TRIVIUM サマーソニック08インタビュー

TRIVIUM : Corey Beaulieu(Gu) / Paolo Gregoletto(Ba)

Interviewer : KAORU

-こんにちは!週末はSUMMER SONIC、明日は単独ライブが控えていますが、調子はどうですか?準備万端ですか?

Corey Beaulieu(以下C):準備ばっちりだよ!来日する二週間前からリハーサルに取り組んできたしね。楽しみでしょうがないよ!
Paolo Gregoletto (以下P):今回はニューアルバムの曲はもちろんだけど、今までライブでやっていなかった過去の曲からも披露するんだ。楽しみだな!

-私も楽しみにしています!ではニューアルバムの「将軍」について聞かせてください。
まずアルバムタイトル「将軍」という言葉は、日本人としては大変興味深いのですが?

C:マットが二度目の来日の時にハトバスツアーに行ったんだけど、その時"将軍"についての解説を聞いてとてもインスパイアされたらしいんだ。それで、いつか"将軍"というものを曲にしてみたいと考えた。で、実際曲が出来たら、凄くパワフルでエピックな感じだから、これはアルバム全体の雰囲気を正に表してるんじゃないかってことで、「将軍」というタイトルをそのまま付けたんだ。
P:あと、"将軍"ていうのはルールに縛られずに自分の信念を貫き通してきた人物達だろ?その精神は正にTRIVIUMというバンドの精神にも通じているんだよね。そういう理由もあったんだ。

-シングル「Kirisute Gomen」を聴きました。この曲は前作「The Crusade」よりも、「Ascendancy」に近い攻撃性を感じました。展開も激しく、壮大な仕上がりになっていますよね。アルバム全体を通して、どんな感じになっているのでしょうか?

C:曲作りに関してはいつもと変わらない感じでセッションしながら始めて、なんとなく方向性が決まっていった感じなんだけど、そうだね。確かに今回はよりヘビーで、ダークで、エピックなものになっていると思う。全体的には、これまでのTRIVIUMに新しい要素が加わって、より激しくなった感じだな。確かにそういう意味では「Ascendancy」に近いと言ってもいいかもしれないね。

-レコーディング時のエピソードや、演奏面でこだわった点を教えてください。

P:演奏面に関しては、とにかくミュージシャンとしての成長の跡を見せたかった。でも俺たちのプレイは、あくまでの曲の為のプレイであって、自分のプレイをひけらかす為のものであってはならないと思っているよ。
C:どのアルバムにも言えることなんだけど、曲のテクニカルな部分っていうのは二の次で、あくまでも"曲が必要としていること"を楽器で表現するべきだと思ってる。ギターソロにしてもそうだよ。例えば30秒の速弾きをやったとしても、曲の中で浮いてしまえばただのナンセンでしかない。テクニックって見せびらかす為にあるものではない。あくまで曲の良さを際立たせる為にあるべきものだと思っているよ。
P:あと、今回はプロデューサーのニックが凄く厳しい人でさ。とにかく今までのレコーディングしてきたで中でも一番多くテイクを重ねたんだ。俺自身は「これでいいんじゃないか」って思っても、ニックはいつも「もう一テイク!」ってね(笑)本当にベストなテイクが録れるまで、絶対に妥協しなかった。とにもかくにもリハーサル漬けだったけど、結果的には凄くクールな仕上がりになったし、苦労した甲斐のあるものが出来た。誇りに思ってるよ。

-先ほども話に出てきましたが、プロデューサーにはFOO FIGHTERSやSTONE SOURを手掛けてきたニック・ラスクリンシスを選んだ理由を聞かせてください。

C:これまではずっと同じプロデューサーと仕事していたんだけど、次のレベルに向かう為に新しいことをしなければおもったと思った。それでプロデューサーも変えてみようという話が上がったんだけど、特に具体的な人物は念頭にはなかったんだ。
それで、ロンドンでライブをやった時に初めて紹介されてニックに会って話をしたんだけど、彼は俺たちと同じビジョンを持ってる人だって確信した。それでNICKにやってもらうことになったんだ。彼はスタジオ入りする前のセッションの段階から関わっていたよ。TRIVIUMのライブ感を大事にしながら、いい所をよりプッシュしてレベルアップさせることに力を注いでくれた。彼との仕事は今までのでコーディングの中で一番楽しかったよ。
P:ニックのやり方は今時のメタルバンドの王道のやり方とはちょっと違う感じだったよね。彼はプロトゥールス的な演奏の"切り貼り"(1テイクのいい部分だけをチョイスして、切ったり貼ったりしながらベストなものに作り上げること。場合によっては1フレーズに対して何十テイク分も録音されたものが入っていることもある。)をせず、何度も何度もテイクを重ねていくことによって、演奏の生生しさを伝えようとした。それは彼がメタル以外のアーティストのプロデュース経験がとても多かったからっていうのもあるだろうし、プロトゥールスが生まれるずっと前からレコーディング経験をたくさんしている人だからっていうのもあるだろうね。そうそう、レコーディングはナッシュビルっていうメタルとは無縁の町でやったんだけど、それも新鮮だったな。

-日本盤のボーナストラックには、「KERRANG!」誌に付属されていたIRON MAIDENトリビュートのカヴァー曲も収録されるそうですね。曲に「Iron Maiden」をチョイスした理由や、レコーディング時のエピソード教えてください。

P:思うに、Bruce Dickinsonが加入してからのIRON MAIDENの曲は、どこをどうやっても絶対に超えられないと思って敢えて避けたんだ(笑)。 IRON MAIDENの初期の二枚のアルバムは、曲は凄くいいし、カヴァーするにも俺たちなりのやりようがかなりあるように思ったんだよね。原曲に忠実ではあるけど、パンキッシュかなり、かなりTRIVIUMらしさを加えたという感じかな。
C:アルバムが完成する寸前に、ROADRUNNNERからもう一曲欲しいって言われただけどでもその時点でレコーディング出来る日数はたった一日しかなかったんだ。曲のストックはあったんだけど、レコーディングするにはもうちょっと時間が必要だった。だからカヴァーを入れようっていうことになったんだよね。短時間でレコーディングしたものだけど、出来は凄くいいから気に入ってるよ。ライブで演奏するのが楽しみだよ。

-明日のライブでは「Iron Maiden」を演奏する予定ですか?

P:やるよ!

-楽しみにしています!ちなみに、IRON MAIDENトリビュートCDは全部お聴きになりましたか?何か気に入ったカヴァーはありましたか?

P:まだもらってないから全部は聴いてないんだけど、MACHINE HEADとDEVILDRIVERのは聴いたよ。かっこよかったな!

-ジャケットのアートワークも大変興味深いものでした。将軍が人を斬りつけているようですが、半分は人間、半分は馬のケンタウロスですよね。このアートワークに込められた意味を教えてください

P:多分君が見たのは、アルバムジャケットのアートワークではないよ。曲ごとにアートワークがあるんだけど、それは「Kirisute Gomen」のアートワークだね。
ケンタウロスは今までのTRIVIUMのアルバムジャケットを手掛けてきたポールのアイディア。単純に人を斬り捨ててるよりインパクトがあるし、メタルファンタジーって感じでいいよね。

-ちなみに"将軍"とは軍を率いる指導者のことですが、現在のあなた達の国、アメリカの将軍とも言えるジョージ・W・ブッシュ氏は信頼していますか?また、アメリカは政権交代を控えていますが、あなた方が"指導者"に対して望むことはなんですか?

P:彼は最低な奴だよ!(他ボロクソな言葉が続く・・・)
C:俺は彼には投票しなかったぜ。
P:あいつがアメリカ人だとは思わないでほしいね・・・。アメリカの大統領って昔は"年寄りの白人"ってイメージだったけど、オバマ氏が候補に上がったりして、時代と共にイメージも変わってきたよね。TRIVIUMはRAGE AGAINST THE MACHINEのような政治的なバンドじゃないから、バンドとしての意見というわけではないんだけど、個人的にはとにかく然るべき意見、メッセージを打ち出した人が指導者になるべきだよね。政権交代についても、今はみんな希望的観測を言ってるだけであって、実際に何か政策が実現するようになるまではなんとも言えないよな。

-現在"新世代メタル御三家"は、AVENGED SEVENFOLD、BULLET FOR MY VALENTINE、そしてTRIVIUMというように言われていますが、世間からそのように言われていることについてはどう思いますか?また、AVENGED SEVENFOLD、BULLET FOR MY VALENTINEに対する印象を聞かせてください。

P:確かにHEAVY ROCKの中でこの三バンドがシーンを引っ張っているっていう風に思ってもらえるのはありがたいんだけど、まぁ各バンドそれぞれスタイルが全然違うし、あまりいっしょくたにはしてほしくはないなぁとは思うけどね(笑)
C:彼らも俺たちも、同時期に出てきたし、認知度も同じような感じだからそういう風に言われるんだろうね。まぁスタイルは違うけど、多分みんな目標は同じだよね。最高の音楽を演って、どんどん高みに登っていきたいと思ってるはずだ。とにかく俺たちは俺たちなりに頑張るだけだよ。日本にももっと来れるようになりたいしね!

-それでは最後に、SUMMER SONIC、そして単独公演に対する意気込みを聞かせてください。

C:久々の日本での単独ライブだから凄く楽しみだよ。ていうかライブ自体が久々なんだ。新曲も披露出来ることだし、ファンにも楽しみにしていてほしいね!
P:この前オーストラリアのフェスに出たんだけど、メタルバンドは俺たちだけで、唯一モッシュピットが出来たライブだったんだ。
SUMMER SONICでも俺たちが唯一のメタルバンドみたいだから、新しいファンを獲得出来たらいいなと思ってるよ。

-TRIVIUMなら絶対、SUMMER SONICで新しいファンを沢山獲得できると思います。頑張ってください!

P&C:ありがとう!みんな楽しみにしていてくれよ!


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