MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

GALNERYUS

2013.05.17UPDATE

2013年05月号掲載

GALNERYUS

Member:Syu(Gt)

Interviewer:ムラオカ


-『ANGEL OF SALVATION』リリースしてからちょうど半年経ちました。今一度この作品を振り返ってみていかがですか?

出し切った感が非常に強いアルバムですね。今も実は新曲を2曲ほど産み落とそうとしてる最中なんですけど、非常に難しいです。なぜかと言うと、その『ANGEL OF SALVATION』という大作と、「THE PROMISED FLAG」という完璧な鉄板曲ができたっていう自負があったんです、小野さんの声も相まって。で「ANGEL OF SALVATION」は14分超えの大作になって、チャイコフスキーも取り入れて、GALNERYUSでやりたいことをやり尽くした感があるんです。で、ここでヤバいなと。いろいろ考えて、プライベートで起こったことや感動できる音楽に出会ったこととか、そういうことはきっとまだまだ人生であるだろうと。それにインスパイアされると、きっともっと良い音楽ができるだろうな、という期待を込めて、その2曲はどういう形で世に出すかはまだ分からないんですけど、たぶん今言えるのはライヴに来てくれた人か、買ってくれた方にボーナスCD的な配布になると思います。

-珍しい発言ですね。今までインタビューしてきて、曲作りに関して“どうでしたか?”とお聞きすると、いつも“まあみんなプロフェッショナルなんで簡単に進みましたね”とおっしゃって曲作りで苦労しているような話は初めて聞いた気がします。

右腕を壊してしまったのが大きいですね。原付で普通に自爆で直線でコケて、ヒジを骨折して。手首は脱臼まではいかなかったんですけど捻挫みたいになって、1ヶ月ほど動けない状態だったんです。やりたいことが全くできないというストレス、それから1人でいた時の超絶な孤独感とか……そういうのが以前なら右手も動くし音楽に繋がっていってたんです。曲を作る時は、ギター主体なんですが、まずコード進行、Aメロ、Bメロ、サビ、展開、を作ったらスタジオに入ってテレコで録音して、戻ってきてドラムを打ち込んでっていう、自分の中で大体のイメージができ上がった段階で作っていくんですが、今回の場合は全部の段階からドラムを打ち込んで、シンセを打ち込んでいったりしないといけなくて、全体像が分からなかったんですよ。Aメロ、Bメロ、サビを作るのも非常に困ったし、ストリングスをどうやって乗せていったらいいか分からなかったし、メロディも出てこない。浮き沈みってミュージシャンにはあると思いますけど、今は僕はその沈みの時期からなんとか這い上がろうとしている、きっと良いタイミングに出会えることを待っている状態なんです。だけど締め切りが迫っているから、その“良いタイミング”がどこでもらえるのかが重要なところですね。

-ちなみに事故にあったのはいつですか?

3月20日前後ですね。もう1ヶ月ぐらい経ってますね。

-じゃあこのベストができた後ですね?

だけど1回だけギブス・プレイをしました(笑)。

-さすがに人に弾かせるわけにはいかないと。

まぁまぁまぁ(笑)。それと相まって、(山本)恭司さんがね!僕が恭司さんのライヴを観に行った時に“Syu、気を付けないといけないよ”と言ってくれてたのに、恭司さんが北海道でスノー・モービルをしているときに手首を骨折されてしまって。悪い運気を師匠に与えてしまったみたいで、すごい申し訳なくて。この間、リハーサル後にお邪魔してカルシウムを渡してきました(笑)。ネックに布を被せて左手だけで演奏するってことを恭司さんがなさっていたのを動画で見たんですけど、神がかってましたね。メロディの出し方、押し弦だけでフィードバックを感じながらビブラートをかけたりとか、完全に歌うギターが左手でできていたと。本人に言わせてみれば“まぁ右手が使えないからね。左手で弾いてるだけだからね”って話しですね。参りましたよ、彼は。すごいなと。

-オリコンでもGALNERYUS最高位の17位を『ANGEL OF SALVATION』は記録しましたね。

ウィークリー17位ですね。

-『REINCARNATION』の55位以降、フル・アルバムは出すごとに順位を上げていっていますね。次のオリジナル・アルバムでのオリコン・トップ10も視野に入って来たのではないでしょうか?

来年作るであろうフル・アルバムとしてはそれより上を狙いたいと思ってます。

-さて、デビュー10周年第1弾として、セルフ・カヴァー・アルバム『THE IRONHEARTED FLAG Vol.1』が完成しましたね。前作『ANGEL OF SALVATION』リリース時からセルフ・カヴァー・アルバム構想はありましたが改めて今回セルフ・カヴァー・アルバムを作るに至った経緯を教えてください。

10周年をどういう風に祝うかっていうところを、前年、前々年ぐらいから考えていました。今の布陣になって6thアルバム『RESURRECTION』、7thアルバム『PHOENIX RISING』、8thアルバム『ANGEL OF SALVATION』と、僕らの中で満足できるアルバムを出せましたが、1stから5thアルバムまでは内部事情がいろいろありまして、その時“もっとこうやったら良かった”とか、そういうことを思っている曲たちがいっぱいあったんで、それを今の布陣でやればもっといいだろうと、その思いだけで作りました。それで10周年ということで2枚そういう形で出して、ツアーも2回まわろうっていうのが、10周年アニバーサリーのお祝いごとですね。まぁ今年は本当に特別な年で、クリエイティビティは少し下がるけど、やってきたことをもっと良くするという年ですね。