DISC REVIEW
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"こう来たか!?"という、新鮮な驚きが今作の第一印象。サンエルの復活作となった前作は、バンド・サウンドに重きを置いた、生々しさを持つロックなアルバムだった。それからの1年はバンドにとって、これまでのイメージを打ち破り、"新生サンエル"として生まれ変わる過程の期間だったのかもしれない。そして今、彼らは唯一無二のヘヴィ・ロック×ダンス・サウンドという強力な武器を手に入れた。フューチャー・ベースやトラップを盛り込み、これまでにないほどのブリブリなエレクトロ・アレンジを施し、さらにはヘヴィな方向にも振り切って、ゴリゴリのラウドロックという顔も併せ持つ。新生サンエルにはすでに欠かせないラップも生きて、自由度の高いサウンドに満ちた、新しい時代の流れを感じる作品だ。 山本 真由