AVENGED SEVENFOLD、BULLET FOR MY VALENTINEとともに新世代メタルバンドの御三家に君臨するTRIVIUMの初サマソニ公演。去年参戦したLOUDPARK07とはうって変わり、今回は彼らの出演するMOUNTAIN STAGEはおろか、SUMMER SONIC08に参戦するバンドの中でメタルバンドは彼らのみ。さらに同じ時間帯のMARINE STAGEではジャンルは違えども日本で圧倒的人気を誇るZEBRAHEADの存在など、困難を極める状況でのライヴ・パフォーマンスになるのだ。刻一刻と開演時間が迫ってくるが、人の集まりはちらほら程度。しかし、そんな状況に心苦しさを感じていたのは私だけだったようだ。周りにはこのためだけにサマソニ参戦したんだと言わんばかりの精鋭たちが仁王立ち。少しも躊躇することなく、もうすでに臨戦態勢なのだ。
荘厳なSEに合わせて彼らのトレードマークがステージに登場すると、フロアのボルテージは噴火寸前!!フェイドアウトしていくSEと交錯して聴き覚えのあるメロディが我々の聴覚をジャック。メンバーが一人、また一人と猛者どもの雄叫びに迎えられその姿を現し、新曲「Kirisute Gomen」でライヴスタートを高らかに宣言!!ところ狭しとハーコーモッシュで発狂乱舞、「キーリーステーゴーメン」とのシンガロング!! 立て続けに「Becoming The Dragon」や「Detonation」という熱い楽曲たちがメタルヘッズに叩き込まれ、ボーカルキイチの「アタマフレー」や「トベー」との煽りも相まって、早くもフロア炎上である。そんな頃、ふと背後に人の気配を感じる。振り返ってみると、どこから湧いてきたのだろうか、そこには背後に広がるたくさんの人、人、人。次から次へとステージに走っていく同志たちを見送っていると、まさかライヴで演奏されるとは予想だにしていなかった「Broken One」のイントロが流れ出す。サークルピットにはお馴染みの激ロッカーたちの姿もちらほら、「あ、やっぱりいたのね」的なノリで一緒にモッシュ・モッシュ、そして、他の同志たちともモッシュ・モッシュ。キイチが「オマエラ、サイコー」と会場を湧かせた後に、「これから新曲やるぞー」との内容に会場失禁寸前。新世代メタルバンドの中で今最も期待されている彼らのニューアルバム「SHOGUN」より「Into The Mouth Of Hell We March」と「Down From The Sky」が惜しみもなく披露される。最初は様子見ということで曲調に合わせて体でリズムを刻んでいようなだったのだが、サビになると周りはキイチと一緒にシンガロング・・・。まだ日本未発売にも関わらずである。
「Gunshot To The Head Of Trepidation」によりライヴ終盤戦の口火がきられる。重戦車のようなバスドラにシンクロするベースに合わせて、キイチとコリィがまるで歌舞伎役者のようなヘドバンを披露しながらのギタープレイ。楽曲中盤になるとトラビィスのバスドラに合わせて、「ヘイ、ヘイ」との掛け声をフロアに要求。そして、「モットー、モットー」と催促。このあたりも盛り上げ方もさすがである。トラビィスのドラムソロ、ザックザクのツインギターで名曲「Pull Harder On The Strings Of Your Martyr」の始まりが告げられると会場のテンションは最高潮へ。最大のハイライトはやはり「Anthem (We Are The Fire)」であろう。攻撃的なギターリフにより、一瞬でフロアはモッシュ・ダイヴの坩堝と化し、巨大なサークルピットまで出現。「We Are The Fire」とのフレーズを何度も何度も叫び続け、気がつくと声が枯れていた。ステージでは、中央に4人集まって丁寧なお礼、そして惜しみないファンサービス!!感謝の心を忘れない、本当にいいバンドだなと感じた。新作をひっさげて早くまた来日してほしいものだ。
吉野 将志
★セットリスト★
Kirisute Gomen(NEW SONG)
Becoming The Dragon
Detonation
Broken One
Into The Mouth Of Hell We March(NEW SONG)
Down From The Sky(NEW SONG)
Gunshot To The Head Of Trepidation
Pull Harder on the strings of your martyr
Anthem (We Are The Fire)
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