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INTERVIEW

RAISE A SUILEN

2024.06.13UPDATE

2024年07月号掲載

RAISE A SUILEN

Member:夏芽(マスキング/Dr) 倉知 玲鳳(パレオ/Key) 紡木 吏佐(チュチュ/DJ)

Interviewer:宮﨑 大樹

-もしライヴでやるとしたら、どんなところが見どころになると思いますか? 間奏のDjentっぽいところは楽器隊が合わせるのが難しそうですけど、ライヴで決まればカッコいいポイントかなと。

紡木:それこそドラムはそのパートじゃないですか? ツイン・ペダルで。

夏芽:そう。そこ、できませーん(笑)! あれはね、特殊能力が必要だから(笑)。

倉知:(笑)キーボードは、サビが規則的でテンポや音価に注意を払うフレーズなので、そのあたりはしっかり弾かなきゃなと思うんですけど、基本的には楽曲を支えるというよりは、楽曲を飾りつけるようなフレーズが多いので、曲に身を委ねて楽しく弾けそうです。

紡木:ラップは早いんですけど、RASには次元を超えた早口ラップがあるからそれと比べたらまだ大丈夫ですね。どうやったらいい感じに"ベロベロばぁ! ベロベロばぁ!/1・2・3・4・5!"を言えるのかで苦労していました。でも楽しいです。DJも別にそんなに難しいことはあんまりなくて、盛り上げ隊ですね、私は。"Hey!"とか、みんなと一緒にできたらいいな。みんなで飛んだらきっと素敵な世界になるかなと思います。あとは、なんか振付とかあったらいいなぁ。モンスターっぽい動きがあったら盛り上がりそうだなぁ。言うだけはタダなので、どうなるかはわかりませんが(笑)。

-その他、約4年ぶりのアルバムということで、それぞれ思い出深い曲なんかもあると思いますけど、あえて1曲をセレクトするとしたらどの曲ですか?

倉知:どの楽曲も思い入れがありますけど、王道でカッコ良くて好きだなと思っているのは「BATTLE CRY」です。バンドって、キーボード・パートだとオルガンの音が入っているイメージも私の中では強かったんですけど、今までのRASの楽曲にはオルガンがあまり入っていなかったんですね。でも「BATTLE CRY」ではふんだんにオルガン・パートがあるんです。フレーズ自体もすごく好きなので、いつか演奏したいなと思ってひそかに練習しています。決まったらドヤ顔できそうなカッコいいフレーズがたくさんあるので、いつかライヴでやりたいですね。

夏芽:私は「Sacred world」。この曲は"『ERA』(2020年リリースの1stアルバム)に入っていなかったっけ?"というくらいよくライヴでやっていたし、すごく人気曲で。テレビ番組でも披露していたので、特に思い出が多いかもしれないです。

紡木:私は「EXIST」が好きで、「EXIST」の仮歌に関する夏芽さんのエピソードもすごく好きなんですよ。夜にイヤホンで初めてこの曲を聴こうと思ったら、あのホラーチックなテイストじゃないですか? それで"お前じゃない"って言われた瞬間に怖くて止めたんですよね?

一同:(笑)

夏芽:あったね(笑)。あれは夜に初めて聴くのはダメだよ、ゾクっとしたもん(笑)。

倉知:そういえば「Sacred world」と「EXIST」は、どちらもアニメのタイアップで出させてもらった曲ですね。

紡木:たしかに。「EXIST」は"擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD"のオープニング・テーマで、「Sacred world」は"アサルトリリィ BOUQUET"のオープニング主題歌になっているんですけれども、タイアップってやっぱ嬉しいよね。またタイアップいただけたらいいなぁ。

倉知:そういったタイアップの曲もあれば、「Repaint」みたいに提供していただいた曲もあって。ベガス(Fear, and Loathing in Las Vegas)さんから提供していただいたのですが、ベガスさんもセルフカバー音源を出されていますので、改めて聴き比べていただいたら面白いと思います。「Repaint」は提供していただいたというのもあって、他の楽曲とまたテイストが違いますね。

紡木:贅沢なことに仮歌をMinami(Fear, and Loathing in Las Vegas/Vo/Key)さんが入れてくださっていたんです。だからMinamiさんの仮歌のラップに引っ張っていただいて、いつもよりちょっとクールなラップになっています。Minamiさんが歌ってくださったからこそ生まれた新しい歌い方になっているので、これも思い出深いですね。

倉知:Minamiさんは「Repaint」の収録にも立ち会ってくださったんです。レコーディング・スタジオも、いつもとは違いましたね。

紡木:出ると噂の某スタジオで。

倉知:え!? そうなの!? やめて~、やめてくださいぃ。

夏芽:(笑)でも、こうやって楽曲を振り返っていると、約4年分の歴史が見えてくるね。

紡木:4年後はどうなっているんでしょうね、私たち。

夏芽:4年後にもまた同じようなことを話せたらいいね。

紡木:3rdアルバムが4年後に出て"あれから4年経ったんですね"って言いたいな。よし、2028年に激ロックさんでまた集合しましょう!

倉知:激ロックさん、またお願いします! でも4年経つ前にもお願いしますね(笑)!

-こちらこそよろしくお願いします(笑)。アルバム『SAVAGE』を総括すると、どんな作品になりましたか?

倉知:私たちが辿ってきたこの約4年間の歩みを感じていただけるアルバムなのかなと思います。一曲一曲にエピソードがあって思い出深いですね。

夏芽:本当にそう思う。いろんな挑戦とか、初の提供楽曲とか、アニメ・タイアップとかがありましたから。

倉知:なので、総括としては、"恐ろしいほどにイケて"ます!

紡木:SAVAGE! タイトル通りのアルバムになっております。ド頭の「V.I.P MONSTER」でブチアゲて、「CORUSCATE -DNA- 」で締めていただいて、映像も観ていただいて、もうおひとり様でも自宅でライヴができますね。

夏芽:『ERA』が発売したときも言った気がするけど、RASのライヴが気になっている人は、このアルバムを聴いたらもうライヴを楽しめるよね。それと併せて『ERA』も聴いてもらえば、もう完璧。

-ライヴと言えば、『SAVAGE』のリリース直後の2024年6月15日、16日には、東京ガーデンシアターで "RAISE A SUILEN LIVE 2024「ESSENTIALS」"が開催されますね。

紡木:初の試みとして、ファンのみなさまに実際にライヴで観たい曲を投票していただいて、そのトップ10の曲をまるっとやっちゃうライヴになっております。ランキング結果はみなさんまだ知らなくて、ライヴ当日にどの曲が入っているかを知ることになると思うんですけれども、個人的には意外な結果でした。みんなが今まであんまりライヴで観たことがないから観てみたいのかなという曲が入っていたり、渋いねみたいな曲もあったり、定番曲もあったりして、面白い結果になっています。その答え合わせをしながら観ることができるライヴになっていますし、しかもこれが2日あるんです。最高じゃないですか。で、私が言いたいのは"RAISE A SUILENが2日そのまんま同じことをするのか"ということです。"頭からお尻まで同じことをするんか? いいんかそれで?"と。そんなライヴになっておりますので、ぜひみなさん遊びに来てください!

倉知:つむちゃん(紡木)も言っていたんですけど、アンケートで選曲したということで、久しぶりな曲もあるんです。なので、思い出すのに時間がかかったりしたんですけど、その楽曲を初めて練習したときのことが頭によぎったり、そのときの思い出が浮かんできたりして、RAISE A SUILENの歴史を改めて感じる日々を過ごしています。年単位でやっていない楽曲もあるんですけど、そうなると自分自身の成長も感じられているんですね。来てくださるみなさんにも、そういった成長を感じ取っていただけるんじゃないかなと。そして、みなさんが大好きな盛り上がる楽曲が多いライヴになっていますので、みんなで一緒に最高の汗を流せたらいいですね。全力で演奏させていただきます、頑張ります!

夏芽:みんなが選んでくれた曲をやるということで、曲の年代も全部ごちゃ交ぜになっているんです。そういう意味でも楽しめると思うんですけど、私たちにとっては久しぶりの曲があると思い出すのが大変じゃない? なので、みんなが選んだセットリストは、私たちにとってもとんでもないことになっているので、責任を持ってちゃんとライヴに来てください(笑)。ブチ上げになることは間違いなし、同じライヴは二度とないので、お見逃しなきように!

-今日はありがとうございました。ところで、タイトルの"SAVAGE"にちなんで、最近"SAVAGE"だと思った人、物、出来事はありますか?

紡木:1個あるけど、本当にヤバいからやめておこう。いや、ちょっと始めだけ話していいですか? このあいだ――(※あまりにも"SAVAGE"だったため自主規制しました)。

倉知:私たちのことじゃないんですけど、アジア・ツアーに行かせてもらったじゃないですか。そこでプロデューサーが、(上海公演に)靴を2足持ってきていましたよね? 2泊3日しかないのに、なんでそんなに靴を持ってきているのかを聞いたら、同じ靴を2日連続履かないんですって!

夏芽&紡木:SAVAGE!

倉知:うちのP、イケてませんか!?

紡木:え、それはどうしてなんですか? 考えられるものとしては、2日履くと相当臭くなるか、おしゃれでそういうこだわりがあるかなんですけど......どっちですか?

P:ポリシーです。

一同:SAVAGEだ!

紡木:そんなPがいらっしゃるRASの『SAVAGE』というアルバムは、本当にSAVAGEですよね。ぜひみなさんゲットしてください!