生きてるんだ!」と体中で表現している。すごく生き生きとしている。だから私はパンク・ロックが好き。ライヴが好き。MXPXのライヴは、私を原点に還らせてくれた、素晴らしいライヴだった。この後は、THE ATARISのカバーや懐かしの「PUNK RAWK SHOW」で会場の熱は下がることを知らなかった...。

ZEBRAHEAD


ZEBRAHEADライヴレポート
人々の熱気で気温が3℃程上がったであったろう新木場STUDIO COAST。転換中の音楽は、なぜかHip-Hop系の曲ばかりで、「なんでこういう曲なんだろう...パンクを流せばいいのに...」と思ったのは私以外にもいたはずだ。私事だが、私はこの日の朝から、彼らが1曲目に何を持ってくるかがものすごく気になっていて、自分なりに電車の中で色々予想はしていた。そうこうしているうちにMXPXから"最高"のバトンを受け取ったZEBRAHEADがダースベーダーのSEと共にニヤニヤ顔で登場。この時点で彼ららしい!と私はププッと笑ってしまった。ベース音と共に皮ジャンを着たAliが「ウォォー!オォー!」と歌い始める。観客も一瞬でゼブヘワールドに吸い込まれ、Aliに続いて歌う。まるで予行練習していたかのような一体感が瞬時に生まれる。(私がこの時点で鳥肌が立っていたのは秘密★)するとギターやドラムも入ってきて、イントロが始まり、私は一瞬でとても「最高」な気分になった!そう、みんなが大好きな「MENTAL HEALTH」始まりだったのだ!"サイコー!サイコー!サイコー!"、"ヘイ!ヘイ!ヘイ!"、"ウォォー!オォー!"とコーストにいた約1500人が大合唱する。私のパンク・ロック魂に即座に火が付き、いや、大火災が起き(笑)、2階席から1階へとダイヴしようか10秒ほどリアルに考えてしまった(笑)。やっぱりゼブヘを大人見するのは無理だ、と決めて、2階席で一人でモッシュしたりジャンプしたり歌ったりしていた。
ZEBRAHEADライヴレポート'
この日の彼らのセットリストは神がかっていて、文句のつけどころがなかった。新旧織り交ぜたセット・リストだけでも大満足なのに、更に、ゼブヘの強みでもある下ネタMCを所々織り交ぜて(笑)、ゼブヘファンは一秒たりとも飽きることがなかっただろう。それだけでもお腹いっぱいだったのに、カバー曲「Girlfriend」では脚にタトゥーが入っている縦も横も巨大なAvril Lavigneが登場(笑)!そのあとも裸にエプロン一枚の巨大な女性(あくまでも女性。(笑))や、巨大ゴリラに巨大チキン、アンコールでは女(?)サンタと男サンタが登場!(犯人はもちろんMXPX ALL STARSだ!)その他にも、メンバーが("Panty Raid"にかけて)サイン入りパンティーを観客に投げたり、観客に「今からワン、ツー、スリーと数えるから、スリーでみんなが履いているパンツを俺たちに向かって投げろ!」とか無茶な要求をしたり、本当におバカでハッピーでピースフルな時間だった。(そしたら男性もののブリーフが2枚ステージに投げられたから、さすがのMattyやAliもまさかの展開に驚いていた。(笑))そんな楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうものだ...。ZEBRAHEADのライヴが本当に、ただ純粋に楽しすぎて、叶うわけなんかないのに、「今が一生続けばいいのに」と私はいい歳して心から願ってしまった。そのくらいサイコー!なライヴだったのだ。私はこの日で彼らのライヴを見るのは3回目だったが、今回が今までで一番楽しいライヴだった。PUNKSPRING 10で勢いがやむことを知らない彼らのパフォーマンスを観るのが今からとても楽しみだ!

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