INTERVIEW
NOCTURNAL BLOODLUST
2015.12.08UPDATE
2015年12月号掲載
Member:Cazqui(Gt)Natsu(Dr)尋(Vo)Masa(Ba)Daichi(Gt)
Interviewer:米沢 彰
-"エクストリーム"ってよく言いますけど、一種の競技というか、曲としての問題だけじゃなくて、公演全体を通じて体力や人間の表現の限界に挑戦しているような感覚すらします。
Cazqui:日々何かと戦っているのはお客さんもアーティストも同じだと思うんですよね。やり抜いた先にあるカタルシスを共有できれば幸いです。
-オーディエンス側も相当体力が必要ですよね。
尋:それがライヴじゃないかな、と思っていますね。ただボーっと突っ立ってるだけじゃないのがノクブラのライヴだと思うので。来るならそれぐらいの覚悟は必要だと思います。
-終わったあとのお客さんも出しきった感じが出てて、抜け殻みたいになってたのも印象的でした。
尋:気持ちがいいですよね。
-ところで、ライヴに対してどういった思いやモチベーションで挑んでいるのでしょうか? 並々ならぬ思いがないとあそこまで突き詰められないと思うのですが。
Masa:僕らの場合はその生い立ちというか、なかなかの茨の道を歩いてきたので、でかい会場でやるたびに苦労が報われる瞬間を感じますね。後ろまでガチガチに詰まっているのを見ると、ライヴをやりながらもいろいろ思い返すこともあって。そういう意味でエモーショナルなライヴができますね。
Daichi:ライヴをしているときに、自分たちもお客さんもそうだけど、テンションとか体力とかのキャパシティを超えた瞬間にドッと上がるのがわかるし、一種のエクスタシーじゃないですけど、自分の限界を突破した瞬間っていうのが気持ちいいと思いますね。
-ライヴ前のゲネプロとかリハーサルは相当大変なんじゃないかと思うのですが、実際はいかがですか?
Cazqui:今回のO-EASTではスムーズに本番を迎えることができましたが、昔はすごく大変でしたね。途中でセットリストを根本から組み直したり、思い悩むことが多かった。今回のワンマン・ツアーを経て、応用力や柔軟性が増したように思います。
-方程式とまではいかないですけど、バンドとして流れがしっかりできてきているように感じますね。
Masa:大まかな流れはできていますけど、やっぱり自分たちがやってて気持ちいいかっていうのが前提としてあって。これぐらいまでやったらちょっと落ち着かせたいな、とか、完全に僕らのテンションで決めていますね。O-EASTは演出にこだわらずに魅せられるかっていうのを試してみたくて、あんまり作りこみすぎずに、結構パパっと決まりましたね。
Daichi:ツアーからの流れがあったからこそパパっと決まったっていうのもあって、12公演を経験して、O-EASTでやりたいことのイメージも出てきて、それはバンド全員共通した何かがあったんで、それを持ち寄ったらすぐに完成したという感じでした。
-では、結構すんなりと決まったんですね。
Cazqui:けれど、決して手を抜いているわけではなくて。"ここで良いライヴが見せられなければ明日がない"っていう極限状態の中で、肩の力も抜きつつ、ベストなパフォーマンスができるようになってきたのかな、と。
-シングル6枚、アルバム2枚と曲数も増えてきたところですが、セットリストを組むにも贅沢な悩みというか、そういうことはあったりしますか?
Cazqui:いや、全然足りないですね。
尋:まだまだですね。今回はこれが最善のセットリストだったと思いますけど、次のリリースではまた違う色を見せられると思いますね。
-今回リリースされたDVD『銃創 AT '15 AKASAKA BLITZ』ですが、撮影されているなんて微塵も意識してないですよね?
Masa:ぶっちゃけそんなに意識していなかったですね。もちろんカメラが入っているのはわかっていたんですが、お客さんの数もすごいし、熱気もすごいしで、お客さんとワーって騒いでいるのが楽しくなっちゃって、素な感じでしたね。
Cazqui:目の前のお客さんに全力で応える方を優先したライヴでした。
尋:目の前の光景に必死で。カメラもまあどうにかなるでしょって(笑)。
一同:(笑)
Cazqui:あの日初めて着た衣装だったんですけど、本編の後半でもう破壊しちゃってますからね(笑)
一同:(笑)
尋:かっこよく見せようと思ったら完全燃焼できないんで、"自然体でライヴした"っていうことですね。
Daichi:極論、その場の僕たちとお客さんが真正面からぶつかって楽しんでいる様が写っていればいいと思うんですよ。カメラを意識してしまったらそれはMVとなんら変わらないですし。生きてるライヴっていうのが収められたっていうのがよかったと思いましたね。