INTERVIEW
NOCTURNAL BLOODLUST
2016.04.24UPDATE
2016年05月号掲載
Member:Cazqui(Gt) Natsu(Dr) 尋(Vo) Masa(Ba) Daichi(Gt)
Interviewer:米沢 彰
-ギター・ソロのパートは80年代とか90年代のメタルを彷彿とさせるプレイで、あえてベタなソロになっているのもまた面白いなと。
Cazqui:具体的に言っちゃっていいですよ(笑)、SLAYERって。
一同:(笑)
-あのアプローチの仕方はね。
Cazqui:時代が移ろって、誰もやらなくなりましたが、本来はあらゆるエクストリーム・メタルに受け継がれている伝説的手法ですよね。破壊的アーミング、不協和音。リスナーに、ニヤリとしてほしかったんですよ。でも、誰も突っ込んでくれなくて。非常に、寂しかったです......。これからも寂しく自己満足を続けていこうと思います......。
一同:(笑)
-たしかに最近、こういうストレートなアプローチはあんまりないですよね。
Cazqui:そうですね。「Malice against」に関しては、そういったあらゆるレジェンド的要素を散りばめたうえでの、最新鋭ですね。結成当初の感じに近いと思うんですが、その当時の我々には絶対作れない曲だと思うんですね。今後アンセム的な楽曲になっていくのかなと、そんな手応えがあります。
-曲数が多いからいろいろできるところがシングルとは違うなと思いますね。ミニ・アルバムとしては全6曲となっていて、聴いていてちょうどいいなと思いました。捨て曲というか、ブレークみたいなものがなくて一気に聴ける感じがして。曲数は最初から決まってたんですか?
Cazqui:そうですね。曲数は最初の段階でだいたい6曲って決まってましたね。
-その中で、こういう方向性の曲を散りばめていこう、みたいなのはあったんですか?
Cazqui:誰かが曲を出したら、それとは違うものをって感じで空気を読んで作っていくのが基本スタイルです。そうすると、結果としてバラエティに富んだ内容になるじゃないですか。その結果が今作ってところはありますね。
-では、ひとつひとつの曲を作っていった結果ではあるんですね。
Cazqui:そうですね。ただ、ぼんやりとですけど、自分の中で「ZeTeS」(Track.1)、「Malice against」はセットっていう様式美が最初からありまして。最終的に、それとまったく対極となる形で終わりたいなっていうのはありました。ひと言でいうなら"浄化"ですね。
-なるほど。ところで、「EXCEED」はシャウトでのコーラスを挟みながらですが、Aメロからサビまで一気に続いていて相当にハードなイメージですよね。ライヴで息はちゃんと続きますか?
尋:まぁ、いつも無理してるんで(笑)。たぶん、そのためのスキルもついたから出せた音源でもあるんで。聴いてると、すごい忙しいことしてるって感じだと思うんですけど、僕個人としてはそうでもないですね。
-ちなみに、こういう曲を作るときって、普通のバンドだとライヴでできるかどうか考えるじゃないですか。これはちゃんと考えてるのかな?って思ってしまいました。
Cazqui:これが意外と、予めコーラスとか合いの手も考えて作ってて。ファンが曲を覚えてコール&レスポンスを行えるようになると、我々の負担が半減する仕組みになっております(笑)。「PROVIDENCE」のサビなんかは、随分とラクになりましたね。
-じゃあ、この忙しさは再現性も踏まえつつってことですね。
Cazqui:まぁ、お客さん次第です(笑)。
-(笑)ちなみに、ドラムもブラストビートからツーバスを踏みまくるパートまで縦横無尽でかなりハードですよね。
Natsu:今回も結構ヘヴィ・メタル・ドラミングで。特に「Malice against」なんて、ド頭からスネア・カウントからのブラストビート、ギター・ソロはSLAYERみたいなスラッシュ・ビートだったり。「EXCEED」はホントに――僕のメタル・ドラムのルーツはSLIPKNOTなんですけど、2ndアルバムの『Iowa』(2001年リリース)を聴き込んでコピーしてたときを思い出しましたね。
Cazqui:スネア・カウントも、本来エクストリーム・メタルの常套手段ですけど、なぜか激ロックに載ってるようなバンドは一向にやってくれないんで、世間に"お化粧野郎"とさげすまれる我々が、率先してやらせていただきました。
一同:(笑)
Natsu:たしかに、スネア・カウントって結構定番じゃないですか。グラインドコアとかだったら。そういう、ちょっとベタなことを"お化粧野郎"がやってみようっていう。
-さっきから"お化粧野郎"ってのがひっかかるんですけど(笑)。
一同:(笑)
Masa:言われる前に自分から言っちゃうっていう(笑)。