INTERVIEW
GALNERYUS
2015.05.18UPDATE
2015年05月号掲載
Member:Syu(Gt)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-仙台も行きましたよね?
行きました。仙台はやっぱり牛タンですね。
-夜だと店が閉まってませんか?
うん、閉まってます。なので弁当にしていただいたのかな、あらかじめ頼んでおいて。
-(笑) そして11月23日には全16ヶ所に及んだツアーのファイナル渋谷公会堂での公演でしたね。
もう半年ぐらい経つんですね、早っ!
-渋谷公会堂を選んだのはメンバーさんの意向があってですか?
前回も渋谷公会堂でやったんですが、僕が足折れてた時期だったので、そのリベンジも兼ねて動き回りたいなってのもありつつ、マネージメントとも相談して決まったという感じです。
-渋谷公会堂が50年という節目で立て替えのため年内で解体されることはご存知ですよね。もしかして今回ファイナルを渋谷公会堂で行ったのは、そういう現状もあってかな、と思ったのですが。
はい、知ってます。建て替えですよね? これで今地震が来ても大変なので古いものは建て替えた方がいいとは思いますけど、その歴史が1回途切れてしまうのは悲しいことではありますね。でも僕たちは2回もライヴできるからいいですけど、渋公でライヴを経験できてない人は残念に思うんじゃないかな。僕のヒーローもあそこでライヴしてるので、ライヴできててよかったなって思います。
-今回のステージの造りはとても立体的でメンバー全員の動きがよりわかりやすいように工夫されていたりとファイナルに相応しい凝ったステージ・セットでしたね。
あぁ、そうでしたね! 渋谷公会堂自体がステージが観えやすいところではあると思うんですけど、今回ステージ演出の方がついてくれてたので、立体的に見えるロゴを配置したりとか、VJを使ったりとか、ちょっとシアトリカルな演出もできたのかなと。僕ら的にはそういうキャラじゃないんで(笑)、例えばMCを決めこんでとかそういうバンドいるじゃないですか、そうじゃなくてそのときそのときの気分でやりたい人間が集まってるから、"どうなの?"って思ってましたが、結果的にはかなり面白かったので良かったかなって思いますね。
-撮影も入っていましたし、カメラ・ワークが映える作りになってるように感じました。
それも意識して作ってるのかもしれないですね。
-セットリストは『VETELGYUS』に大胆に寄せたものになっていましたね。SE含む最初の4曲はアルバムの流れ順でしたね?
アルバム・リリース・ツアーっていうのは基本的にそういうノリでやるんですけど、あとは鉄板的な昔の人気曲をやっていったりですね。
-アルバムを出す度に持ち曲が多くなって、結局新曲を1、2曲しかやらないというのは、中堅以上のバンドに特に多いように思えますが、GALNERYUSはアルバムをすでに8枚もリリースして結構な曲数があるにもかかわらず、アルバム全曲をセットリストに入れ込んでいることに新作への自信が伺えます。
最新アルバムが1ヶ月前ぐらいに出てるのなら、その最新アルバムからやった方がいいかなと思ってます。自分ら主催のイベントなどではベスト選曲的なライヴもできますし。今度5月31日に"PURE ROCK JAPAN"があるじゃないですか、そういうときにも最新アルバムからというより、対バン形式なので僕らのベスト的なセットリストになるだろうし。これから2年間ライヴできない、とかそういう状況になるとまた違った選曲になると思いますけど、アルバムのツアーなのでアルバムの曲をやるのは当然かなと思います。
-このツアーを通して、1本目とファイナルの渋谷公会堂では曲の馴染み方はやはり異なりますか?
いやぁ違いますね! もうそればっかりは観ていただけるお客さんには申し訳ないんですけど、どのバンドでもそうだと思うんですよね。1回目なのか10数回目なのか、同じフレーズを弾いてもツアー後半に行けば行くほど慣れてるものなんで。1番脂の乗った状態で渋谷公会堂には臨めたかなと思いますけど、脂が乗ってるからいいというものではなくて、そのときのメンバーのテンション感や調子でも左右されるんで、最初や2回目でも素晴らしいライヴができることはもちろんあるんです。ただ魅力とは言ってもそれぞれ違いはあると思いますね。危なっかしいところがありながらもテンションが鬼気迫るものがあるとか、すごく慣れて演奏もいい感じだけど、"なんか覇気がない"ってこともあるでしょうし。
-そしてこの公演が『ATTITUDE TO LIVE』というひとつのライヴ映像作品になりました。映像作品に関してもSyuさんがメインになって作品を組み立てていくのですか?
いや、もちろんイメージは伝えますけど、最終的に作ってくれるのは別の人なんで、例えばリハーサルのときとか、ツアーの大阪のときとかにも監督が来てくれて、いろいろ相談にのってくれましたね。僕が提案することもあったんですけど、基本的にはそういう才能のある方にやってもらってますね。
-会場でしか味わえない空気感や迫力があるとは思いますが、各メンバーのテクニカルなプレイを寄りで観ることができたりと、そういう点は映像作品だからこそ味わえるものだと思います。Syuさんの考える映像作品の醍醐味を教えていただけますか?
本当に臨場感をいかに伝えられるかですよね。メンバーにちょっとしたミスがあってもそれも味なんで、なるべく修正は入れたくないなってのもあったり。
-たしかにドラム・スティックを落としたところもちゃんと収められてましたね(笑)。
"あ、このタイミングで落としたのか!"ってそういうのも面白いから(笑)。あとこの手のジャンルなんで、テクニカルな部分をフィーチャーしつつも、ヴォーカルの歌がしっかりいい感じに聴こえるようなミックスをしてもらってます。
-ちなみに話が脱線しますが、Syuさんが過去に観た映像作品で気に入っているものがありましたら教えてください。
最近の作品ですけど、NIGHTWISHの"Wacken Open Air 2013"でFloor Jansenという新しいヴォーカルが入ってからの映像がアルバムに付いていたんですが(※『Showtime, Storytime』2013年リリース)あまりにも良すぎてもう泣きましたね!何万人もの観客の歓声が凄かったり、特効やラストの花火やWackenの牛のキャラクターが火を噴いたり、本当にかっこいいですね。Floorは何でもできるんですよね、キャッチーにも歌えるし、オペラチックにも歌えるし、すごい振り幅広い人だなと思って。NIGHTWISHはとにかくヴォーカルが最高ですね、ベースも上手いし。
-ギターはいかがですか?
ギターはそこまでテクニックをアピールする方ではないと思いますね。なのでギタリスト云々っていうよりも、あのバンドはトータルですよね。あとキーボードのTuomas Holopainenが世界観を作るのがすごく上手で、トータル・プロデュース能力があるなって思います。すごく勉強になりますね。
-日本では伝わりきってないですが、特にヨーロッパでの人気はすごいですよね。
フィンランドではアイドルなんでしょ!? 知らない人はいないぐらいな感じらしいですね。すごく尊敬しますね。
-ちなみに前回来日したときにROCKAHOLIC(※激ロック・プロデュースのロック・バー)にも来店してくれました(笑)。
いいなぁ! 今度来たら教えてください(笑)。