INTERVIEW
GALNERYUS
2011.10.06UPDATE
2011年10月号掲載
Member:Syu(Gt) Masatoshi Sho Ono(Vo)
Interviewer:ムラオカ
-前作『RESURRECTION』がロング・セールス中ですね?非常に各所で評判がいいようですが、ご自身たちで前作を振り返ってみていかがですか?
Syu(以下S):ようやく周りのいろいろな方々が評価してくれるようなアルバムになったんだなという実感は沸いてきた感じですね。今回の『PHOENIX RISING』を作っている最中に前作の「DESTINY」であったり、他の曲を聴いてみたらすごいパワーを感じて、圧倒的に勢いあったんやなと感じますね。今回のアルバムもその勢いのまま来ているので、良い感じだなと感じてます。それも、小野さん効果が非常に強いので、その勢いが全く風化しないですね。
Ono(以下O):前作は初めて参加したアルバムで、受け手の人たちがどう受け取るのかなと思ったんだけど。各方面から良い反応を得られたので嬉しいですね(笑)。
まあ前作は初めてだったので、自分でもGALNERYUSのヴォーカリストとしてどう歌えばいいかなとか、迷いながら探りながらやった所はあったんですけど、その後ツアーを回ってみてアルバムの評価だったりお客さんの空気感だったりっていうのを感じて、ソロで歌っている自分もGALNERYUSでのヴォーカルでの自分も変わらないなと。自然に歌えばいいんだということを感じました。前作では迷っていたところもありましたけど、今回は全く迷いはなかったですね。
-7thアルバム『PHOENIX RISING』完成おめでとうございます。 今作もわずか1年半弱という短いリリース・スパンですね。バンドの現状は創作意欲溢れるといったところでしょうか?
S:GALNERYUSは、7作目まで1年に1枚の速いペースで作品を出させて貰っているんです。一度、前任ヴォーカル脱退ということもあって開いたりもしたんですが、それを除けば基本的には1年か1年半ぐらいでリリースしてるので、創作的には今回も無理はなかったですね。リリースの合間にいかにリフ、およびメロディを貯めていくかによるし、癖がついてるので結構楽でした。
-枯渇することなく、ずっとコンスタントにアイデアが出てくるということですか?
S:そうですね。プロデューサーが、すごい音楽を大好きで色んな音楽を柔軟に取り入れている方なので、それを色々聴かせて貰ったりすると更にインスパイアされていくし。そういう所で創作意欲が抜けてしまわない、良い感じの環境ではありますね。
-他のミュージシャンがすごく羨ましがるような環境ですね。
S:そうですね。とにかく色んな音を聴かせてくれる人が近くに居るというのが良いですね。
O:便利ですね、あの人は(笑)。
一同:(爆笑)
O:僕もヘヴィ・メタル・バンドをやっていたとはいえ、ヴォーカルが聴きたくてそのバンドを聴いてるみたいな聴き方なんです。1つのバンドを詳しく聴き込んだりとか、幅広くヘヴィ・メタルなら何でも知ってるとか、そういうことはないですね。例えば詳しい人同士の話だと、“あのバンドの何枚目の3曲目のあそこはさぁ”ていうと、“ああ、あれでしょ?”って会話が成り立ったりするじゃないですか。僕はそういう会話が出来ない人なんですよ。で、そういう状態で更にポップスとしてデビューして来てたので、80年代ヘヴィ・メタルで止まってるんですよね。今時の上手いヘヴィ・メタル、ハードロックのヴォーカリストってどんな人が居るんだろうって思ったら……。
S:メタル電子辞書みたいなもんだね(笑)!
-小野さんが加入されて初めて作った前作とは自ずと制作に変化が出たのではと想像するのですが、実際のところいかがでしょうか?
S:そこはもちろんありますね。前作を作っていた時には無かった作りやすさもありましたし、元々小野さんの声が物凄く作曲しやすいというか、僕が裏声で曲を作って行くとそのまんま良い声で理想通りの声が返ってくるんですね。“ああー、こうやって歌ってくるんや”っていうのがないんですよ。こうやって歌って欲しいなっていう勝手な妄想のまんま出てくるといか……本当にありがたいですね。あとは、日本語が物凄く素晴らしいということとか。英語ももちろんなんですけど。日本語で歌う時の説得力が凄まじいですね。一回新曲を作ろうということでレコーディング・スタジオに入ったんですが、ナナナーとかラララーで歌ってもらったんですが説得力というか、歌の節の付け方であったりとか、もの凄かったですね。レンジとか美味しい所を探すのが難しいぐらい全部美味しいので、もう何でもいいやみたいな(笑)。ただ、今作はキーを前作よりも抑え気味で行こうかなって思ったんですけど、結果的に前より高くなってしまいました(笑)。
O:僕は良く言えばある部分で特化して歌ってきた、悪く言えば得手不得手が結構はっきりしているという自覚はあるんです。だからSyu君も前作を作ったりツアーを一緒に回ったりして、曲を作る上でこういうメロでこういう感じだと良いんじゃないかとか、そういう意識を持って曲やメロディを作ったんじゃないかなと思うんですよね。その中でもやっぱり現状維持ではなくて、更に上を目指して、ここ(※アルバム・ジャケット)にも書いてありますけど、“不堯不屈の魂で果てしない高みへ飛翔する”と…(笑)。
S:最高傑作更新作(笑)!!
O:“果てしない高みへ飛翔する”為にはですね、やっぱりチャレンジという部分も含まれていて、だから今までは自分の中では経験したことが無いこともチャレンジした曲もありますし。だからそういう意味では良い意味でSyu君の匙加減でメロディが出来上がっているんじゃないかなと思いますね。