INTERVIEW
THREE LIGHTS DOWN KINGS
2015.03.17UPDATE
2015年03月号掲載
Member:Glielmo Ko-ichi(Vo) u-ya(Scream/Gt/Prog) JUNE M(Ba) NORI(Dr)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-この曲を始め、今作はアルバム全体がSFとか、空想の世界についてではなく、身近なことがテーマですよね。
Ko-ichi:そうですね、自分の等身大のことばかりですね。今までSF的なことも書いてたんですけど、今回はKo-ichiいち個人としての歌詞の世界観をどう表現したいのかを自分に問いかけたとき、"とにかくメッセージを伝えたい、何かを感じて欲しい"ってのが強くて。
-そういう心境の変化はどういったタイミングで起きたのですか?
Ko-ichi:メジャー・デビューさせてもらった2013年の12月4日は本当に人生が変わった瞬間でした。音楽だけの生活になって、自分がミュージシャンとしてもっと志を高く持っていかないといけないか、そして周りの人への感謝をしつつもそれに応えられない歯がゆさ、悔しさも出てきて、ミュージシャンとしてしっかり生きていきたいという思いが強くなった1年だったんです。その思いを今このタイミングで集大成として書きたかったんです。
-それは歌詞からすごく伝わってきました。どこかにSFテイストがないか探したんですけど(笑)。
Ko-ichi:いや、ないんですよね、今回は(笑)。伝えたいことが多すぎて、バーッてたくさん書いてその中から言葉を選んでいったんです。全部は使えないんで使いたい部分だけ抜き取っていって。1曲の歌詞でも実際はこの4倍ぐらい同じテーマで書いてて。他の人の歌詞の書き方はわからないですけど、アルバムで8曲歌詞を書いてますが、使ってる10倍ぐらいの量の歌詞を書いてますね。逆に使われなかった歌詞を紐解いていって別の曲になることもあって、Track.9の「トライ+リライト」の世界観とTrack.7「ロストメロディ」の世界観は実は同じところから派生しています。
-Track.3「BoomOVER」はサンエルのファンの中でも若いキッズが好きそうなアッパーでツーステップを踏みたくなるダンサブルな楽曲ですね。すでにライヴではやっているとのことですが?
Ko-ichi:僕的にはこの曲もリスナーに突き刺さって欲しい曲のひとつで、でき上がってすぐにライヴで演奏しているので、他の曲より自信を持って歌えています。この「BoomOVER」と「NEVER SAY NEVER」はアルバムの中で初めにできた2曲で、それによってアルバムの方向性が固められました。
-なるほど。この2曲が軸になって他の曲ができたんですね。
u-ya:そうですね。「NEVER SAY NEVER」と「ロストメロディ」がMVになるんですが、実は最初は「BoomOVER」をリード曲にしたかったんです。
Ko-ichi:そう、真っ先にリードになるんじゃないかって言ってて、会議でMVをどうするかって話したときにムラオカさんが「ロストメロディ」がいいんじゃないかって言ってたってのが会議の際に上がって(笑)。プロデューサーさんたちも"激ロックのムラオカさんが言うんだったらそれもありだよね"ってなって(笑)。ムラオカさんが言うのは全然言葉の重みが違うというか(笑)。だから、僕らだけじゃないみんなの意見が聞きたくて、Twitterで「ロストメロディ」と「BoomOVER」をワン・コーラス聴かせてどちらがいいか投票してもらったんですよ。そしたら「ロストメロディ」が多く支持されたという。
-そういうことがあったんですね(笑)。こういうポップでキャッチーなメロディにKo-ichi君の声ってすごく映えるんですよね。だから売れたくてキャッチーにしてるラウド・バンド的な無理矢理作り上げたメジャー感がサンエルにはないんですよね。
Ko-ichi:それは最高に嬉しいですね。
-ただ「BoomOVER」ももちろんライヴ・キッズには外せない曲ですよね。
u-ya:そうですね、ライヴでも定着させたくて早い段階からやっていました。
-Track.2、3、4とアッパーな楽曲を続けざまに並べたのはなぜでしょうか?
Ko-ichi:サンエルの魅力のひとつに"勢い"って部分も絶対あると思うんで、聴いて誘なってあげるという意味ではアルバム初っ端の勢いは必要ですね。「Tonight,Tonight」まで相当勢いあると思うんですよね。