DISC REVIEW
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"サンエル、もうフル・アルバム出すの!?"と、驚いたファンも多いだろう。もともと多作で、これまでもコンスタントにリリースを継続してきた彼らだが、今回は約10ヶ月という驚異のスパンでフル・アルバムを完成させた。彼らの溢れんばかりのクリエイティヴィティが感じられる全10曲(+ボーナス・トラック)を収録。ラウドロック、ポップ・パンクといった骨太の軸を、EDMやJ-POPといった煌びやかでキャッチーな要素がしっかりと固め、肉厚で満足感のあるサウンドを構築している。日本語でダイレクトに伝わってくるメッセージによく合った日本人的なメロディと、洋楽のスタイリッシュさを持ったダンサブルで直感的なパートの共存も、今作ではより振り切った対比と同化が楽しめて面白い。シングル曲だけでなく、ワクワクさせてくれる導入のSEやアゲアゲのインストも含め、全曲力強くてグッとくる楽曲が揃っている。とにかく元気をもらえる1枚だ。 山本 真由