INTERVIEW
NOCTURNAL BLOODLUST
2017.03.08UPDATE
2017年03月号掲載
Member:尋(Vo) Masa(Ba) Cazqui(7-strings) Natsu(Dr) Daichi(Gt)
Interviewer:米沢 彰
-最近、ヨーロッパ・ツアーに行くバンドの話をいくつか聞く機会がありましたが、どのバンドも超過密スケジュールで10連続公演とかも当たり前みたいな日程ばかりだったのですが、ノクブラ(NOCTURNAL BLOODLUST)はところどころ1日~数日空いていて、そこまで過密な日程にはなっていなかったですよね。対バンとワンマンの違いもあるかもしれないですが、これはバンドからの要望が通ったみたいなところがあるのでしょうか?
Masa:まず、何連チャンまでいけるかっていうのを聞かれて、"3日が限界です"って言って、"じゃあ、わかりました"ってわりと要望どおりにやってくれたので、なんとか。
尋:ちょうどテロが起きてた時期で、話自体が一度飛んだんですけど、それでも"とりあえずちょっと情勢が安定してきたんで回りますか?"って聞かれて。テロが起きるかどうかわかんないって、これはもうどうしようもないじゃないですか。でも行かないと意味がないんで、GOサインを出して。そっからまたスケジュールを組んでって感じでした。
-この海外ツアーはもともとどういったきっかけで実現したのでしょうか?
Masa:日本のバンドを繋げてくれるエージェントの人がいて、その人にフランスのチームがやりたがってるっていうので間に入ってもらって、うまくお互いのオファーと要望をまとめてもらってって感じです。まずは向こうからですね。
-各都市、各公演で印象に残ったことはありますか?
尋:どこの会場か忘れたんですけど、みんな背が高いんですよ。女性も僕より身長が高くて。そこのステージの段差がほぼなくて、目の前に柵もないんですよ。で、ステージに出ても目の前に俺よりデカい人がいるんで、何も見えないんです(笑)。お立ち台も持っていってなくて。叫んでても本当に目の前に人がいるから、ちょっとツラかったですね(笑)。
Cazqui:ひたすらジャンプしながらギターを弾きましたね。あのライヴのとき、ウォール・オブ・デスかなんかで、尋がフロアに降りてお客さんに向かって行ったんですよ。あのときは、その背中が全世界に立ち向かう同朋って感じで(笑)。
Daichi:勇ましかったよね(笑)。
Cazqui:尋って日本人としてはすごく逞しい体格じゃないですか。でも、それよりもフロアにいる男性陣の方が大きいという(汗)。彼らに向かっていく姿が、未だに印象に残ってます。
尋:真ん中に身体がデカい男性がいて、ジャマやったんでどいてもらいに行って(笑)。余計に動かないといけなかったので、あのライヴが自分の中では一番キツかったですね。左右にちょっと高くなってるスペースがあったんで、(左右に)動いて動いて......っていう。で、マイクもワイアードなんで、下のラインがもうぐちゃぐちゃで。引っ掛かるし、ぶつかるし、みんな大変だったと思いますね。
-そういうデカい人が多いとこなんだから、もうちょっと考えてほしいですよね(笑)。
Daichi:本来その国でやる人たちもデカいですからね(笑)。
-あ、そうか。
尋:次に行くときは、極力身長は伸ばしたいですね(笑)。
一同:(笑)
-では今回の作品の話に移りますが、まずはベスト盤をリリースするに至った経緯をうかがえますか?
Masa:新しいお客さんのためもありますし、作品を結構コンスタントに出してたので、それのまとめじゃないですけど、時期的にもいいかなって。全国ツアーでいろんな地方を回って、それぞれの持ち曲をわりと消化したんで、そのまとめ的な作品を出したいなと。
Cazqui:音楽的な側面で言えば、前作の『ZēTēS』がひとつの節目だったんですよ。あれは結成当初からのコンセプトを突き詰めたものでしたから。このタイミングでベストを出したいなと。
-では、ひと区切りという意味もあって。
Cazqui:はい。そこに最新の楽曲を加えたものです。
-そうですね。世の中的にベスト盤を出すというのは、"契約上の流れで出す"か、"バンドの意思と意図によって出す"か、のほぼ2択だと思うのですが、今回は後者ですよね。
Masa:そこまで深い意味もないですけど。そもそも、好きなアーティストのベスト盤ってあると助かるなっていうタイプなので(笑)。ラルク(L'Arc~en~Ciel)とか好きなんですけど、ひとつひとつ作品集めたらすごい時間かかりますからね。だから、もともとベストに対していいイメージしかなくて。なので、ディスコグラフィが増えてきたんで、あったらいいなって。お客さんにも優しいだろうし。
-かなりリスナー目線のリリースなんですね。
Masa:そうですね。
Cazqui:フェス出演などを経て、関心を抱いてくれる方が増えたように感じます。そんな方々の入門盤になればいいなと。自分も10代のころは、とりあえず世間でマストとされるヘヴィ・メタル、ハード・ロック・バンドの"Greatest Hits"的ベストを借りて、そのバンドやジャンルを知っていったので。リスナー目線と言えばそうですね。